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モクモク村のけんちゃん

九ちゃん 「『ごめんなさい』って言われたら、けんちゃんなんて言う?」
けんちゃん 「『いいですよ』って言うな。」
九ちゃん 「それそれ、それが "That's all right." さ。」

 「モクモク村のけんちゃん」は、1970年代当時のTBSブリタニカの英語教材として製作された紙芝居。カセット5巻に収められた物語で、当時小学生だった自分は何度聴いても飽きなかった。美しかった村が遠くからの煙によって汚い空気と川になってしまい、元の村に戻すためにけんちゃんが冒険をする物語。暖かみのある絵と、明瞭なストーリーにより、自然と英語の世界に引き込まれていく。環境問題を予見した内容でもあった。
 けんちゃんが冒険をする国が、英語で話されているという設定が秀逸で、聴き手は、けんちゃんが言葉を覚えていく過程で自然と英語に馴染んでいく。案内役の九官鳥の九ちゃんを通じて、英語の意味がわかるようになっており、実に見事な脚本。小学校英語活動においても参考になる要素がある。
 永らく入手困難な幻の教材であったが、ブリタニカ・ジャパンよりパソコン用のデジタル紙芝居として復刻された。
 子ども用英会話教材の金字塔ともいえる優れた作品。

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