太陽の黙示録 建国編 3
南北に分断された日本に第三国としての入植を試みる人々を描いた「太陽の黙示録 建国編」。その第3巻では、無抵抗主義を貫いて国家建設に挑む難民と、それを阻止する勢力との攻防を描く。世界を巻き込み、智と智がせめぎ合うスケールの大きさに圧倒される。
太陽の黙示録 第2部 建国編 3 (ビッグコミックス)
かわぐち かいじ
南北に分断された日本に第三国としての入植を試みる人々を描いた「太陽の黙示録 建国編」。その第3巻では、無抵抗主義を貫いて国家建設に挑む難民と、それを阻止する勢力との攻防を描く。世界を巻き込み、智と智がせめぎ合うスケールの大きさに圧倒される。
太陽の黙示録 第2部 建国編 3 (ビッグコミックス)
かわぐち かいじ
「水戸黄門」のナレーションなど、数々の番組で独自の語りの世界を確立した芥川隆行。その朗読で、「鬼平犯科帳~引き込み女~」を聴く。人情の機微を綴る池波文学を、平榮子とともにじっくりと聴かせる名演。
NHK大河ドラマ「天地人」第23回は、「愛の兜」。直江兼続が「愛」の字を戴いた兜を作るに至る経緯を、主君景勝との幼い頃の回想を含めて描く。 久しぶりに兼続、景勝の幼少時の子役、溝口琢矢、加藤清史郎が登場する。加藤清史郎の凛然とした風貌と、溝口琢矢の真っ直ぐな演技がよい。妻夫木聡のキャラクターは、旗印に「愛」を選ぶことに無理のない流れを感じさせる。 上杉家の新たな歩みを示す節目として、今回の脚本はなかなか良かった。
第523話~第532話までが収録された「ワンピース」第54巻。これほどの長く、ひとつながりの話を続けていることに感嘆の念を禁じ得ない。ストーリーは新出のキャラクターに若干頼っておりやや単調な巻であったが、全体として破綻なく進行している。初期のキャラクターを登場させるなど、ファンへのサービスも怠りない。それにしても、いったい何巻まで続くのだろうか。
武田泰淳の名作「ひかりごけ」を八木光生、玄田哲章、関根信昭、高木均、西村朋紘の朗読によるCDで聴く。難破し、雪に閉ざされた洞窟で飢える船員たち。その極限状況におかれた人々の心理が、緊迫感を伴って語られる。
ひかりごけ (新潮CD)
武田 泰淳
藤沢周平の短編小説「神隠し」を辻萬長が朗読したCDを聴く。硬質であるが、時折輝きを放つサスペンスタッチの時代小説。事件を執拗に追う巳之助の人物造形が見事。
「鳴くよ(794)ウグイス、京都に平安京」
といった年代の語呂合わせと、それにまつわるエピソードを漫画で示した本。巻末には年表や、「工業の移り変わり」「交通の移り変わり」などの簡潔なまとめもある。日本史のポイントを楽しく概観できる。
シャーロック・ホームズ・シリーズの一作「六つのナポレオン」のCDを聴く。小川真司、永井一郎などのベテラン声優による演技で、自然とその世界に引き込まれる。本で接したときには何気なく読み進んでいたが、朗読を聴くと、知的な会話の応酬が随分なされていることに気づく。
室町幕府が衰退し、地方がそれぞれ力を持ち始めた時代、早雲は先を見据えて行動する。戦においては不敗を誇り、領内においては、義をもって人々をまとめ、民を撫育し、北条の治世の基を築き上げる。一介の旅人のたたずまいを保ちながら、治世の理想を実現したその人生に、清々しい読後感をおぼえる。
円熟の筆で室町から戦国への移り変わりを描く名作。
箱根の坂〈下〉 (講談社文庫)
司馬 遼太郎
司馬遼太郎の「箱根の坂」中巻では、今川家の混乱を鎮めるために駿河に渡った早雲を描く。太田道灌の知己を得て、駿河の一隅にある興国寺城に居を構えた早雲。民を安んずる政を行いつつ、周到に知略をめぐらせて政敵を討つ時期を待つ。
緩急自在の筆で、転変する情勢と、変化を見越して行動する早雲を綴るロマン溢れる中巻。
箱根の坂〈中〉 (講談社文庫)
司馬 遼太郎
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