クレヨンしんちゃん ヘンダーランドの大冒険
「ヘンダーランドの大冒険」は、クレヨンしんちゃんの劇場映画第4作。
舞台となる「群馬ヘンダーランド」は、「東北自動車道館林インターチェンジから30分」の場所にあり、桐生市の設定のようだが、榛名湖を思わせる湖の中にあるテーマパーク。ちなみに、演出を手がけた原恵一は、館林市出身である。
テンポの良いストーリーを持ち、個性的なキャラクターが生かされ、初期のクレしん映画の傑作。
「ヘンダーランドの大冒険」は、クレヨンしんちゃんの劇場映画第4作。
舞台となる「群馬ヘンダーランド」は、「東北自動車道館林インターチェンジから30分」の場所にあり、桐生市の設定のようだが、榛名湖を思わせる湖の中にあるテーマパーク。ちなみに、演出を手がけた原恵一は、館林市出身である。
テンポの良いストーリーを持ち、個性的なキャラクターが生かされ、初期のクレしん映画の傑作。
九ちゃん 「『ごめんなさい』って言われたら、けんちゃんなんて言う?」
けんちゃん 「『いいですよ』って言うな。」
九ちゃん 「それそれ、それが "That's all right." さ。」
「モクモク村のけんちゃん」は、1970年代当時のTBSブリタニカの英語教材として製作された紙芝居。カセット5巻に収められた物語で、当時小学生だった自分は何度聴いても飽きなかった。美しかった村が遠くからの煙によって汚い空気と川になってしまい、元の村に戻すためにけんちゃんが冒険をする物語。暖かみのある絵と、明瞭なストーリーにより、自然と英語の世界に引き込まれていく。環境問題を予見した内容でもあった。
けんちゃんが冒険をする国が、英語で話されているという設定が秀逸で、聴き手は、けんちゃんが言葉を覚えていく過程で自然と英語に馴染んでいく。案内役の九官鳥の九ちゃんを通じて、英語の意味がわかるようになっており、実に見事な脚本。小学校英語活動においても参考になる要素がある。
永らく入手困難な幻の教材であったが、最近、ブリタニカ・ジャパンよりパソコン用のデジタル紙芝居として復刻された。
子ども用英会話教材の金字塔ともいえる優れた作品。
新美南吉の童話「ごん狐」「牛をつないだ椿の木」「でんでんむしのかなしみ」を、岸田今日子が朗読したCD。「ごん狐」はあまりに有名であるが、岸田今日子の朗読で味わいが深まる。
「牛をつないだ椿の木」は、当時の情景を偲ばせる。献身の美徳を実直に綴った作品。「でんでんむしのかなしみ」は短い中に思いが凝縮された掌編。
素朴な中に抒情をたたえた作品集。
群馬県立高崎高等学校の第67回翠巒祭が、2019年6月1日、2日に行われた。
校門に据え付けられたアーチは、カンボジアのアンコールワットをモチーフとしている。
校舎入口の装飾は、美術班が手がけている。昨年度、次男が携わっていたが、今年も大学の休みの日に手伝いに行き、シャツやズボンを絵の具まみれにして帰ってきていた。
内部の装飾も、例年以上に完成度が高くなっている。
校舎出口の装飾は、飛翔感があり楽しい。
出口内部の壁画風装飾は昨年度を踏襲していて嬉しいと次男が言っていた。
校舎一面をおおう壁画は、ドイツの「ベルリン大聖堂」をモチーフとしている。
生徒全員が関わって作り上げたモザイク作品。
中庭では最初に和太鼓部の演奏が行われた。
観音山を背景に、若き漢たちが乱舞し熱気があふれていた。
数学部では、割り箸などを組み合わせた道をビー玉がころがる長大なルートが作られていた。
吹奏楽部の木管四重奏によって栗コーダーカルテットよろしく、ピタゴラスイッチの音楽が奏でられ、楽しい雰囲気を醸していた。
鉄道研究部では、2017年に開館した高崎アリーナも作成され、凝った展示となっていた。
SSHの展示会場の黒板。
喫茶店の窓にあしらわれた切り絵。
マンドリン部は、今年も群馬大会で優勝し、全国大会に出場する。
力強さのみでなく、繊細な表情がより豊になったようだ。
フォトモザイクは、ゴッホの自画像。写真5000枚で構成されている。
校舎入口前の情景。巨大壁画を背景に、模擬店や音楽演奏など、まさしくフェスティバルの趣き。
「バラの香におう 学舎にて友よ」
草野心平作詞、芥川也寸志作曲の校歌の一節。今年も変わらずバラが咲き誇っていた。
創立122周年を迎える伝統校の文化祭は活気に溢れ、将来への希望を感じさせてくれる。
安田祥子が朗読する坪田譲治の童話集を聴く。少年のこころはずむ日々を、明るく軽やかに語る。
純真で傷つきやすい子どもの気持ちが、繊細な筆致で描かれ、なつかしさと切なさが入り交じった情感を覚える。
小川未明の童話を加藤登紀子が朗読したCD。「金の輪」「野薔薇」「はてしなき世界」「月夜と眼鏡」「小さい針の音」の5編を収録。
どの話も、素朴に、素直に、人として大事なことを静かに語りかけてくる。
児童文学朗読CD集 小川未明童話選集(2)
加藤登紀子(朗読)
小川未明の童話を加藤登紀子が朗読したCD。「赤い船」「月とあざらし」「殿様の茶碗」「赤い蠟燭と人魚」の4編を収録。
深い抒情をたたえた清冽な物語は、いつまでも余韻を残す。ことに「赤い蠟燭と人魚」は文明論の趣きがあり、生涯忘れ得ぬ感慨がある。
児童文学朗読CD集 小川未明童話選集(1)
加藤登紀子(朗読)
緑萌える6月2日・3日の2日間、群馬県立高崎高等学校の文化祭「翠巒祭」が行われた。2018年、第66回となる今年のテーマは、”Super Crew”。スパークルと読み、パワーを発揮すると共に「おもてなし」の心を忘れないという意味が込められているとのこと。
今回、次男が描いた孔雀を主題にした絵が、ポスターとパンフレットの表紙に採用された。「狂気的なまでに奇抜な潜在力」を構図と色合いに表現したとのこと。
アーチはロシアのサンクトペテルブルグにある「スモーリヌイ聖堂」を模したもの。初日の朝にはまだ制作が行われていたが、12時には無事に来場者を迎え入れることができたようだ。
2日目の9時のオープニング15分前に来場したが、すでに多くの人がアーチの前に行列を作っていた。開場と共に吹奏楽のファンファーレが鳴り、祝祭的な雰囲気を醸していた。
アーチの青と白のコントラストが爽やかに映える。内部の装飾も洗練されており、日常と非日常を区切る役割を果たしていた。
校舎入り口・出口の装飾は、次男がチーフを努める美術課が制作した。夢のある伸びやかな絵が校舎内へと誘う。
校舎からの出口の絵は、次男自らが手がけたもので、門に合わせて弁髪のファンキーな高高生を配した。門の両側には、サンスクリット語を模して Takasaki High School の頭文字”THS”と"suiran"の文字が見える。
壁の絵も次男が手がけた作品。黄色地に赤く書かれた絵は、人類の栄枯盛衰を表現しているとのこと。よく見るとラスコーの壁画やスカイツリーらしき文様も書かれている。
校内に入ると、国籍不明の門が迎える。
中庭では、和太鼓部の演奏が始まっていた。勇壮な動きとリズムはいつもながら切れがいい。
校舎一面に掲げられた壁画は、ロシアの「聖ワシリイ大聖堂」をモチーフとしたもの。全校生徒の手によるモザイク画であり、コントラスト鮮やかな色合いが初夏を思わせる陽光を受けてひときわ映えている。
喫茶室も装飾が凝っており、人魚のいる海をチョーク画と模型で表現していた。窓に貼られた切り絵も校舎の緑と共に和みの空間を演出する。
校庭の模擬店もたいへん盛っていた。日差しも照りつけ、飲み物の売店には長蛇の列ができていた。次男は非番であったが、仕事を求めてゴミの当番にあたり、にこやかに対応
していた。
午前11時半から翠巒会館でマンドリン部のコンサート。2月の県大会で2位となったため、7月末に大阪で行われる全国大会に出場する。大会での演奏曲である久保田孝作曲「舞踊風組曲第3番」は、県大会のときよりも練度が増していた。
体育館で吹奏楽部の華やかな演奏を聴く。
校舎に戻ると、中庭でマンドリン部のアンサンブル演奏が行われていた。開放的な中、リラックスした演奏で楽しませてもらった。
長男、次男と子どもが在籍する6年間、続けて翠巒祭を訪れた。いずれも文化・芸術の香りと高校生の熱気にあふれた素晴らしい文化祭であった。
平成最後の翠巒祭は、次男も多くの役割を担い、青春のひとときを燃焼させた。この体験は、自信となり将来の糧となることであろう。今後、「狂気的なまでに奇抜な潜在力」が学習にも発揮され、必ずや自らの進路を切り開くことと信じている。
「バラの香におう 学び舎にて 友よ」
大輪のバラの花は高高生の活動を見守り、年を経ても変わらぬ彩りを添えている。清新溌剌とした若者が飛躍を遂げる学舎であり続けてほしい。
ニューヨークを舞台にして、飼い主の居ないときに活動するペットを描いたCGアニメーション。クリス・ルノーとヤーロー・チーニー監督による2016年公開作品。
ペットの動きが愛らしい。マンハッタン、ブルックリンの描写が素晴らしい。気軽に家族で見られる映画。
昔の少年誌には、見開きで未来を予想する絵がよく載っていた。空中を浮遊する車であふれた都市や、海中都市の様子など、未来をリアルに描き、子どもたちの想像力をかき立てた。
小松崎茂、伊藤展安など画伯の絵には説得力が感じられた。
中には、高速道路でスピード違反をする車を排除するロボット、手紙をロケットで外国に運ぶ郵便システムなど、奇妙な描写もあるが、ツッコミどころのあるパノラマを大まじめに作っていた。
どのページをみてもほほえましくも楽しい本であり、夢がある時代の良さを感じさせてくれる。当時の想像力の産物が実現したものもあるが、来なかった未来も多い。
現在の子どもたちは未来にどんなイメージを持っているのだろうかと、ふと考えさせられる。
夢のあった、わくわくした時代の空気を感じる貴重な本。
昭和ちびっこ未来画報
初見 健一
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