カポーティ
アメリカの作家トルーマン・カポーティが代表作「冷血」を取材し書き上げる過程を描いた映画。
カポーティを演じたフィリップ・シーモア・ホフマンはアカデミー賞の主演男優賞を受賞した。
カポーティの独特な人物像を巧みな心理描写で表現した映画。
アメリカの作家トルーマン・カポーティが代表作「冷血」を取材し書き上げる過程を描いた映画。
カポーティを演じたフィリップ・シーモア・ホフマンはアカデミー賞の主演男優賞を受賞した。
カポーティの独特な人物像を巧みな心理描写で表現した映画。
手塚治虫の短編「火の山」は、昭和18年の有珠山噴火で誕生した昭和新山をめぐる男たちのドラマ。
地元の郵便局長、三松正夫は、私財をなげうって昭和新山の記録と山の保存に奔走する。
文春文庫では、この他に「もの憂げな夜」「サロメの唇」「雨のコンダクター」「山棟蛇」「レボリューション」の5編を収める。ベトナム戦争時代の世相を反映させた作品で、興味深い。
火の山
手塚 治虫
NHK大河ドラマ「花燃ゆ」の第24回は、「母になるために」。
久坂玄瑞の前に、沖田総司が登場。でも、高杉晋作が現れて鉄砲を放して逃走。緊迫感のなさに唖然。いったい新選組がなんで出てきたのかまったく不明。その場の思いつきだけでシーンを構成しているとしか思えない。滔々とした流れを感じない大河。
NHK大河ドラマ「花燃ゆ」の第23回は、「夫の告白」。
八月十八日の政変、七卿落ちのシーンがあるが、薩摩や公家たちの側など、いままでの過程が丁寧に描かれていないために唐突の感が否めない。そういった史実の描写よりも、「夫の告白」に尺が長くとられており、ただただ白けた時間が流れているように感じた。
河合隼雄と茂木健一郎の対談「こころと脳の対話」。それぞれの専門を生かしつつ、話がはずんでいる感じが伝わってくる。特に、河合隼雄が楽しそうに語っているのが印象的。
夢と無意識、シンクロニシティなど、こころの不思議について科学と臨床をバックに語る深みのある対話集。
こころと脳の対話 (新潮文庫)
河合 隼雄 茂木 健一郎
アガサ・クリスティーのミステリー「杉の柩」。女性の細やかな心理描写が秀逸で、トリックにもうならされる部分があった。
読後感の良い、印象に残る作品。
杉の柩 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)
アガサ・クリスティー 恩地 三保子
自ら書いた本を世に出す人々を相手にする編集長を描いた百田尚樹の小説「夢を売る男」。現代人の自意識を皮肉をこめて描写する。
一話一話が短く、会話で進行するためすぐに読める。
文章で食っていける人はすごいなあと改めて思う。
夢を売る男 (幻冬舎文庫)
百田 尚樹
後漢の始祖、光武帝を描く宮城谷昌光の小説「草原の風」。下巻では、天下統一のうねりが、真の叡智をもった人物によってなされる様が鮮やかに活写される。
吹き抜ける風のように爽やかな気を与えてくれる歴史ロマン。
草原の風(下) (中公文庫)
宮城谷 昌光
王莽の政治は混迷を極め、各地で反乱が勃発する。劉秀、後の光武帝は兄と共に決起し、戦いを重ねていく。
後漢王朝の始祖、光武帝を描く宮城谷昌光の小説「草原の風」。中巻では、劉秀の叡智に惹かれて多くの人々が集まってくる様が、戦国のダイナミズムの中で情感豊に描写される。
草原の風(中) (中公文庫)
宮城谷 昌光
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