スナーク狩り
読みやすいし、最後まで飽きず、そこはかとなく哀感もただよっている。しかし、あまりに作りすぎている感じがある。美貌の女性が、ふられた男の結婚式の場で、散弾銃を使い自分の頭を吹き飛ばして死のうなどと考えるかあ?そんな醜い死に方は、いかに心の痛手をおったとしても選ばないと思うのだが。
それに、内容があまりに「火曜サスペンス劇場」ぽっくて、どうも。場面が切り替わるたびに、チャチャチャ、チャーチャーーアンという、あのメロディーが頭に流れ、コマーシャルが始まる気分に時たま襲われてしまった。
長距離列車に乗って、北陸を目指したりする時に読むと、雰囲気があっていいかもしれない。悪い作品ではないので、相性の問題だと思う。
スナーク狩り (光文社文庫)
宮部 みゆき
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