ドイツとEU

 2020年1月31日、イギリスは正式にEUを離脱した。
 池上彰の「ドイツとEU」は、EU成立の経緯と、抱える問題点を分かりやすく解説している。転機を迎えたEUの今後を見る上でも、基本的な視座を与えてくれる良書。

池上彰の世界の見方 ドイツとEU 理想と現実のギャップ

麒麟がくる 2

 NHK大河ドラマ「麒麟がくる」第二回は、「道三の罠」。織田信秀が美濃へ侵攻し、斎藤道三は籠城を決める。
 稲葉山城下の戦が描かれる。地方の小競り合いと言ったところだが、広大なオープンセットでの戦はカメラワークの妙もあり、迫力満点。久しぶりに戦国大河ならではの戦闘シーンを見た気がする。
 スタッフの並々ならぬ意欲が伝わってくる。第二話でこの高揚感。今後にますます期待がもてる。

麒麟がくる 前編 (NHK大河ドラマ・ガイド)

麒麟がくる 1

 NHK大河ドラマ「麒麟がくる」第一回は、「光秀、西へ」。
 いよいよ、待ちに待った戦国大河が始まった。脚本家に大御所、池端俊策を迎えた本格歴史ドラマに期待を馳せていた。
 第一回は、明智光秀が領地を襲う野盗との闘いから始まる。美濃守護代、斎藤道三の命を受け、光秀は鉄砲と名医を探し、堺と京に向かう。
 初回は、主人公が土地土地をめぐりながら、当時の状況が描かれる。ロードムービー的な趣きもあり、興味深い。光秀と道三の対面にしても、独特の間合いと余白がある。池端脚本の、泰然とした雰囲気が良い。
 悠揚とした脚本とスタッフの意気込みが感じられ、今後に期待をもたせてくれる初回であった。

麒麟がくる 前編 (NHK大河ドラマ・ガイド)

墨攻

 酒見賢一の小説「墨攻」は、中国の春秋戦国時代を舞台とした歴史小説。趙に攻められる小城を救うため、墨子である革離は自らの信念に従い単身城に赴く。城の守備にあらゆる策を講じ、大軍を待ち受ける。
 非攻の哲学をもつ集団「墨子」の思想を、城での戦いを通じて描き出す。迫真の攻城戦、敵味方双方の心理描写など、物語の魅力にあふれている。
 無類の面白さをもった歴史小説の傑作。

墨攻 (文春文庫) [ 酒見 賢一 ]

欧州複合危機

 ヒトやモノの移動をスムーズにし、ユーロ導入など一大経済圏を構築したEU。ヨーロッパ統合の理念を形にした壮大な社会実験である。しかし、大量の移民流入やイギリスの離脱決定など、多くの試練に直面している。この先、EUはどうなっていくのか。
 EUの直面する課題を、豊富な知見と政治学的な視点で明らかにする書。EUの歴史的経緯や度重なる危機も詳らかに記されている。
 理念を形にすることの難しさをまざまざと感じさせてくれる。それでも、EUを世界的規模の一大組織に発展させた人々の並々ならぬ労苦と意志が行間から伝わってくる。
 本書では触れられていないが、EUは広域な文化活動を支援し人類への貢献を志向する組織でもあり、その価値は決して小さくない。
 EUの実相を提示し、現在の社会を俯瞰する上でも多くの示唆に富む良書。 

欧州複合危機 苦悶するEU、揺れる世界 (中公新書) [ 遠藤乾 ]

血槍富士

 「製作 大川博」から始まる、黒をバックに白く書かれた冒頭のスタッフ・ロールから引き込まれた。そこからすでに雰囲気があるのだ。小杉太一郎のモダンな音楽が、その期待をさらに煽る。
 映像は富士を背景にした街道がまず写される。主人とお付きの2人、後ろからついてゆく男の子、母と娘の旅芸人、馬上の女とその下の暗い顔の父、胡散臭く懐手をして歩く男など、街道を行く人々をアップでなぞってゆく。温厚そうな主人について槍を持つ男を、片岡千恵蔵が演じている。その最初の場面から、絵に力が感じられ、最後まで目が離せなかった。撮影も見事で、ごく自然に東海道を旅している気分になる。川の渡し舟、大名行列、旅籠、祭りなど、その時代がたいへん生き生きと活写されている。
 台詞に味わいがあり、人間模様が実に巧みに描かれている。のんびりとした道中から、様々なドラマを経てラストの迫力ある立ち回りまで、一気に見せてくれる。
 昭和30年公開の映画であるが、その映像と物語の魅力は今も実に新鮮である。内田吐夢監督の真骨頂。

血槍富士 [ 片岡千恵蔵 ]

オーケストラの少女

 1937年に制作されたアメリカ映画。公開当時日本は日中戦争のさなかであった。この時代に、これほど優れた作品が制作されることに、アメリカのという国の底力を感じた。脚本が実によく練られていると思った。今見ても最初から最後までずっと楽しめる。
 ストコフスキー本人が出演し、演奏を披露している。冒頭のチャイコフスキー交響曲第5番の演奏から釘付けになった。ディアナ・ダービンの歌声も素晴らしい。
 タクシー運転手と少女との会話から、当時の奥行きのある豊かさが伺える。貧しい中にも、精神的な豊かさとは何かを皆が知っていた時代ではないか。

オーケストラの少女(字幕版)

将軍家光の乱心 激突

 三代将軍家光の後継者、竹千代を襲う者と守る者の激闘を描いたアクション映画「将軍家光の乱心 激突」。降旗康男監督による1989年公開作品。
  緒形拳、丹波哲郎、松方弘樹、松方弘樹、織田裕二など錚々たる俳優をそろえ、派手な闘争が繰り広げられる。千葉真一がアクション監督を務め、キレの良い立ち回りが演じられる。
 最初から最後までノンストップで楽しませてくれる快心の時代劇。

将軍家光の乱心 激突

ゴールデンカムイ 24

 アニメ「ゴールデンカムイ」第24話は、「呼応」。第2期の最終話であるが、その後への期待が高まる。
 金塊争奪戦を軸としながら、アイヌの風習、郷土の食、明治の文化を取り入れ、てんこ盛りの展開で毎回楽しませてくれる。なにより、北海道の自然描写がすばらしい。
 泉のごとく湧き出るアイディアが輝きを放つ、超弩級エンターテイメント。

ゴールデンカムイ 第六巻(初回限定版) [ 小林親弘 ]

ゴールデンカムイ 23

 アニメ「ゴールデンカムイ」第23話は、「蹂躙」。杉元一行と鶴見中尉の師団が入り乱れ、網走監獄は混戦となる。一方、アシリパは土方の画策で、父と目される人物に近づいていく。
 幾多の個性的な人物を縦横に配し、大団円に向かう回。

ゴールデンカムイ 第六巻(初回限定版) [ 小林親弘 ]

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