高倉健 全曲集

 「唐獅子牡丹」「男涙の雨が降る」「網走番外地」など、高倉健の歌を収録したCD。
 ストイックな男の魅力でスクリーンに圧巻の存在感を示す高倉健の姿がうかぶ。哀感漂う昭和の残照。

高倉健 全曲集 NKCD-8032

プロフェッショナル 仕事の流儀 柳家小三治

 「笑わせるもんじゃない つい笑ってしまうもの これが芸だと思うんですね」

 プロフェッショナル「仕事の流儀」第100回は、落語家、柳家小三治の仕事ぶりが描かれる。
 その悠揚たる話しぶりからは想像もつかないが、普段は苦虫をかみつぶしたような顔で、ほとんど笑わないようだ。
 かつて、師匠の五代目小さんから、お前の噺(はなし)は面白くないと言われ、深く悩んだ。「面白い」とはなにかを常に考える。求道する人生である。

「一番下からものを見るということができないと落語はできないなということも知った」

 笑わせない芸を目指し、「小さく小さく」演じる。小三治の落語は、無駄をそぎ落とす。そこから、落語そのものの面白さ、人の営みの豊かさが自然にじみでる。魅力の真髄はそこにある。

プロフェッショナル 仕事の流儀 第V期 噺(はなし) 家 柳家小三治の仕事 [DVD]

柳家小三治 訃報

 落語家、柳家小三治さんが10月7日20時、心不全のためにご逝去された。
 ひょうひょうとした語り口でふうわりと噺を聴かせてくれた。軽妙さの根底には厳しいプロ意識があり、それが懐の深さと味わいを醸していた。
 このブログで綴った小三治さんの記事をつらね、供養にかえたい。ご冥福をお祈り申し上げます。

本田美奈子 アヴェ・マリア

 美しくみずみずしいソプラノ・ヴォイスで歌われる本田美奈子のCD。
 100曲以上の候補の中から、本田美奈子自身が心に響く曲、歌いたい曲を基準に絞り込んでいった。日本語歌詞をまかされた岩谷時子は本田の歌入れに立ち会い、その場で旋律に乗りやすいよう手を入れることもあったという。
 アイドル歌手としてデビューし、ロックやジャズにも挑み、ミュージカルで歌唱力と表現力を高めた。豊富な音楽体験に裏打ちされた真の実力が遺憾なく発揮されている。誠に悲しいことに本アルバム発表の2年後、急性白血病により38歳の若さで夭折する。
 歌に命を捧げた生涯とスタッフの思い入れが結実した心揺さぶられるアルバム。

AVE MARIA

寺山修司作詞+作詩集

 寺山修司が作詞をした曲と、詩の朗読が収められた2枚組CD。1枚目には、フォーリーブス「涙のオルフェ」、カルメン・マキ「時には母のない子のように」、本田路津子「戦争は知らない」、愛川欽也「山羊にひかれて」、「与謝野晶子」朝丘雪路など、陰をたたえた独特の情感をもった曲が多い。
 2枚目は、詩の朗読である。詩も叙情豊かで味わいがあるが、バックの音楽も素晴らしい。内藤洋子、萩原朔美、竹脇無我などが山木幸三郎の欧風なしゃれた音楽にのって朗読し、しばし時を忘れて聴き入る。
 レーシングカーの事故で亡くなった福沢幸雄に捧げた「男が死ぬとき」は、詩も音楽も極めて印象に残る。
 深い叙情をたたえたアルバム。 

寺山修司作詞+作詩集

中村八大作品集

 「上を向いて歩こう」「遠くへ行きたい」「おさななじみ」「こんにちは赤ちゃん」「世界の国からこんにちは」「明日があるさ」など、昭和に名曲を生みだした中村八大作曲作品を集めた2枚組CD。
 歌詞に寄り添うように紡がれる音楽は、自然と胸に沁み、心に残る。その偉大な才能に、敬愛の念すら覚える。
 普遍的な輝きをもつ、心を潤すアルバム。

明日があるさ~中村八大作品集

はじめてのやのあきこ

 矢野顕子のセルフ・カヴァーアルバム「はじめてのやのあきこ」。
 槇原敬之と歌う「自転車でおいで」、小田和正との「中央線」など、トップアーティストとの豪華な共演でひと味違った楽曲になっている。
 井上陽水との「架空の星座」は書き下ろし曲。
 忌野清志郎との「ひとつだけ」は胸に沁みる。
 ジャズピアニスト上原ひろみとの「そこのアイロンに告ぐ」のピアノ・デュオは圧巻。
 世代を超えたアーティストが一堂に会する贅沢なアルバム。
 

はじめてのやのあきこ

石川ひとみ すずらん

 石川ひとみのアルバム「すずらん」。「まちぶせ」「くるみ割り人形」「プリンプリン物語」などのセルフ・カヴァーの他に、「なごり雪」「もしもピアノが弾けたなら」「『いちご白書』をもう一度」「贈る言葉」などが歌われる。
 伸びやかで透明感のある歌声はそのままに、たおやかさが加わり本当に素敵な声だ。ニャンちゅうでなくても甘えたくなってしまう。

THE REBORN SONGS~すずらん~

小倉寛太郎氏

 2005年の5月4日に、群馬県立自然史博物館の特別展「アフリカの風~小倉寛太郎サファリ3000日」を見に行く。小倉寛太郎氏は、山崎豊子の小説「沈まぬ太陽」のモデルになった人である。氏がアフリカでハンティングをした剥製や、アフリカの動物や自然を写した雄大な写真が多く展示されていた。
 印象的だったのは、小倉氏の自宅に集う人々の写真で、中には渥美清や八千草薫なども写っていた。氏を通してアフリカの魅力にとりつかれた著名人は多いようだ。

1999年駒場祭講演会・小倉寛太郎「私の歩んできた道」
「小倉寛太郎さんお別れの会」についてのご報告 (吉川勇一氏)

沈まぬ太陽〈1〉アフリカ篇(上) (新潮文庫)

沈まぬ太陽〈2〉アフリカ篇(下) (新潮文庫)

FOUJITA

 小栗康平監督が、洋画家の藤田嗣治を描いた映画「FOUJITA」。1920年代のエコール・ド・パリの仲間たちとの交流と、1940年代、日本に帰国してからの様子が、コラージュ風に表現されている。
 どのシーンも絵画のようであり、その美の世界に浸ることができる。視聴後は、充実した美術展を堪能したような感覚をおぼえた。
 美意識が横溢する静謐な映画。

FOUJITA

アクセスランキング

Ajax Amazon

  • Amazon.co.jpアソシエイト
  • UserLocal
  • Ajax Amazon
    with Ajax Amazon