« 2009年1月 | メイン | 2009年3月 »

学校評価―情報共有のデザインとツール

 誰でも、いい学校に子どもたちを通わせたいと思う。では、いい学校とは、どんな学校なのだろうか。また、子どもたちが通っている学校では、何を目指してどんな教育が行われているのだろうか。

 学校評価は、学校の目指す姿と、それに向かうための具体的な方法、実施した結果を公表するものである。それにより、教職員だけでなく、保護者や地域の人々と学校の目指すものを共有し、学校の改善につなげるためにある。

 従来、学校教育は「評価」になじまないとされてきた。人格の形成には時間がかかる、教育の成果は一朝一夕には表れないという、「あいまい」な理由で評価を避けてきた面が少なからずある。
 しかし、昨今の教育改革で、多様な学校の形が広がり、また、地域が学校を支える様々な取り組みがなされるようになった。皆で学校を作っていくとなると、やはり目指すべき姿を共有することが重要となる。そして、改善の方向を協議する場と、取り組みの結果を振り返る指標が必要となる。

 本書は、「評価」を全面に出し、学校を良くするための情報共有プロセスをデザインする重要性を訴えている。イギリスやアメリカの「ハード」な学校評価を紹介しており、日本の学校評価を考える上でも示唆に富む。また、具体的な評価ツールを紹介し、学校評価がシステムとしてうまく機能する方策を提示している。
 「学校をよくしよう」という思いを実現するために、保護者・地域と学校をつなぐ「学校評価」の役割が実際的に記述された良書。 

学校評価―情報共有のデザインとツール
金子 郁容
4480062173

司馬遼太郎が語る 第1集

 司馬遼太郎が1992年に行った講演「建築に観る日本文化」のCDを聴く。古代から現代までの建築史をなぞりながら、様々な視点から日本と建築について語られる。
 建築家を目指した夏目漱石、一級の建築デザイナーであった織田信長など、深い洞察に溢れた話が泉のように滾々と湧き出で、心を潤す。

司馬遼太郎が語る 1 建築に観る日本文化 [新潮CD]

杜子春・トロッコ・魔術

 子どもに「杜子春」「トロッコ」「魔術」など芥川龍之介の作品を朗読させる。音読を聴くと、目で追った時とは違った感慨がある。繊細な表現と豊かなリズムを持った文章を親子で味わうことができた。

杜子春・トロッコ・魔術―芥川龍之介短編集 (講談社青い鳥文庫 (90‐1))
つぼの ひでお
4061471619

芥川龍之介 地獄変

 芥川龍之介の「地獄変」を熊倉一雄が朗読したCDを聴く。「ゲゲゲの鬼太郎」の主題歌でおなじみの、あの声である。芥川の芸術至上主義を結晶させた名作「地獄変」の朗読は、読み手によっては、どっぷりと暗くなるだろう。
 熊倉一雄の暖かみのある声により、ユーモアすら感じる不思議な趣のある作品として味わうことができた。

地獄変,六の宮の姫君 (新潮CD)
芥川 龍之介
410830182X

虹の空 (新潮CD 山田洋次が選ぶ藤沢周平傑作選)

 祝言前の男女を繊細に描く藤沢周平の「虹の空」。樫山文枝のふくらみのある声により、心の機微が細やかに表わされる。

虹の空 (新潮CD 山田洋次が選ぶ藤沢周平傑作選)
藤沢 周平
4108301587

プレイズ・バーンスタイン

 カナディアン・ブラスによる、バーンスタインの曲集。「ウェストサイド・ストーリー」の曲を中心に、ハイセンスなアレンジがなされたブラス・サウンドが繰り広げられる。

プレイズ・バーンスタイン
カナディアン・ブラス ジェンズ・リンデマン クリストファー・デドリック
B00005EH73

天地人 8

 NHK大河ドラマ「天地人」第8回「謙信の遺言」。相変わらず、まったりと進む。加賀・手取川の合戦も、予算がないためか、長澤まさみの語りであっさり済まされる。主人公兼続も相変わらずよく泣く。
 大河ドラマと思うから失望するので、少し時間の長い朝ドラという感覚で観るほうがよいのかな。

NHK大河ドラマ「天地人」

銭ゲバ 6

 ドラマ「銭ゲバ」第6回。話はテンポ良く進み、面白いのではあるが、だんだん現実離れが激しくなってきた。こうなると、社会派ドラマというより、ファンタジーに近い。

銭ゲバ 公式サイト

ムラヴィンスキー チャイコフスキー交響曲第5番

 チャイコフスキーの交響曲は、この演奏を抜きにしては語れない。ムラヴィンスキー指揮、レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団による1960年の演奏である。ただし、精神的な余裕があるときに聴くことを勧めたい。
 厳しく、独裁的と言われるが、その類い希な統率力があってこそ生み出される情緒もある。第5番の第1楽章の決然とした歩みには運命のひたよせる様を感じさせられる。第2楽章には、研ぎ澄まされた美しさがある。第4楽章の猛然とすすむ気迫には、ただただ圧倒され、大きなものにふれた感慨が残る。

チャイコフスキー:交響曲第4番、第5番、第6番
ムラヴィンスキー(エフゲニ) チャイコフスキー レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団
B00005Q7Q9

ヒカルの碁 音楽撰

 アニメ「ヒカルの碁」のサウンド・トラック「音楽撰 遙かなる高みへ」。ストーリーを彩る数々の曲が収録されている。白と黒の地味な囲碁の世界をモチーフにして、これほど魅力的なドラマを創りあげた原作も素晴しいが、アニメーションの出来映えも実に見事であった。登場人物の心情を表わし、対局シーンを盛り上げる音楽の存在もたいへんに大きかった。名シーンの数々が浮かんでくるCD。

ヒカルの碁 音楽撰 遥かなる高みへ
TVサントラ
B00005TOFG

アクセスランキング

Ajax Amazon

  • Amazon.co.jpアソシエイト
  • UserLocal
  • Ajax Amazon
    with Ajax Amazon