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古代中国、夏王朝の傑王と、商の湯王との激突を軸に、時代を懸命に生きる人々を描く宮城谷昌光の小説「天空の城」。下巻では、湯王は伊尹を三顧の礼をもって迎え、伊尹は臣として縦横の活躍をする。 宮城谷昌光の小説の凄いところは、物語がいよいよ終わりに近づくに従い、主人公が著者に乗り移ったかのような清澄な境地に達していくところである。終章「桑林の雨」は、淡々とした筆運びでありながら、真に充足した読後感を与えてくれた。 2012年最後の日に、この小説が読了できたことを喜ばしく思う。
小説 伊尹伝 天空の舟 下 (文春文庫)
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