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風林火山 23

 NHK大河ドラマ「風林火山」第23回は、関東の勢力図を塗り替えた「河越夜戦」の駆け引きを描く。これにより、関東管領上杉憲政を敗退させた北条氏康は、関東の支配権を確立することになる。
 諏訪では、後の武田勝頼が生まれ、物語後半の布陣がなされる。次回は、いよいよ後の上杉謙信、長尾景虎の登場となる。

NHK大河ドラマ「風林火山」

タモリ

 タモリがまだ無名の時期に、赤塚不二夫、山下洋輔、筒井康隆らの前で披露し、彼らを感激させ、この人を福岡に帰してはいけないと思わせた話芸。その「密室芸」の魅力がたっぷりつまったアルバムが、1977年にレコードとして発売され、1995年にCD化された「タモリ」である。「ハナモゲラ相撲中継」「四カ国語麻雀」「世界の短波放送」など、笑激的な話芸が繰り広げられる貴重なアルバムである。
 今ではその手法は多くの人々が模倣し、インパクトは強くないかもしれないが、このCDに収められたタモリの話芸は、常人が出来そうで決して到達できない、突き抜けたばかばかしさと、とてつもないセンスがある。

タモリ
タモリ
B00005GI5O

ムーラン

 中国を舞台にしたウォルト・ディズニーのアニメーション「ムーラン」。万里の長城を乗り越えて襲い来るフン族と戦う軍に、老いた父の身代わりとして参加する娘ムーランの成長を描く。西洋から見た東洋という趣きもあるが、ストーリーはよく練られていて、それほど違和感なく楽しめる。特に、場面の転換は見事。
 子どもたちも気に入ったようで、2日続けて見る。自分も2回見たが、2度目もまったく飽きることなく、むしろ様々な伏線に気づき感心した。繊細な色彩と流れるようなテンポのよさに魅力がある、完成度の高い作品。

ムーラン
すずきまゆみ 山寺宏一 小林修
B00061I12W

さいとう・たかを 武田信玄 火の章

 「実践において役立つのは、原則ではない。原則に肉付けされた変化と応用だ。余は、孫子の旗”風林火山”を旗印に掲げているが、その神髄は、”正と奇”、”動と静”の組合せにある。」

 さいとう・たかをの劇画「武田信玄」の最終章では、北条氏康を翻弄し、徳川家康、織田信長の心胆を寒からしめた武田信玄の堂々たる軍行が描かれている。さいとうプロダクションの渾身の絵は、道半ばで逝った悲運の国主を鮮やかに活写した。

武田信玄 山の章
さいとう たかを 新田 次郎 久保田 千太郎
4845822555

さいとう・たかを 武田信玄 火の章

 さいとう・たかをの劇画「武田信玄 火の章」は、桶狭間の合戦、川中島の決戦など、ダイナミックな戦国絵巻が展開される。信玄や家臣の苦悩も描かれ、密度の濃い章である。

武田信玄 火の章
さいとう たかを 新田 次郎
4845822547

さいとう・たかを 武田信玄 林の章

 さいとう・たかをの劇画「武田信玄 林の章」は、村上義清との戦の敗北から始まり、長尾景虎、後の上杉謙信との緒戦、出家をして武田信玄となるまでが描かれている。

武田信玄 林の章
さいとう たかを 新田 次郎
4845822466

さいとう・たかを 武田信玄 風の章

 新田次郎の原作を、「ゴルゴ13」のさいとう・たかをが描く劇画「武田信玄」。「風の章」「火の章」「林の章」「山の章」の4巻にわたり、リイド社から出版されている作品。
 圧倒的な画力で、戦国絵巻の如く躍動感のある物語が展開されている。ここで描かれている武田晴信は、ゴルゴ13のような知力・胆力に優れたスーパーヒーローである。血なまぐさい描写や寝所の様子などが多々あるため、子供向きではないが、重厚なストーリーは大人の漫画として読み応えがある。

武田信玄 風の章
さいとう たかを 新田 次郎
4845822490

風林火山 22

 NHK大河ドラマ「風林火山」第22回は、今川義元、北条氏康が久しぶりに登場し、三国の思惑が入り乱れる実に密度の濃い回であった。伊武雅刀演じる今川家の軍師、雪斎のアップは異様な迫力。今回、隣国に多くの敵を持つ武田家の難しい立場が一層鮮明になった。人々の真剣な眼差しと知略に満ちた展開に引き込まれた。

NHK大河ドラマ「風林火山」

ベートーヴェン 自作の主題による32の変奏曲

 ヴェデルニコフの弾く、ベートーヴェンの「自作の主題による32の変奏曲 ハ短調」は、そのピアノの素晴らしさがストレートに伝わってくる。どんなに速くとも乱れることなく、完璧なコントロールと多彩な技巧で自在に音楽を紡いでゆく。推進力と強固な意志、内なる情熱、ベートーヴェンの魅力があますところなく表現されている。
 「月光」の透徹した深み、「テンペスト」のスケールの大きさ、真の芸術に触れたと実感できるアルバムであった。

ロシア・ピアニズム名盤選-3 ベートーヴェン:月光/テンペスト、他
ヴェデルニコフ(アナトリー) ベートーヴェン

ヴェデルニコフ

 1993年、日本での公演が予定されていながら、その直前に亡くなったロシアのピアニスト、アナトリー・ヴェデルニコフ。政府により永らく旧ソ連以外での活動が認められていなかったが、ゴルバチョフのペレストロイカにより、他国での活動が許され、広く知られるようになった。
 しかし、ヴェデルニコフは1935年、若干15歳のとき、東京に来てコンサートを行っている。その後、ロシアに戻ったときから悲劇が始まった。両親はスパイ容疑を受けて逮捕され、父親は銃殺される。母親は強制収容所に送られる。ヴェデルニコフ自身も活動を制限され、抑圧の中で自己を磨いていく。
 ヴェデルニコフの弾くベートーヴェンの真摯な演奏は、技巧を越えて訴える力を持っている。

ロシア・ピアニズム名盤選-2 ベートーヴェン:ハンマークラヴィーア/ピアノ・ソナタ第1番
ヴェデルニコフ(アナトリー) ベートーヴェン

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