ワルター ブルックナー7番
ブルーノ・ワルター指揮、コロンビア交響楽団のブルックナー交響曲第7番は、弦や木管がよく歌っている演奏。特に第3楽章は印象に残る。ふと、マーラーの交響曲かと感じる部分がある。いや、マーラーがブルックナーに影響を受けたのであろう。マーラーの交響曲には、ブルックナーのスケルツォに似たような、奇妙な舞曲がよく表れる。
ブルーノ・ワルターはマーラーの愛弟子であり、マーラーの音楽を広めた指揮者であった。それだけに、ブルックナーの音楽においてマーラーに底通する部分がはっきりと表出されたのは自然な形であったのだろう。
神の怒りや荒れ狂う天候にも似たブルックナーのスケルツォと、諦観や皮肉の入り交じったマーラーの舞曲は背景の思想は異なるかもしれないが、表現として類似がある点は興味深い。
ブルックナー:交響曲第7番
コロンビア交響楽団 ブルックナー ワルター(ブルーノ)
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