ヘレン=ケラー自伝
4月に映画「子ぎつねヘレン」を見たので、息子にヘレン=ケラー自伝の音読をさせた。「見えない、聞こえない、しゃべれない」の三重苦を乗り越えた少女の自伝である。
生き生きと綴られる文章に驚いた。まさに、「光の世界に歩み出した」ことを感じさせてくれる。サリバン先生と出会い、言葉を知ったことから、ヘレンの世界は急速に広がり、ラドクリフ大学に入学するまでに至る。
息子の音読を聴きながら、ヘレン=ケラーの向上心と感受性に、頭が下がる思いであった。
ヘレン=ケラーを支えた、グラハム=ベルや、マーク=トゥエインとの交流もたいへん興味深かった。電話の発明として知られたベルだが、聾唖者のために尽くした人であったことは、この本で初めて知った。
巻末の「サリバン小伝」も、ヘレンを教育し支え続けたサリバン先生の短い伝記だが、たいへん胸を打った。
教育と言葉の重みを、改めて実感させてくれた本であった。
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