青春歌年鑑 1967

 「夜霧よ今夜も有難う」(石原裕次郎) 、「世界は二人のために」(佐良直美) 、「小樽のひとよ」(鶴岡雅義と東京ロマンチカ)など、1967年のヒット曲は、どれもイントロだけで雰囲気が見事に作られ、聴き手をその世界に引き込む。
 「小指の想い出」(伊東ゆかり)、「恋のハレルヤ」(黛ジュン)、「この広い野原いっぱい」(森山良子)など、曲と歌唱のレベルの高さが際だつ。
 2枚組のうち、ディスク2では、ブルー・シャトウ(ジャッキー吉川とブルー・コメッツ) を筆頭に、グループ・サウンズ全盛時代の幕開けを示している。
 高度経済成長のさなか、沸き立つ世相、テレビ文化の隆盛を背景に、今なお歌い継がれれる名曲が数多く生み出された年。   

青春歌年鑑 1967
オムニバス 由美かおる 西郷輝彦 伊東きよ子 森山良子 荒木一郎 森進一 石原裕次郎 佐良直美 鶴岡雅義と東京ロマンチカ 伊東ゆかり
B00006RTJF

世界は俺が回してる CD

 「名曲というものは実に繊細にできていて、全体ばかりでなく、部分部分が驚くほどきめこまかく完成されている」

 なかにし礼の小説「世界は俺が回してる」でのポイントとなる音楽を集めたCD。どの曲もたいへん味わいがあり、時代を超えて楽しめる。解説書に描かれた、宇野亜喜良の挿画が当時の雰囲気を醸す。

世界は俺が回してる
なかにし礼 ジョージ・ガーシュウィン セルゲイ・ラフマニノフ オスカー・ピーターソン ハリー・ベラフォンテ 沢たまき 越路吹雪 ペレス・プラード ザ・スパイダース 西田佐知子

世界は俺が回してる

 テレビに恋した男、TBSの敏腕プロデューサー渡辺正文の破天荒な一代記。わがまま放題に育った渡辺は、ハリー・ベラフォンテ公演の放送を初め、数々の一流スターの音楽番組を成功させる。それは、世界の名歌手を一堂に会して行われた「東京音楽祭」に結実される。
 著者は、渡辺に近しかった、なかにし礼。多くの芸能人が実名で登場し、豊富なエピソードが盛り込まれたいへん興味深い。数々の女性との関わりが物語を彩る。
 高度成長の中、華やかに繰り広げられる音楽業界の熱気を伝える実名小説。

キャスリーン・バトル So Many Stars

 キャスリーン・バトルが、ララバイ、フォークソング、スピリチュアルなどを歌うCD。どの曲でも、リリック・ソプラノの美声で魅了する。
 一流アーティストと創り上げるアコースティックな音楽が素晴らしい。「家路」には、鳥肌が立つほど感動した。

So Many Stars
Kathleen Battle
B000002C12

パッヘルベルのカノン~イ・ムジチ決定版

 精妙なアンサンブルが魅力のイ・ムジチ合奏団。その弦楽の調べは晴朗な青空をわたる風のように清澄な気を運んでくる。

パッヘルベル:カノン
イ・ムジチ合奏団
B00005FG2P

平均律クラヴィーア曲集第1巻 ポリーニ

 バッハの平均律クラヴィーア曲集第1巻をポリーニが演奏したCDを聴く。24の調それぞれのプレリュードとフーガが個性をもって広がると共に、全体として見事な統一感を保っている。真摯に奏でられるその音楽は、テクニックを超越した世界を構築している。

バッハ:平均律クラヴィーア曲集第1巻
ポリーニ(マウリツィオ)
B002L48G4A

クロスオーバーイレブン~イット・クッド・ハブン・トゥ・ユー~

「今日と明日が出会う時、クロスオーバー・イレブン」

 津嘉山正種によるナレーションとムーディーな音楽が夜のひとときにぬくもりを与えるクロスオーバー・イレブン。
 ジャズ、フュージョン、ヒーリングと、このCDに収められた音楽はどれも心地よく心を潤す。

クロスオーバーイレブン~イット・クッド・ハブン・トゥ・ユー~
ビル・エヴァンス オムニバス マイア・シャープ 津嘉山正種 キャンディ・ダルファー チェット・ベイカー ダリル・ホール&ジョン・オーツ フェリックス・キャヴァリエ ランディ・ヴァンウォーマー
B0007OE3U2

ドラマチック・デイズ2

 テレビドラマの主題歌を集めた2枚組のCD。
 ディスク1では、「踊る大捜査線」「古畑任三郎」「ロングバケーション」「新選組!」などヒット作のヴァラエティに富んだチョイス。
 ディスク2は、一転、「世界の中心で、愛をさけぶ」「ビューティフルライフ」「白線流し」「あすなろ白書」など、 懐かしのドラマを含む静かで優しい曲調のインストゥルメンタル。BGMにも好適なアルバム。

ドラマチック・デイズ(2)ベスト・オブ・TVドラマ・テーマ曲
TVサントラ テレビ主題歌 ジョン・健・ヌッツォ
B0009V1GIU

イン・ア・ライフタイム~ザ・ベスト・オブ・クラナド

 1973年にデビューしたアイルランドのグループ、クラナドのベスト・アルバム。民族的な色合いのあるサウンドが独自の世界に誘う

イン・ア・ライフタイム~ザ・ベスト・オブ・クラナド
クラナド
B00013F5V0

映画監督 スタンリー・キューブリック

 「映画を作っているときは、時たま幸せだ。映画を作っていないときは間違いなく不幸せだ。」

 「2001年宇宙の旅」「時計じかけのオレンジ」「シャイニング」など、こだわり抜いた名作を世に送り出したスタンリー・キューブリック監督の本格的な評伝。
 写真に熱中した少年時代から始まり、映画を作り始めた頃のエピソードなども綴られている。「突撃」「スパルタカス」でのカーク・ダグラスとの出会いと決裂などもじっくりと記述されている。ピーター・セラーズ主演の「ロリータ」「博士の異常な愛情」も当時関わった人々からの丹念な取材で制作の雰囲気が浮かび上がる。
 圧巻は、「2001年宇宙の旅」の章。およそ全てのSF映画を見て、宇宙や科学に関するありとあらゆる本を読破し、NASAの関係者や原作者アーサー・C・クラークとの対話を重ね、イメージを膨らませていく。撮影の過程の記述も、実に興味深い。SF映画の不滅の金字塔の地位は、今後も不動であると納得できる。
 「時計じかけのオレンジ」「バリー・リンドン」「シャイニング」の撮影、美術、音楽へのこだわりが多彩なエピソードから伝わってくる。
 キューブリック監督の実像に迫る気迫に満ちた労作。

映画監督 スタンリー・キューブリック
ヴィンセント・ロブロット 浜野 保樹

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