科学も感動から
光触媒の発見者、東京理科大学学長の藤嶋昭氏によるブックレット。科学への熱い思いと教育への期待が語られている。中学生でも読める平易な言葉を用いているが、中身は濃い。誠実に科学に向き合う姿勢と教育への熱意が伝わってくる。
科学も感動から 光触媒を例にして
藤嶋 昭 
光触媒の発見者、東京理科大学学長の藤嶋昭氏によるブックレット。科学への熱い思いと教育への期待が語られている。中学生でも読める平易な言葉を用いているが、中身は濃い。誠実に科学に向き合う姿勢と教育への熱意が伝わってくる。
科学も感動から 光触媒を例にして
藤嶋 昭 
「チョコレートはどんな効果があるのか?」「なぜ乗り物に酔うのか?」「ホタルはなんのために光るのか?」など、身の回りの疑問を科学的に説明した本。科学雑誌Newtonの別冊であり、最近の知見も盛り込み、分かりやすく記述されている。
子どもが図書館から借りてきたが、よい内容なので購入する。身近な事柄から科学に興味を持たせられる良書。
町全体の人々を死に追いやった細菌の正体を突き止める科学者たちの闘いを描いたマイケル・クライトン原作の映画「アンドロメダ…」。名匠ロバート・ワイズ監督による1971年の作品。
研究室から外部に細菌感染を防ぐための措置など、科学的知見に基づいて綿密な設定がなされている。舞台がほとんど地下研究室であり、この上なく地味であるが、そのリアルさによって緊迫感が高まる。
徹頭徹尾科学的描写を貫く、貴重なハードSF。
科学技術館で子どもが「えれめんトランプ」を買う。1枚のカードにはHやNaなど元素記号とそれぞれにかかわる写真が載っており、元素記号112枚、素粒子28枚の140枚のカードからなる。
UNOのように共通する性質のカードを出す遊び方や、麻雀のように役を作る遊び方などがある。「同じ属」「常温液体」など、遊びながら元素の属性になじんでいくことができる。元素記号に親しむのには良いカードだ。
長男が図書館から「人に話したくなる物理」を借りてくる。大学の先生と男女の学生の掛け合いで、物理についての話が語られる。マイクロ波、コリオリの力、物質の状態、偏光などを、電子レンジや携帯電話、3D映像など身近な話題とからめて説明している。
人に話したくなる物理 身近な10話
江馬 一弘 17025研究会 
地球から3億キロメートル彼方の小惑星イトカワまでの往復飛行を成し遂げた探査機はやぶさ。その7年間の軌跡と、投入された数々の技術をビジュアルに解説したニュートン別冊は、まさしく科学のドラマを物語っている。
イオンエンジン、サンプラーホーンなど、前例のない技術を駆使し、世界初の小惑星リターン・ミッションを成功させる。そこには、日本の技術の底力を感じさせる。数々の危機を、周到に準備されたシステムを組み合わせ、あきらめずに工夫を重ねて乗り切る様には感動を覚える。
日本に勇気と希望を与えてくれる貴重なミッションであった。科学技術立国として、世界に誇れる技術を継承し進歩させるためにも、次のプロジェクトの成功を期待したい。
江戸時代初期、暦の作成に精魂を傾けた渋川春海の生き様を描いた冲方丁の小説「天地明察」。江戸城で囲碁を指南する渋川春海は、神社の絵馬に数学の問題を掲げた「算額」から、和算に惹かれていく。
関孝和、保科正之など魅力的な人物を配しながら、江戸初期の天文学、和算の動きをからめて和暦の成立をダイナミックに描く。時代小説であるが、ライトノベルのようにスラスラ読める。爽やかな歴史エンターテイメント。
第31回吉川英治文学新人賞、第7回本屋大賞受賞作品。
天地明察
冲方 丁
化学について、図解を駆使して分かりやすく説明した、雑誌ニュートンの別冊「すぐわかる!ビジュアル化学」。原子と周期表、原子の結合、結晶構造などが、工夫されたイラストで表現され、見ているだけでも楽しい。
身近な物質との関わりなども多く記述されている。巻末には、白川英樹、野依良治、田中耕一などノーベル化学賞受賞者のインタビューとその解説も掲載されている。
はやぶさ帰還カプセルの展示と講演会があるため、群馬県富岡市の自然史博物館、福沢一郎記念美術館に行く。
東北大震災から一週間後であり、ガソリンが不足気味のせいか、それほど混んでいなかった。福沢一郎記念美術館では、はやぶさが回収した小惑星イトカワの資料を地球に運んだカプセルの展示がなされていた。カプセルを保護するヒートシールドの背面部分は実物展示であり、大気圏突入のすさまじさを感じさせる傷跡が生々しく残っていた。富岡市には、このヒートシールドをはじめ、はやぶさの部品を開発したIHIエアロスペースがある。
福沢一郎記念美術館に隣接する群馬県立自然史博物館で、はやぶさ帰還カプセル展示の連携講演「宇宙はどうやって誕生したのか~相対論からひも理論へ~」を聴く。国立群馬工業高等専門学校の小林晋平准教授による講演。内容は高度だが、多くの喩えを用いて、たいへん分かりやすく説明されていた。中学校1年と小学校4年の子どもたちも興味深く聴いていた。
自然史博物館では、企画展「脳を学ぶ 脳で学ぶ」が開催されていた。脳の錯覚に関わる多くの展示や、脳の仕組みに関する展示がなされていた。
また、脳の手術に関する映像や、手術室の様子も展示がなされていた。手術着を身にまとい、オペの雰囲気を体験するコーナーもあった。
群馬県のマスコットキャラクター「ぐんまちゃん」が、縦横無尽に活躍している。この企画展でも、脳をひらいたぐんまちゃんが登場した。他のマスコットキャラクターでここまでやるのは、なかなか例がないのでは。
自然史博物館のミュージアム・ショップで、長男はアノマロカリス、次男はオウムガイの縫いぐるみを買う。けっこうレアなものがいろいろと売られているショップだ。
福沢一郎記念美術館では、はやぶさの展示と連携し、メカニック・デザイナーの板橋克己展が開かれていた。板橋克己氏は、宇宙戦艦ヤマト2でデビューし、銀河鉄道999など数多くのSFアニメのメカニック・デザインを手がけた。手書きのイラストは圧巻。
板橋氏ご本人がいらして、自ら作品を語られていた。こちらも質問をし、貴重な経験ができた。子どもたちは熱心に聞いていたので、ごほうびにと特別にオリジナル・イラストのバッジをいただいた。これも貴重なアイテム。自分たちのバッグに大切につけている。
宇宙のマクロから人体のミクロまで、幅広い自然科学の世界から多くの刺激を受けた貴重な一日だった。
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