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グレン・グールド 

 NHK「知るを楽しむ~こだわり人物伝」の、「グレン・グールド 鍵盤のエクスタシー」第4回を見る。2008年5月に放送された番組のアンコール。
 グレン・グールドは、22歳のデビュー・アルバム「ゴールドベルク変奏曲」を晩年に再録音する。番組では、映像を通してグールドのバッハへの思いと再録音の意義を伝える。

 グールドが一音一音祈りを捧げるようにアリアを演奏する映像は、、夏目漱石の「草枕」の朗読と共に印象に残る。

NHK 「グレン・グールド 鍵盤のエクスタシー」

バッハ:ゴールドベルク変奏曲(1981年録音)
グールド(グレン)
B001FOSK20

天地人 35

 NHK大河ドラマ「天地人」第35回は、「家康の陰謀」。秀吉の死以降、策謀をめぐらす家康の怪しい振る舞いを、松方弘樹が楽しそうに演じていたのが印象的。
 亡くなる前に最後の意地を見せる前田利家のシーンでは、宇津井健が俳優としての風格を示した。

NHK大河ドラマ「天地人」

デイ・アフター・トゥモロー

 地球温暖化の影響で、急激な気候変動が起こり、氷河期が訪れる様を描いたローランド・エメリッヒ監督による映画。リアリティのある映像には圧倒される。

デイ・アフター・トゥモロー [Blu-ray]
B000WM8RXS

「のだめオーケストラ」STORY!

 のだめカンタービレのドラマとアニメで使われた音源を集めた2枚組CD。Sオケ、R☆Sオーケストラのエピソードや、「マラドーナ・ピアノ・コンクール」のシーンが思い起こされる。
 いかにも適当に作った雰囲気の「プリごろ太マーチ」が、なぜか聞いた後にしばらく耳について離れなかった。いつの間にか「プリプリごろ太、プ~リごろ太」と歌っている自分が怖い。

「のだめオーケストラ」STORY!
のだめオーケストラ
B000M7XSPU

シューベルト:管弦楽編曲版による歌曲集

 「魔王」などのシューベルトの曲を、オーケストラ伴奏に編曲した歌曲集。アンネ・ソフィー・フォン・オッター、トーマス・クヴァストホフが唱う。演奏は、クラウディオ・アバド指揮、ヨーロッパ室内管弦楽団。
 ブラームス、レーガー、ベルリオーズ、リスト、ヴェーベルンによる編曲は、それぞれ趣がある。

シューベルト:管弦楽編曲版による歌曲集
アバド(クラウディオ)
B0002ZEXSS

ピアノ・ソングス

 エルトン・ジョンの「ユア・ソング」に代表されるように、ピアノを効果的に用いたポップ・ソング36曲を収録した2枚組のCD。メロディが美しく、しっとりとした曲が多く、いい雰囲気を作り出す。

ピアノ・ソングス
B00013YRU0

悪い奴ほどよく眠る

 「悪い奴ほどよく眠る」は、巨悪に立ち向かう男を軸とした黒澤明監督の社会派映画。汚職に関わった人々が葬り去られる様が異様な迫力で描かれる。
 土地開発公団副総裁を演じた森雅之の、知的で翳りのある存在が作品を支えている。温厚な雰囲気をまとい、日常の言動は紳士的であるが、裏で処理をする隠然とした力に、描写が静かなだけに慄然とした感覚が残る。

悪い奴ほどよく眠る[DVD]
B000VJ2DPA

赤ひげ

 「赤ひげ」は、黒澤明監督のヒューマニズムあふれる映画。山本周五郎の「赤ひげ診療譚」を原作とし、加山雄三演じる若き医員と三船敏郎演じる小石川養生所の責任者「赤ひげ」との関係を中心に、患者との様々なエピソードが連なる人間賛歌。
 名場面に満ちた作品だが、撮影手法の見事さも相まって、女優たちの演技が印象に残る。狂女を演じる香川京子の美しさゆえに鬼気迫るシーン、根岸明美の入魂の語り。桑野みゆきの持つはかなげな雰囲気なくしては、山崎努演じる佐八とのエピソードは成り立たなかったであろう。二木てるみ演じる少女も、後半のテーマを支えている。
 小石川養生所の門は、「博愛」を象徴するかのように、十字架を二つ連ねた形に見え、名優の背後で存在感を持つ。
 俳優の熱演とスタッフのこだわりとが結実した、日本映画の名作中の名作。

赤ひげ診療譚

 「医術がもっと進めば変ってくるかもしれない、だがそれでも、その個躰のもっている生命力を凌ぐことはできないだろう」

 山本周五郎「赤ひげ診療譚」は、江戸小石川養生所を舞台にした長編小説。
 貧しい民に診療を施す小石川養生所に不本意ながら配属された若き医員と、横柄な態度をとる医長「赤ひげ」。二人の関係を軸に、体や心を病んだ貧しい人々の様々なエピソードが連なり、物語は進んでいく。どの話も深い人間洞察に裏打ちされた哀歓に溢れ、心底感銘を受ける。
 円熟の筆と卓抜した物語で医療や教育の本質をあぶり出す名編。

赤ひげ診療譚 (新潮文庫)
4101134065

司馬遼太郎が語る 第7集

 「司馬遼太郎が語る」第七集は、「キリスト教文化と日本」。司馬遼太郎が1990年、同志社大学で新島襄の没後100年の節目としての講演を収録したCD。
 「倜儻不羈」の精神から語りおこし、キリスト教の「絶対」から、阿弥陀如来の話にまで及ぶ。日本人とキリスト教との関わりを大局的な視座から捉えた含蓄のある講演。

司馬遼太郎が語る 7 キリスト教文化と日本 [新潮CD]

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