カジノ
1970年代のラスベガスを描いたマーティン・スコセッシ監督の映画「カジノ」。金と欲にまみれた賭博の都にうごめく人々を念入りに描く。
ラスベガス一のカジノを仕切る男エースを、ロバート・デ・ニーロが演じる。エースにまとわりつき、自分の欲望のおもむくままに行動するニッキーを演じるジョー・ベシの存在感が凄い。
豪華なカジノのセット、鮮やかな服装が画面を彩るが、そこで繰り広げられる人間ドラマは欲に支配された暗い情念の世界である。にもかかわらず、映像にそこはかとない明るさが感じられるのは、スコセッシ監督による絶妙のユーモアのさじ加減によるものであろう。
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