蝉しぐれ
藤沢周平の「蝉しぐれ」は、藩内の政変にまきこまれた少年の成長を描いた時代小説。美しい風景描写の内に、友情とほのかな恋愛がしっとりと描かれる。
爽やかな読後感のある、藤沢周平の代表作。
蝉しぐれ (文春文庫)
藤沢 周平
藤沢周平の「蝉しぐれ」は、藩内の政変にまきこまれた少年の成長を描いた時代小説。美しい風景描写の内に、友情とほのかな恋愛がしっとりと描かれる。
爽やかな読後感のある、藤沢周平の代表作。
蝉しぐれ (文春文庫)
藤沢 周平
池井戸潤の「鉄の骨」は、建設業界の談合を描いた作品。ゼネコンの若手社員が、建設現場から公共工事受注部門に移り、そこで入札の現実を目の当たりにする。
「半沢直樹シリーズ」「下町ロケット」などのヒット作に通じる、組織に生きる人々の闘いを描いた熱い人間ドラマ。
鉄の骨 (講談社文庫)
池井戸 潤
TBS「下町ロケット」最終話。技術者たちの気概をベースに、怒濤の勢いで展開される。佃製作所の社長を演じる阿部寛と、ライバル社の社長役の小泉孝太郎の対決がじっくりと描かれている。
個性的な俳優を最大限に活かし、スリリングなストーリーの中に日本のものづくりの素晴らしさを伝える爽快なドラマであった。
下町ロケット2 ガウディ計画
池井戸 潤
高木彬光の「人形はなぜ殺される」は、名探偵神津恭介が登場する推理小説。読者への挑戦状が要所で投げかけられ、本格推理小説華やかなりし時代を感じさせる。
魔術師の集会や名家の別荘に集う一癖も二癖もある人物たち。その中で連続殺人が探偵をあざ笑うかのように実行される。日本におけるミステリーの古典的名作。
高木彬光の「刺青殺人事件」は、名探偵神津恭介が初めて登場する作品。そのミステリーの魅力は、S.S.ヴァンダインのようなペダンティックな文体と、巧みな展開、本格推理小説というにふさわしい知的謎解きを備えている点であろう。
本書は、江戸川乱歩が激賞し、華々しいデビューを飾った記念碑的作品。
刺青殺人事件 新装版 (光文社文庫)
高木 彬光
TBS「下町ロケット」第9話。佃製作所は、ロケットエンジンバルブのバルブ供給を他社に阻まれ苦戦する。また、人工弁製品化の前に、PMEA(医薬品医療器具総合機構)の審査が立ちふさがる。
逆境続きの佃製作所であるが、マスコミの協力に審査突破への道筋を見出す。難関を乗り切る熱い思いは今回も健在。カタルシスの得られる展開であった。「花燃ゆ」は45分でも苦行であったが、このドラマはまったく時間が気にならない。
下町ロケット2 ガウディ計画
池井戸 潤
NHK大河ドラマ「花燃ゆ」の最終回は、「いざ、鹿鳴館へ」。
結ばれた二人は鹿鳴館でダンスをし、敷設されたばかりの鉄道で群馬を去る。最終回を45分にとどめたのはせめてもの心遣いか。
50話、やっと見終わった。歴史ファンを一顧だにせず、重要な歴史的事件をはぶいたりはしょったりすることが多く、そのくせネチネチとしたホームドラマ的シーンの多いドラマであった。だらだらと続く薄っぺらい会話と美和や楫取素彦をやたらと持ち上げる強引な展開には辟易した。何より人々の描き方に品性があまり感じられない。ひどい脚本でも真摯に演技を続けた方々の忍耐には感服する。
このブログでは、どんな作品でもあまり悪く書かないように心がけているのだが、大河ドラマの矜持をもって取り組んで欲しいという切なる願いで、ついついホンネを書いてしまった。
どうか、今後はNHK大河ドラマの名に恥じない魅力のある作品を世に出してほしい。
ロックバンド人間椅子のアルバム「怪人二十面相」。江戸川乱歩の作品にも造詣が深いだけあって、地底に潜っていくような感覚がうまく表現され何ともいえずいい。和嶋慎治による抜群のギターテクニックは何度聴いても飽きない魅力がある。
怪人二十面相
人間椅子
TBS「下町ロケット」第8話。大企業、帝国重工に納品するロケットエンジンバルブのコンペへの対応、資金繰りの厳しさ、心臓人工弁の技術的ハードルの高さなど、いくつもの試練が中小企業佃製作所を襲う。
自らの技術に信念を持ち、逆境を乗り越えようとするチームの姿を真っ正面から描き、働く人々に勇気を与える。
下町ロケット2 ガウディ計画
池井戸 潤
NHK大河ドラマ「花燃ゆ」の第49回は、「二人の再婚」。
話が二人の関係性に終始し、大河ドラマとしての歴史のうねりが添え物のように描かれているのが残念。
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