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アニソンタイムトラベル~Back to the 90s~

 ふしぎの海のナディア「ブルーウォーター」、美少女戦士セーラームーン「ムーンライト伝説」、魔法陣グルグル「晴れてハレルヤ」、カードキャプターさくら「Catch You Catch Me」など、90年代を代表するアニメ主題歌を収めたCD。
 テレビアニメ隆盛期の勢いがある楽曲が多く、聴いていて明るい気分になれる。

アニソンタイムトラベル~Back to the 90s~

クライマックス・ラヴストーリー~第1章~

 GLAY「BE WITH YOU」、中島みゆき「空と君のあいだに」、広瀬香美「ドラマティックに恋して」、玉置浩二「田園」、井上陽水「Make-up Shadow」、浜田省吾「悲しみは雪のように」など、1990~2000年代のドラマ主題歌や挿入歌から集められた2枚組のCD。

クライマックス・ラヴストーリー~第1章~

007 ワールド・イズ・ノット・イナフ

 ピアース・ブロスナン演じるボンドによる「007 ワールド・イズ・ノット・イナフ」を久しぶりに見る。1999年に公開された、シリーズ第19作。
 冒頭の、ロンドン市内の川で繰り広げられるボート・チェイスしか覚えていなかったが、やはりそこが一番派手であった。本作は、秘密兵器開発担当のQを演じるデスモンド・リュウェリンの遺作となった。そのためか、ハイテクを駆使した様々な小道具が登場するが、ハイテクを皮肉っているかのような感もある。
 3度目にふらっと見たがいや、どうして、なかなかよくできていると感じた。アイデアが詰め込まれたシナリオ、テンポよくアクションが続くストーリーで楽しむことができた。

向日葵の咲かない夏

 道尾秀介のミステリー「向日葵の咲かない夏」。夏休み前の終業式の日、小学校4年生のミチオは、休んだS君の家に届け物をするため訪れるが…。
 独特の空気をもった作品。根底には、一種の死生観をたたえている。
 読者を引きつける力はすごく、手にしてから読み終わるまで寝ることができなかった。
 ひと夏の特異な読書体験ができる一冊。

向日葵の咲かない夏 (新潮文庫)

釈迦

 病み衰えた体で最後の旅に出るブッダ。それを支えるアーナンダとの語りや、浮かび上がる過去を通してブッダの思いが自然に綴られる瀬戸内寂聴の「釈迦」。
 静かな筆運びであるが、鮮烈な物語が織り込まれ、豊かなシンフォニーのようなまとまりがある。ブッダの涅槃に至るまでを丁寧に描いた円熟の小説。

釈迦 (新潮文庫)

ドラマティック日本のうた 愛のうたvol.2

 妹尾哲巳のピアノ・ソロによる童謡集「ドラマティック日本のうた 愛のうたvol.2」。vol.1 よりは本来のメロディーに寄り添っている感があり、より心地よい。
 変幻自在の即興アレンジで、名曲をドラマティックに彩るアルバム。

祝 童謡誕生100年記念ベストアルバム 『ドラマティック日本のうた 愛のうた』vol.2

ドラマティック日本のうた 愛のうたvol.1

 妹尾哲巳のピアノによる日本の唱歌や童謡をモチーフにしたアルバム。「荒城の月」「紅葉」「花」「ちいさい秋みつけた」などの名曲が、華麗なアレンジで広がりをみせる。

祝 童謡誕生100年記念ベストアルバム 『ドラマティック日本のうた 愛のうた』vol.1

フォン・ノイマンの哲学

 コンピュータ、量子力学、ゲーム理論、天気予報など、現代社会を支える理論を数多く構築した天才フォン・ノイマン。本書は、その生涯と関わった人々を描きながら、ノイマンの思想の根底に迫っている。
 ノイマンの圧巻の才能に驚かされるが、関わった数学者や物理学者の略歴も紹介され、実に興味深い。ノイマンは多くの分野に関わったため、現代数学や科学を概観する内容にもなっている。
 特に、第二次世界大戦と科学者たちとの関わりは、原子爆弾開発の史実とあいまって重みをもって読み手にせまってくる。
 1900年代にいかに科学が多様な広がりをもち、実社会への応用がなされた時代であるかを如実に伝えるとともに、私生活が絶妙のタイミングで記載され独特のユーモアをも放ち読み手を飽きさせない。
 真の天才の生涯を通し、現代科学の礎を俯瞰する密度の濃い良書。 
 

フォン・ノイマンの哲学 人間のフリをした悪魔 (講談社現代新書)

ノイマン・ゲーデル・チューリング

 二十世紀を代表する三人の天才フォン・ノイマン、クルト・ゲーデル、アラン・チューリングの三人について、代表的な講演・論文とその生涯・思想について触れた書。ノイマンの講演「数学者」、ゲーデルの講演「数学基礎論における幾つかの基本的定理とその帰結」、ノイマンの論文「計算機と知性」の全訳が各章の冒頭に記されている。
 三名の言葉もそれぞれ独特の個性を表出しているが、偉業を成し遂げたその生涯も実に興味深い。特に、結婚にまつわるエピソードが人生を象徴している感がある。各人の最期の姿には、天才の栄光と苦悩が凝縮されている。
 コンピュータや論理学の礎を築いた天才たちの息吹にふれることができる著。

ノイマン・ゲーデル・チューリング (筑摩選書)
高橋昌一郎

光媒の花

 道尾秀介の連作短編集「光媒の花」。花や虫をモチーフにした6編の物語。各話は、ゆるやかにつながりひとつの世界を形作っている。
 読み手に深い哀切と癒やしを与えてくれる珠玉の作品。

光媒の花 (集英社文庫)

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