宇宙戦艦ヤマト 復活篇
初代の宇宙戦艦ヤマトは、科学的知見と優れた脚本、心の琴線にふれる音楽に支えられた素晴らしい作品であった。しかし、2009年の「復活編」は、重苦しさだけが残る玉砕アニメに堕していた。確かにCGは頑張っているが、それに頼りすぎており、肝心の部分が抜け落ちている感がある。物語を展開するテンポ、台詞の練度がまったくなっていない。中身が軽くなっているのに、重苦しさだけが増してる。
初代の宇宙戦艦ヤマトは、科学的知見と優れた脚本、心の琴線にふれる音楽に支えられた素晴らしい作品であった。しかし、2009年の「復活編」は、重苦しさだけが残る玉砕アニメに堕していた。確かにCGは頑張っているが、それに頼りすぎており、肝心の部分が抜け落ちている感がある。物語を展開するテンポ、台詞の練度がまったくなっていない。中身が軽くなっているのに、重苦しさだけが増してる。
「愉快な音楽Ⅰ 猪突猛進」「カッコウ」「ショパン ノクターン第1番変ロ短調」「マーラー交響曲第5番第1楽章」「犬のおまわりさん」「アルビノーニのアダージョ」「若者たち」「さくら さくら」「マーラー交響曲第1番第4楽章」「バッハ プレリュードとフーガ」「月光仮面主題歌」「ケ・セラ・セラ」……
曲名だけを並べると、何のCDだか皆目見当が付かない。が、これはすべてジブリの映画「ホーホケキョとなりの山田くん」のオリジナル・サウンドトラックに収録されている曲である。
この映画が、画調に似合わずいかに音楽に凝っているかがわかる。
クラシックやポピュラーの名曲を圧倒して、矢野顕子のカラーが前面を覆うことに驚く。あらためて矢野顕子の凄さを実感したCDでもある。
ホーホケキョとなりの山田くん
矢野顕子 生田弘子 山田家の人々 近藤よし子 
「ホーホケキョ となりの山田くん」は、高畑勲監督による1999年公開のスタジオジブリ長編映画。いしいひさいちの4コマ漫画が原作。
ジブリはこの作品でセル画を用いないデジタル制作に切り替える。しかし、あわあわとした水彩画のようなこの作品の場合、何層も絵を重ねる行程が必要で、手間がかかり、進行は当初たいへんに遅れたようだ。
およそデジタルに向いていなそうなこの作品からデジタルに移行するという感覚がすごい。また、音楽もシーンごとに変え、凝りに凝っている。
歳時記風に、芭蕉や蕪村などの句を盛り込む文芸趣味も、高畑勲監督らしい。制作費が20億円と、「ルパン三世カリオストロの城」の4倍。ある意味ものすごい贅沢な作品。
幼少時に高熱のため視覚、聴覚を失い、発語もままならないヘレン=ケラーと、その教育のために雇われたアニー・サリバンとの関わりを描く映画「奇跡の人」。
名匠アーサー・ペン監督によるモノクロ画面は力強く、アン・バンクロフト、パティ・デュークの体を張った演技に釘付けになり、最後まで目が離せない。ラストは内側から溢れる感動に体が震えた。
長男が細田守監督の映画「サマーウォーズ」の小説を買ってくる。一昨年、映画にたいへん感銘をうけ、図書館でノベライズされた本を借りて読んでいた。手元に置きたいということで、お小遣いで買ったようだ。
映画は仮想空間に田舎の大家族が立ち向かう話であり、現代社会と昔ながらの家族の絆の両面が描かれ、優れたアニメーションであった。ノベライズも、中学生の心を捉える高揚感があるようだ。
サマーウォーズ (角川文庫)
岩井 恭平 
第二次大戦中、エーゲ海の島にある難攻不落の要塞に備えられた巨砲の破壊に挑む男たちを描く映画「ナバロンの要塞」。
畳みかけるアクションシーンと人間ドラマが見事に交錯した脚本が素晴らしい。グレゴリー・ペック、デヴィッド・ニーヴン、アンソニー・クインら名優の競演も見応えがある。
時を越えて輝きを放つ一級の冒険映画。
「千と千尋の神隠し」を見て、あらためてジブリ最盛期の作品と感じる。
キャラクター造形の見事さ、計算し尽くされた色合い、シンプルでワクワク感のあるストーリー、徹底した取材と思索に裏打ちされた世界観など、どれも職人芸的な緻密さと大胆さで魅了させられる。
なにより、日本の原風景を次々と提示する背景が素晴らしい。何度見てもいいと思うのは、美術的に優れているからに他ならない。
このような深みのある真の大作を生み出す後継者が現れることを切に願う。
太古の人類の世界を映像化した、ローランド・エメリッヒ監督の映画「紀元前1万年」。
狩猟文化と農耕文化の接触や、階層社会の始まりなどが盛り込まれ興味深い。マンモス、サーベルタイガーを現出させたダイナミックな映像には驚嘆する。
細菌戦争後、人類がほとんど死滅した世界で生きる男を描いた「地球最後の男 オメガマン」。チャールトン・ヘストンが、孤独な闘いを続ける男を魅力的に演じている。
1970年前後のアメリカの世相が感じられて興味深い。
ボスニアを舞台に繰り広げられる戦争アクション。米海軍が協力し、原子力空母カール・ヴィンソンや最新鋭戦闘機などが登場し、迫真のシーンが展開する。ジーン・ハックマンの渋い演技も素晴らしい。
最近のコメント