無職転生 10
アニメ「無職転生」第10話は「人の命と初仕事」。魔族の町ルスカスに着いたルーデウスたちは、ギルドで最初の仕事を請け負うが…。
RPGにおいて序盤で最も高揚感のある、新しい街、最初のミッションなどが描かれる。街の描写が素晴らしい。ミッションについても、ひとひねり半の設定。
見る側に設定による安心感をもたせつつ、予想外の展開を突きつけるアニメ。
アニメ「無職転生」第10話は「人の命と初仕事」。魔族の町ルスカスに着いたルーデウスたちは、ギルドで最初の仕事を請け負うが…。
RPGにおいて序盤で最も高揚感のある、新しい街、最初のミッションなどが描かれる。街の描写が素晴らしい。ミッションについても、ひとひねり半の設定。
見る側に設定による安心感をもたせつつ、予想外の展開を突きつけるアニメ。
アニメ「無職転生」第9話は「邂逅」。魔大陸の荒野に投げ出されたルーデウスとエリス。目が覚めてそばにいたのは恐れられる存在だった。
新たな世界から冒険が始まる。RPGで強力な仲間が増えたときの高揚感がよみがえる。そう。このアニメは出会いの良さを最大限に引き出している物語なのだ。
アニメ「無職転生」第8話は「ターニングポイント1」。10歳の誕生日を迎えたルーデンスは、皆に祝ってもらい安らぎを覚える。杖を贈ってもらい、その効果を試しに野に出るが…。
鮮烈な転換点となる回。演出技法も冴え渡り、物語は新たな地平へと向かう。
アニメ「無職転生」第7話は「努力の先にあるもの」。エリス10歳の誕生日に、多くの貴族が招かれダンスを披露することになるが、エリスは練習をしようとしない。ルーデウスはなんとか説得しようとするが…。
~異世界行ったら本気だす~というサブタイトルのテーマが色濃く出ている回。エリスの剣術、ダンスの練習と並行してルーデウスが言語習得に取り組む様が描かれる。
24分の間に、先々への布石もからめてきっちりとまとめ上げられた密度の濃い脚本の妙が味わえる回。
アニメ「無職転生」第6話は「ロアの休日」。タイトルが示すように間奏曲的なエピソードであるが、背景となる中世風の街並が素晴らしい。
また、本屋の内部ではろうそくの明かりのみでほの暗く描かれるなど、表現も実に凝っている。それゆえ、派手な展開があるわけではないが、じっくりと話にひたってしまう。
アニメ「無職転生」第5話は「お嬢様と暴力」。物語は、明確に転換点を迎える。
舞台も貴族の町となり、街並みや内部の装飾に至るまで今までと趣を変え、美術が冴える。スタッフの意気込みを感じる密度の濃い回。
アニメ「無職転生」第3話は「友達」。外の世界に目を向けられるようになった少年ルディは、いじめを受けていた子ども、シルフィを助け、友達となる。
自然に恵まれた片田舎でのエピソードが微笑ましい。背景の素晴らしさもあり、ずっとこの世界を見ていたいと思う。
アニメ「無職転生」第2話は「師匠」。3歳になり、魔法の才能をみせるルーデウスについた家庭教師、ロキシーにより、ルーデウスは魔法の力を高めていく。やがて卒業試験を迎えるが…。
自然描写が際立って美しい。時折はさまれる男の過去が対照的に暗く、作品に陰影を与えている。1話、2話で完成度の高いエピローグとなっており、今後の少年が歩むであろう世界の広がりに身を委ねたくなる。
「無職転生」は、剣と魔法の世界を舞台としたアニメ。実にありがちな設定である。「異世界に行ったら本気だす」というサブタイトルも、何じゃこりゃという感じである。
冒頭、唐突に自動車事故にあった男のシーンから始まる。雨に打たれ男が最後の時を迎える。一転して、中世風の家で赤ん坊が生まれる。現世で引きこもっていた男が、その記憶を保ったまま生まれ変わる。赤ん坊は父母の愛情に恵まれ、すくすくと育っていき、やがて魔法の能力を発揮していく。
よくある展開に思われるが、物語を支える自然描写がたいへんに美しい。また、家の佇まいや調度、食事など、細かい設定がたいへんにリアルである。そして、現世の記憶を引きずったまま育っていく子どもになぜか関心が高まっていくのである。それは、過去の男と現在の子ども二人の声優が受け持ち、それぞれが巧みに役回りを演じていることにもあるだろう。そう、これはスタッフの意気込みが半端ではない職人芸的なアニメなのである。
既視感と親しみのある剣と魔法の世界をあえて選び、アニメーション技法と書法を駆使して人間模様を丁寧に描いた見事な作品である。
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