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幸田露伴 五重塔

 幸田露伴の「五重塔」を、日下武史が朗読したCDを聴く。絶妙の調子と間合いを持った、名人芸とも言える語りで格調高い文が読まれ、物語に引き込まれる。
 明治の人々の細やかな人情の丁寧な描写が見事であり、それとの対比で、塔の建築を手がけることに惹かれた男の一途さがデモーニッシュな凄みを持って迫ってくる。
 名文の韻律と格調は、名工による建築物のように時を経ても後世に残る。

五重塔 (新潮CD)
4108300505

五重塔 (岩波文庫)
4003101219

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