刑事コロンボ「黄金のバックル」は、美術館を舞台にしたミステリー。これは紛れもない傑作。
コロンボの終盤の表情には鬼気迫るものがある。ジョイス・ヴァン・パタンの毅然とした演技に対し、コロンボの硬軟織り交ぜたアプローチが火花を散らす。
演劇風の趣をもった、格調高い名編。
時折サンダーバードが無性に見たくなる。メカデザインの美しさ、音楽の勇壮さが素晴らしい。
特に、第1話は力が入っており、ファイヤーフラッシュ号の勇姿と飛翔する前の曲の高揚感が並外れて見事である。また、着陸時は希有の緊迫感があり、特撮史上に残る場面となっている。
「ペリーヌ物語」。この作品をまだ見ていない人は幸せである。最初から通して見られる楽しみがあるのだから。
最初は、母子の旅するゆったりとした物語に、ひたすらつきあってほしい。徐々に愛着がわき、その後の運命にひしと心を寄せて見ることができるであろう。
背景の美術も回を増すごとに洗練され、ドラマの展開に呼応して温かくもしずかな凄みを帯びてくる。
渡辺岳夫の多彩な音楽はどれも素晴らしく、物語を高揚させる。
家族で見られるアニメーションのひとつの到達点ともいえる、愛すべき名作。
貴志祐介の小説「新世界より」を映像化したアニメ第23話から第25話では、いよいよこの長い話も終わりを迎える。最終話の風景の美しさに魅せられる。
よくこれだけの世界を描き上げたものだと、小説では作者の創造力に圧倒された。アニメでは、その世界観を大事にしながら映像化していることが伝わってくる。日本古来の形式美と新進の創造を融和させた、新たな世代の息吹を感じる意欲作。
貴志祐介の「新世界より」を映像化したアニメ第20話から第22話では、怒濤の展開がなされる。村の建物の造形、その後、主人公たちが救いを求めて向かう場所の情景など、美術的にも優れ見応えがある。
貴志祐介の「新世界より」を映像化したアニメ第17話から第19話では、26歳になった主人公たちが直面する運命を描く第三部の幕開け。静かな異変は、やがて大きなうねりに繋がっていく。
貴志祐介の「新世界より」を映像化したアニメ第14話から第16話では、主人公たちが14歳である第2部の最後となる。雪の中での描写が美しい。
貴志祐介の「新世界より」を映像化したアニメ第11話から第13話では、主人公がこの世界のリーダーと邂逅し、新たな局面を迎える。徐々にひもとかれる世界の秘密には慄然とする。
世界観を大事にした作画、音楽により、緊迫感のある独特の映像表現となっている。
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