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荒神

 宮部みゆきの「荒神」は、東北の小藩を舞台にした歴史小説。突然村が壊滅し、ひとりの少年が逃げ延びる。
 ふたつの藩の確執を背景に、人々の素朴な暮らしを揺るがす危難を、多彩な人間模様を織りなしながら描く。パニック映画風のプロットであるが、中心は人々の関わりである。
 謎の提示部分はなかなか良い。しかし、テレビドラマ化されると予告編などで物語の根幹をなす部分をいきなり見せてしまい読む楽しみを奪うので、困ったものだ。

荒神 (新潮文庫)
宮部 みゆき
4101369410

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