パストラーレのひととき

　「動脈列島」は、新幹線による騒音に抗議し、ストップを試みる青年医師と当局との闘いを描くサスペンス映画。1975年公開、増村保造監督作品。主演は、近藤正臣、田宮二郎。 　同様のモチーフである「新幹線大爆破」より地味な印象であるが、その緊迫感、リアルな演出には引き込まれる。

動脈列島

　本能寺の変で信長が亡くなった後の天下取りを決めた「清洲会議」の様子を、三谷幸喜が喜劇的要素をちりばめて描く。
　確かに楽しい作品ではあるが、登場人物が語りだけで描かれるので、やや分かりづらい面があった。三谷ファミリーともいえる、お馴染みの俳優が総出演である。歴史ドラマではあるが、同窓会的なノリが感じられた。

清須会議 スタンダード・エディション [DVD]

　二胡の世界的演奏家、姜 建華（ジャン・ジェンホワ）のアルバム。悠久の大地を思わせる二胡の音色は、「シルクロード」「ラストエンペラー」などの曲を引き立てる。
　このアルバムには、他にも「パリは燃えているか」「エナジー・フロウ」「カルメン」「チャルダッシュ」など多彩な曲が収録されており、二胡の表現力の豊かさを伝える。

マニフィーク・シノワ
ジャン・ジェン・ホワ

　シルヴェスター・スタローンのデビュー作、「ロッキー」のオリジナル・サウンド・トラック。ビル・コンティの曲はあまりに直接的な音楽であるが、それだけにストレートにハートに迫る。その単純明快さが心地良い。
 "Land of opportunity"を体現した映画の、奇跡を生み出した音楽。

ロッキー オリジナル・サウンドトラック
サントラ

　高層ビル火災に遭遇した人々を描く、パニック映画の名作。多層的に人間模様が描かれ、その後のパニック映画のお手本となった。
　スティーブ・マックイーン、ポール・ニューマン、ウィリアム・ホールデンなど、錚々たる名優が共演する、見どころ満載の巨編。昔のパニック映画は重みがあった。

タワーリング・インフェルノ (字幕版)

　松田優作主演の映画「蘇える金狼」。普段はさえないサラリーマンだが、夜には組織に牙をむく一匹狼の姿を松田優作がエキセントリックに演じる。
　アンニュイな雰囲気をたたえたハードボイル・アクションは、松田優作により孤高の存在感を放っている。

蘇える金狼 デジタル・リマスター版 [DVD]

　松田優作、薬師丸ひろ子が共演した赤川次郎原作による1983年の映画「探偵物語」。薬師丸ひろ子の初々しさが魅力的。

探偵物語 ブルーレイ [Blu-ray]

　「ウィラード」の続編にあたる1972年の映画「ベン」は、ネズミと病弱な少年の交流を描いた作品。パニックものの続編ではあるが、本作は緊迫感の中に抒情があり、印象に残る映画となっている。
　なにより、ラストで流れるマイケル・ジャクソンが歌う「ベンのテーマ」が素晴らしい。

ベン（字幕版）

　内気な青年がネズミを使って復讐を企てる1971年公開の映画「ウィラード」。ブルース・デイヴィソン演じる青年の心理描写が巧みで、独特の緊迫感があった。

ウイラード（字幕版）

　ケネディ大統領の暗殺を、実行犯の側から描いた映画「ダラスの熱い日」。実写映像を交え、巧みな構成と迫真のプロットでリアリティ溢れる映画になっている。

ダラスの熱い日(字幕版)
出演: バート・ランカスター/ロバート・ライアン/ウィル・ギア/ギルバート・グリーン