志ん朝 堀の内 化物使い
志ん朝の落語「堀の内」。うっかりものの父親を、畳みかけるようなテンポで演じるノン・ストップ噺。「化物使い」は、人使いの荒い隠居が軽妙に演じられている。
落語名人会(28)
古今亭志ん朝
志ん朝の落語「堀の内」。うっかりものの父親を、畳みかけるようなテンポで演じるノン・ストップ噺。「化物使い」は、人使いの荒い隠居が軽妙に演じられている。
落語名人会(28)
古今亭志ん朝
山本周五郎の短編小説「凍てのあと」を有川博が朗読したCDを聴く。深みのある落ち着いた声に、安心して身を委ね作品に浸ることができた。暖かい余韻が残る秀編。
凍てのあと (新潮CD)
山本 周五郎
宮沢賢治の「なめとこ山の熊」「カイロ団長」を矢崎滋が朗読したCDを聴く。「なめとこ山の熊」は哀調を帯びた物語が、清冽な言葉に結晶された名品。朗読では独特の間が情感を生んでいる。「カイロ団長」では、矢崎のユーモラスな声が雰囲気を盛り上げている。
なめとこ山の熊,カイロ団長 (新潮CD)
宮沢 賢治
プラネタリウムでKAGAYAのCGによる「銀河鉄道の夜」を観る。360°全方向に広がる幻想的な世界に魅了される。「銀河鉄道の夜」の星めぐりを、実際に旅しているかのように体感できる。廃線となっている岩手軽便鉄道をモデルとした機関車が、銀河の星々を進む。あまりに美しい風景に包まれ、息をのむ。視点は汽車の内部から鳥のように上から眺める場所まで自在に移動し、飛翔する感覚になる。
宮沢賢治の世界を透明感溢れる光と緻密な造形で伝える、まさに夢見心地の映像。
銀河鉄道の夜 [DVD]
宮沢賢治
浦沢直樹の漫画「20世紀少年」映画化3部作のうちの第2作目。間奏曲的なエピソードが連なり、第1作よりは地味な印象。遠藤カンナ役の平愛梨が熱演している。小泉響子役の木南晴夏も原作にぴったりのはまり役。仁谷神父を演じる六平直政がこれまた素晴しく原作の雰囲気を出している。第1章もそうであったが、端役に至るまで豪華な俳優陣を惜しげもなく出演させている。
浦沢直樹の漫画「20世紀少年」が3部作として映画化される。第1章は、主に2000年までの話を中心に、1960年代~70年代の子供時代が交錯して描かれる。原作の雰囲気をうまく伝えるキャスティングが見事。ヤン坊・マー坊が登場するシーンなど、漫画の世界がそのまま映像になっている。脚本は、原作者の浦沢直樹と長崎尚志が共に関わっており、膨大なエピソードを積み重ねた複雑な原作を巧みにまとめている。
「読んでから見るか、見てから読むか」とは、角川映画「人間の証明」のキャッチコピーだが、この映画に関しては、原作を読んだ後で、それがどのように映像になるのかという観点でも楽しめる。
20世紀少年 第1章 終わりの始まり [DVD]
唐沢寿明, 豊川悦司, 常盤貴子, 香川照之, 堤 幸彦
浦沢直樹の「20世紀少年」は、子供時代の予言が現実化していく様を描いた奇想天外冒険漫画。昭和のオマージュがふんだんに盛り込まれ、浦沢の自伝的な要素もある。「マスター・キートン」「モンスター」といった名作を世に出した作者である。複雑なストーリーと個性的なキャラクターに支えられ、ぐいぐいと読み手を引っ張っていく。脚本家三谷幸喜も、この作品を絶賛している。緻密な描写と次々と繰り出される謎により、次の巻を読まずにおれないコミック。
映画「チーム・バチスタの栄光」の原作は、第4回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作品。心臓外科手術をめぐるミステリーであり、その手術のリアルな描写に引き込まれる。術中死の調査をする竹内結子と阿部寛のコンビが軽快なテンポを作品に与えている。
チーム・バチスタの栄光 [DVD]
竹内結子, 阿部寛, 吉川晃司, 池内博之, 中村義洋
山崎豊子の短編小説「しぶちん」を、橋爪功が朗読したCDを聴く。けちで財をなした大阪商人が、そこはかとないユーモアとさりげない哀感を持って描かれる。橋爪功の朗読は名人級のうまさ。
しぶちん (新潮CD)
山崎 豊子
柴田錬三郎の時代小説「御家人斬九郎」のCDを聴く。シリーズ第六篇「青い肌に謎があるぜ」を中村梅雀が朗読したもの。緻密に構成されテンポ良く進むストーリーと、中村梅雀の柔らかみのある名調子により、粋と諧謔のある世界に浸ることができた。
御家人斬九郎 (新潮CD)
柴田 錬三郎
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