ワーテルロー
なんでこんなすごい映画がDVDにならないのだろうか。1970年のイタリア・ソ連合作の映画「ワーテルロー」は、圧倒的なスケールでナポレオン最後の戦いを描いたスペクタクル巨編。
ロッド・スタイガーのナポレオンが、実に味のある演技をしている。好敵手、ウェリントンを演じるクリストファー・プラマーは、惚れ惚れするほど格好いい。
再び映画館で上映されないだろうか。それが叶わぬとしても、ブルーレイで残すべき名作だと思うのだが。
なんでこんなすごい映画がDVDにならないのだろうか。1970年のイタリア・ソ連合作の映画「ワーテルロー」は、圧倒的なスケールでナポレオン最後の戦いを描いたスペクタクル巨編。
ロッド・スタイガーのナポレオンが、実に味のある演技をしている。好敵手、ウェリントンを演じるクリストファー・プラマーは、惚れ惚れするほど格好いい。
再び映画館で上映されないだろうか。それが叶わぬとしても、ブルーレイで残すべき名作だと思うのだが。
「ルイスと未来泥棒」は、未来に旅行する発明大好き少年を描いたディズニー・アニメ。
孤児院の玄関に置かれ、母と別れた少年が母親の記憶を探すというやや重い設定ながら、未来の明るい描写がそれと対比をなす。おもちゃ箱をひっくりかえしたような奔放なイメージに溢れているが、ストーリは緻密に練られ、SFドラマとしてもたいへん良くできている。
家族皆で楽しめ、思いを共有できる素晴しいアニメーション。
山崎豊子の小説「沈まぬ太陽」は、5巻に及ぶ大作である。組織の構造的問題を鋭く突くテーマ、世界各地に及ぶ舞台など、そのスケールの大きさゆえに、映像にするのは困難と思われたが、ついに映画化された。
大作が映画になる場合、パート1、パート2などに分けたり、三部作にするケースが多いが、「沈まぬ太陽」は、3時間22分の枠に収められた。長く描こうと思えばいくらでも長くできるだろうが、1本にすることで、テーマがより明確に浮かび上がったように感じる。
不屈の信念と矜持を持って生きる主人公、恩地を渡辺謙がじっくりと演じている。三浦友和演じる、恩地のライバル行天の、エリート社員の風貌で平然と悪事をなす姿が印象的。
何より、航空機墜落事故の描写には、感涙を禁じ得ない。
スタッフの執念が伝わる、渾身の日本映画。
森繁久彌氏が2009年11月10日亡くなられた。
その姿を直接拝見したのは、1991年の東京宝塚劇場での「レインボー通りの人々」の舞台であった。森繁氏は自ら歩くことができず、椅子に座っての演技であったが、存在感を放っていた。他の出演者も森繁さんを気遣いながら演技をしている感じが伝わってきた。
映像作品では、1981年のドラマ「関ヶ原」が忘れがたい。当時の大物俳優総出演のすごいドラマであり、圧倒された。その中でも、憎々しく人間味溢れる徳川家康を演じる森繁氏の演技は作品の柱となっていた。
昭和を代表する名優、森繁久彌氏の姿は、幾多の映像と共に記憶の中に生き続ける。
関ヶ原 [DVD]
司馬遼太郎
森の中のピアノを弾く少年カイの物語。幼い頃からピアノの英才教育を受けた修平との出会いと相克を通して、ピアノの才能を開花させていく様が描かれる。アニメーションは、背景美術が素晴しい出来映え。ウラディーミル・アシュケナージがピアノ演奏・ミュージックアドバイザーとして関わる。
繊細な音楽と映像が、少年期の詩情を奏でるアニメーション。
このところ毎週「プラネテス」のDVDを借りて家族で見ている。コミカルな軽さを持ちつつ、宇宙と人との関わりを毎回提示しており、秀逸なストーリーと描写を持った回も多い。
中でも、第7話の「地球外少女」は素晴しかった。ラストは内から震えるほどの感動を覚えた。
小学3年生の次男も、勉強になったと、早速スピーチメモを作っていた。感性を刺激する、深みのあるアニメ。
プラネテス 3 [DVD]
千羽由利子
宇宙開発が進み、宇宙空間のゴミ、スペース・デブリが問題となっている2070年代、デブリ回収を仕事とする人々を主人公とした幸村誠のコミックを原作とするアニメ「プラネテス」。
アニメはJAXAの協力を得て製作されており、宇宙船内の緻密な描写は圧巻。
「プラネテス」は英語のプラネットの語源となった古代ギリシャ語で、「惑う人」の意味を持つ。ゴミ回収の仕事に携わり、夢と現実との狭間で惑う若き主人公たちを象徴している。
コミカルな趣をもちつつ、深遠なテーマを見事に表現したSFアニメの傑作。
プラネテス 1 [DVD]
千羽由利子
「見終って、晴々とした気持ちになるような作品にすること」
黒澤明の遺稿をもとに、小泉堯史監督を中心に黒澤組の映画製作スタッフが結集し完成させた「雨あがる」。山本周五郎のユーモア溢れる短編を、しとやかなタッチと奥行きのある映像美で表現している。
剣の達人だが、人間関係が不器用で仕官できない浪人を、寺尾聡が好演している。最も重要な役どころである浪人の妻を、宮崎美子が品性と芯の強さを持った女性として見事に演じ、作品を支えている。三船敏郎の長男三船史郎が殿様役で立ち回りを演じ、檀ふみ、仲代達矢などベテランが画面を引き締める。
黒澤映画の雰囲気を持ちつつ、次の一歩を踏み出そうとする意欲を感じる清冽な気風を持った日本映画。
雨あがる 特別版 [DVD]
山本周五郎
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