父の詫び状
向田邦子の随筆「父の詫び状」を渡辺美沙子が朗読したCDを聴く。子供時代の父との思い出を綴った作品で、癇癪持ちだが、どことないユーモアをたたえた父の姿を温かい筆致で描いた作品。その父親像は、「寺内貫太郎一家」など、ドラマの脚本に投影されている。
渡辺美沙子との対談で向田邦子が語った「今のパパは、リビングのパパ、私の父は、畳のオヤジ」という言葉が印象に残る。
父の詫び状 [新潮CD]
向田 邦子
向田邦子の随筆「父の詫び状」を渡辺美沙子が朗読したCDを聴く。子供時代の父との思い出を綴った作品で、癇癪持ちだが、どことないユーモアをたたえた父の姿を温かい筆致で描いた作品。その父親像は、「寺内貫太郎一家」など、ドラマの脚本に投影されている。
渡辺美沙子との対談で向田邦子が語った「今のパパは、リビングのパパ、私の父は、畳のオヤジ」という言葉が印象に残る。
父の詫び状 [新潮CD]
向田 邦子
自ら書いた本を世に出す人々を相手にする編集長を描いた百田尚樹の小説「夢を売る男」。現代人の自意識を皮肉をこめて描写する。
一話一話が短く、会話で進行するためすぐに読める。
文章で食っていける人はすごいなあと改めて思う。
夢を売る男 (幻冬舎文庫)
百田 尚樹
後漢の始祖、光武帝を描く宮城谷昌光の小説「草原の風」。下巻では、天下統一のうねりが、真の叡智をもった人物によってなされる様が鮮やかに活写される。
吹き抜ける風のように爽やかな気を与えてくれる歴史ロマン。
草原の風(下) (中公文庫)
宮城谷 昌光
王莽の政治は混迷を極め、各地で反乱が勃発する。劉秀、後の光武帝は兄と共に決起し、戦いを重ねていく。
後漢王朝の始祖、光武帝を描く宮城谷昌光の小説「草原の風」。中巻では、劉秀の叡智に惹かれて多くの人々が集まってくる様が、戦国のダイナミズムの中で情感豊に描写される。
草原の風(中) (中公文庫)
宮城谷 昌光
後漢王朝を打ち立てた光武帝の生涯を描く、宮城谷昌光の小説「草原の風」。上巻では、若き日の光武帝・劉秀の学ぶ姿と、後に関わる人々との出会いが活き活きと描写されている。
草原の風(上) (中公文庫)
宮城谷 昌光
ミュンヘン・オリンピック開催中にパレスチナ・ゲリラが選手村を襲い、イスラエル選手11人が殺害される。イスラエルの中枢部は、報復措置として、暗殺チームを結成する。リーダーは妊娠中の妻を残し、殺害事件の首謀者を一人一人狙っていく。
実際の事件を基に、報復する側の息詰まる心理を描いたスピルバーグ監督のサスペンス大作。
ミュンヘン [DVD]
ジョン・ウィリアムズ
ベトナム戦争の狂気を描く、フランシス・フォード・コッポラ監督による映画「地獄の黙示録」。
コッポラが様々な作品からインスピレーションを受け、多くの暗喩を込めた大作。
NHK土曜ドラマ「64」第3回は、「首」。
警察庁長官が視察に訪れる真の目的を知り、広報官三上は愕然とする。警務部と刑事部の対立は深まり、事態は急転直下、新たな展開を迎える。
主人公三上は、警察の広報官として、匿名問題をめぐり記者との軋轢が極限にまで達する。そこで三上が記者たちに被害者について述べるくだりは、感動的なシーンであった。上毛新聞の記者をしていた横山秀夫だからこそ描けた名場面で、ドラマでも原作の良さがじっくりと描かれていた。
ドラマの醍醐味を凝縮した、充実の1時間を与えてくれる意欲作。
ベトナム戦争に投げ込まれた若者たちを描く映画「ディア・ハンター」。マイケル・チミノ監督による1978年公開作品。
街で暮らす若者たちのゆったりとした映像から、ベトナム戦争の壮絶な描写へと移行する対比が鮮やか。
テーマ音楽の「カヴァティーナ」があまりに美しく、印象深い。まさに、心にしみる名画。
アカデミー賞作品賞、監督賞、助演男優賞、音響賞、編集賞受賞作品。
「亜玖夢博士の経済入門」の続編。今回は脳科学をテーマとして、よりパワフルな展開になっている。
亜玖夢博士の元に訪れる奇妙な面々は、助手による実行部隊の暗躍もあり、突拍子もない状況に至る。
橘玲が放つ、怪走する異色のブラック・コメディ。
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