チャイコフスキー 交響曲第5番
昨日聴いたショルティのチャイコフスキー交響曲第6番がいまひとつ気持ちにフィットしなかったので、今日はカラヤン指揮、ウィーンフィルのチャイコフスキー交響曲第5番を聴く。1984年の演奏。
これは本当に楽しめた。白樺の小道を歩むような冒頭から、劇的な展開へと進む第1楽章。優美な旋律が奏でられる第2楽章。伸びやかでユーモラスな雰囲気を持った第3楽章。どの楽章も曲にすっと入っていけ、素直に味わえる。カラヤンは、美しい旋律を楽器に歌わせるのが本当にうまい。聴き手のツボをつくかのような絶妙のタイミングでそれぞれのパートを浮き上がらせる。また、瞬時に変わる曲の表情の変化もぐっとくる。
なにより、この第4楽章の高揚感は凄い。弦も管も渾然となって盛り上げる終盤に、CDであるにもかかわらず身を乗り出して聴き、終わった後には拍手をしそうになった。
クラシックの楽しさを満喫できる名盤。
チャイコフスキー : 交響曲第5番ホ短調
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 カラヤン(ヘルベルト・フォン)
コメント