巻頭句の女
松本清張の「巻頭句の女」を市原悦子が朗読したCDを聴く。俳句を投稿する女性の背後に隠されたミステリー。市原悦子の静かな語りが、徐々に真相をあぶりだす話にマッチし、引き込まれる。
松本清張の小説は、タイトルからすでにミステリアスな雰囲気を醸しており、日常から非日常に誘い込む。
巻頭句の女 (新潮CD)
松本 清張
松本清張の「巻頭句の女」を市原悦子が朗読したCDを聴く。俳句を投稿する女性の背後に隠されたミステリー。市原悦子の静かな語りが、徐々に真相をあぶりだす話にマッチし、引き込まれる。
松本清張の小説は、タイトルからすでにミステリアスな雰囲気を醸しており、日常から非日常に誘い込む。
巻頭句の女 (新潮CD)
松本 清張
白痴,堕落論,堕落論 続 (新潮CD)
坂口 安吾
アニメ好きのフランス人、忍者と黒澤明にあこがれて日本に来たスウェーデン人、日本語について高度な質問をするイギリス人など、個性的な生徒たちに囲まれ奮戦する日本人学校の先生を描く漫画エッセイ「日本人の知らない日本語2」。シリーズ1作目のパワーは衰えず、笑いながら、日本語の深さを実感する。
「願はくは 花のしたにて 春死なん
そのきさらぎの 望月のころ」
辻邦生原作「西行花伝」のラジオドラマを収録したCDを聴く。名家に生まれ、文武に優れながらも出家を選び、歌の道を極めようとする西行の姿を描く大作。
竹本住太夫、板東八十助、日下武史、川口敦子、鈴木瑞穂、北村和夫、白坂道子、津嘉山正種という錚々たる人々が演じ、言葉の力を感じさせる。バッハと邦楽が交錯する音楽も、ドラマに奥行きを与えている。
言葉が現実に影響を与える「言霊」が信じられていた時代の雰囲気を感じ取ることができる秀麗なドラマ。
情報教育に関する本としては、たいへん古い本である。しかし、この本には古びるどころか、むしろ見直さなければならない大事なことが多く記されている。
現在、電子黒板が普及し始め、それを用いて教師が教科書や実物、生徒のノートなど様々な教材を大きく提示して分りやすい授業が行われる環境が整いつつある。生徒の発表活動にも電子黒板は活躍し、表現させる授業の幅が広がった。
2002年発行の本書には、これら提示・発表の視点以外にも、コンピュータやネットワークの特性を活かした実践が多数紹介されている。「方法知」「協同学習」「問題解決」など、現在でも重視しなければならない視点が多い。
ネットワークそのものも、この10年、高速化は図られたが、しくみそのものはほとんど変わっていない。情報教育にもどれほど変化がみられただろうか。
コンピュータを用いて論理的な思考をやしなう工夫などは、むしろ10年前、20年前のほうが多くの実践がなされていたように感じる。
「教育の情報化」を考える際に、いまだに紐解く価値がある本であると感じる。
入社37年、島耕作は専務に就任する。全5巻、東京、ニューヨーク、上海、デリーと世界各地を飛び回り、様々な困難を乗り越えていく。大人のファンタジーと言えるほど都合の良いサクセス・ストーリーではある。しかし、日本製品が駆逐されている様子や、敵対的M&Aなど、現在の日本の企業を取り巻く状況を盛り込み、そのリアリティあふれる描写は興味深い。
「ヒカルの碁」23巻は、韓国戦を描いた最終巻。全23巻、ほったゆみの見事なストーリーと、小畑健の円熟の絵に魅了させられた。碁という極めて地味で漫画にしにくい世界を、これほどドラマチックに表現した力量は本当にすごい。碁が千年の時を越えて続けられているように、この漫画も普遍的な要素を持っているように思う。
ヒカルの碁 23 (ジャンプ・コミックス)
ほった ゆみ
ちばあきおの野球漫画「キャプテン」の最終巻。さりげない終わり方だが、地道に取り組む野球少年を描いた作品としては、これでもいいように思う。兄、ちばてつやの「あとがき」の文章が、弟とその漫画への愛情にあふれており素晴しく、この巻の本編以上に感動した。
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