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MuPAD

 MuPAD について最初に知ったのは、土基善文氏の「xのx乗のはなし」という本であった。現代数学社の「理系への数学」誌に書評を載せるために読んだのだが、その中にMuPADの図が描かれていた。教育関係であればフリーに使えるということに惹かれた。自分は、Mathematicaを10万円以上出して買ったため、同様の機能があってフリーというのは、いろんな意味でたいへんなことであった。
sinrot  MuPADは、優れた数式処理システムであり、フリーのLight版は、インターフェースこそ貧弱であるが充分利用価値のあるソフトである。
 MuPADを解説した日本語の書籍は、1年前までは赤間世紀氏の「はじめてのMuPAD―MuPAD Pro2.0 for Windows」しかなかったが、昨年末に、生越茂樹氏の「基礎からのMuPAD」が出版された。同氏のサイト「高校生のためのMuPAD」が基になっている。例題も豊富で、数学に興味を持つ高校生にとっても、刺激を受ける部分が多いと思う。プログラミングは、おそらくスペースの関係で掲載できなかったのであろうが、その入り口でも触れてあれば、よりベターかと感じた。
 数式処理を手だてとして、数学で様々な表現を試みる環境ができ、数学に関心を持つ層が厚くなっていくことを切望している。

4777510840 基礎からのMuPAD
生越 茂樹

453560844Xxのx乗のはなし
土基 善文

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