明治天皇と日露大戦争
「明治天皇と日露大戦争」は、昭和32(1957)年の渡辺邦男監督作品。日露開戦から終戦までを、御前会議の様子を含めて描く超大作。
明治天皇を演じる嵐寛寿郎の威厳が素晴しい。御前会議の場面は、一幅の名画のような格調がある。
戦争のシーンは、太平洋戦争を体験している世代が作っているためか、リアリティを感じた。特に、旅順要塞攻略戦の迫力は凄い。
「今こそ民族の誇りと英知で世界平和に貢献しなければならない」というナレーションが入るなど、単純な戦意高揚の映画ではない。戦争を通じて様々な人間模様を点描した作品でもある。明治の気骨ある人々が多数の名優によって演じられた。その熱のこもった演技に圧倒された2時間であった。
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