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グレン・グールド ベートーヴェンピアノ協奏曲第5番

 グレン・グールドのピアノによるベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番「皇帝」を聴く。カレル・アンチェル指揮、トロント交響楽団による1970年の演奏。
 グールドは、ピアノ協奏曲をあまり残していない。この演奏は、ベートーヴェンの生誕200年を記念するテレビ・コンサート番組のもので、ミケランジェリがピアノを弾くはずだった。しかし、録音の24時間前にミケランジェリがキャンセルをしてしまい、番組ディレクターがグールドに電話したところ、
 「何と、ナンバーワン・ピアニストにナンバーツーのピアニストの代役をさせようっていうのか!」
グールドは言い、ともかくもオーケストラと共演したという、いわく付きの演奏。
 録音は、昔懐かしい音質である。グールドは、ハミングをしながら弾いている。オーケストラはグールドに合わせるべく奮闘している。ある種味わいのある演奏で楽しめた。
 併録されているリヒァルト・シュトラウスのピアノと管弦楽のための「ブルレスケ」は、華やかでみずみずしい。

ベートーヴェン:皇帝
グールド(グレン) トロント交響楽団 ベートーヴェン
B00005G8JO

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