推計学のすすめ
昭和の時代に買った本で、全体が茶色くなっていた。データ処理の講義のために紐解いてみると、本当によく書けている本だ。「パン屋のインチキをあばく話」「ショウジョウバエが酒を鑑定する話」「美人コンテストの審査員の話」など、興味深い話題から具体的に推計の手法を解説している。
昭和43年初版であり、講談社ブルーバックスの古典といってもいい本であるが、今なお推計学の基礎をこれほど分かりやすく書いてある本は少なく、統計関係の良書と言える。
推計学のすすめ―決定と計画の科学
佐藤 信
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昭和の時代に買った本で、全体が茶色くなっていた。データ処理の講義のために紐解いてみると、本当によく書けている本だ。「パン屋のインチキをあばく話」「ショウジョウバエが酒を鑑定する話」「美人コンテストの審査員の話」など、興味深い話題から具体的に推計の手法を解説している。
昭和43年初版であり、講談社ブルーバックスの古典といってもいい本であるが、今なお推計学の基礎をこれほど分かりやすく書いてある本は少なく、統計関係の良書と言える。
推計学のすすめ―決定と計画の科学
佐藤 信
こちら葛飾区亀有公園前派出所、通称「こち亀」のキャラクターが登場する学習漫画シリーズのひとつ。
息子は1日で目を通したようだが、読んでみると結構中身が濃いではないか。小中学校で習う人体のしくみについては、一通り触れている。漫画も解説事項と直接の関係は薄いものの、なかなか面白い。
息子は本の説明を見ながら、自分の手を動かしたりして、力こぶはこうやってできるんだよなどと弟に説明していた。学習の動機づけにはとてもよい本だと感じた。
1976年に山口百恵が主演したドラマ「赤い運命」のリメイクが、10月4日から6日の三夜にわたって放映された。今回の主役は、綾瀬はるか。
つい、のめり込んで見てしまった。特に、第1話の次から次へと展開する密度の濃いストーリーは、小気味が良かった。「義経」のような、まったりとしたところがなく、常に緊迫感が漂っていて、充実の2時間だった。
「抗しえぬ運命の歯車が、ついにまわりはじめたのだった。
運命のいたずらとはいえ、あまりにも残酷な仕打ちであった…」
「…心の中で言いようのない悲しみと疑惑が渦を巻いていた…」
「…巨大な運命の高波が飲み込もうとしていた…」
石坂浩二のナレーションがドラマを盛り上げる。ここまで無理矢理引きずり込まれると、それがあまりに作り物っぽくっても、逆に心地よくなる。
ドラマを支えているのは、なんといっても綾瀬はるかの健気さだ。ここまで自分を犠牲にしなくてもと思えるほど、人に尽くしている姿が自然に映る器量はたいしたものだ。船越英一郎の、役者魂をこめた演技も見応えがあった。榎木孝明の苦悩する姿、紺野美沙子のうるんだ瞳もよかった。渡辺いっけいは、重いドラマに軽さを添えるアクセントか?
「あんたはお日様の下を歩いちゃいけないの。ドブネズミのようにドブをコソコソ這い回りなさいよ。ドブネズミ!」
殺人者に引き取られた綾瀬はるかを指さして、検事の娘として引き取られた幼なじみ(佐藤千亜妃)が言うセリフ。激しいが、なんだか懐かしい感じのするシーンだった。そういえば最近ドブネズミを見かけなくなった。
「お日様の下を歩く」という意識は、今の高校生にはあるんだろうか。
赤い運命 DVD-BOX
綾瀬はるか 佐々木守 長野洋
「赤い運命」 DVD BOX
山口百恵 宇津井健 三國連太郎
『数十分のテストで成績を付ける。
数ヶ月のお付きあいで結婚を決意する。
おかみさんは、味噌汁を作るとき、よくかき混ぜてから、ほんの一口の味見で、味噌汁の味を決めています。このように、
一部から全体を推し測る
こと、これこそが、統計学の任務なのです。』
平治親分の語りはホントうまいなあと、感心してしまう(著者の小寺平治氏は、自分で愛称平治親分と言っている)。具体例を基に、数式もきちんと入れて統計処理の考え方と技法を語っている。そう、天下り的な説明ではなく、「語り」に近いのだ。理論と思想をきちんと踏まえた上で、具体的な例から語れる人は、数学では本当に貴重だと思う。それができる教育者を増やすことが、今の日本ではとても大事な課題だ。
ゼロから学ぶ統計解析
小寺 平治
3日でわかるかどうかは別にして、確率・統計の考え方が具体的によくまとめられている。2ページを基本として、ポイントを押さえてかみ砕いて説明されている。
著者の小林道正氏は、大学の先生だが、分かりやすい本を多方面にわたり数多く書いており、文章もこなれていて読みやすい。
数学と社会を結ぶ実例として、また、実際に身につけるべき内容として、確率・統計はもっと学校教育でも比重を増すべきだ。
3日でわかる確率・統計
小林 道正
同じ旋律が楽器を替えて繰り返され、徐々に大きなオーケストレーションとなっていく、ラヴェルのボレロ。その単調さゆえに、かえって指揮者と演奏者の力量が如実に表れる。
特に気に入っているのは、小澤征爾、ボストン交響楽団の1974年の演奏。明るさと推進力があり、飽きることがない。最初に聴き終わったときには、盛り上がりのすごさに圧倒され、汗をかいていた。2次関数的な昂揚がある。
手元にあるのは、グラモフォン・ガレリアCDシリーズで、ボレロの他に「海の小舟」「古風のメヌエット」「道化師の朝の歌」「亡き王女のためのパヴァーヌ」「ラ・ヴァルス」の6曲が収められ、小粋さも楽しめる。
ラヴェル:ボレロ
ボストン交響楽団 ラヴェル 小澤征爾
息子たちが飽きずによくやっているゲーム、ラチェット&クランク。猫のようなキャラクターとロボットのコンビが、様々な武器を操って敵を倒したり、まわりの物を壊したりして進んで行くアクションゲーム。
キャラクターはいかにもアメリカ風だが、3Dの技術はすごい。未来都市の造形は、素晴らしく、背景を見ているだけでも飽きない。
ラチェット&クランク3 |
雨の降る秋の夕闇、帰宅時の車の中でなんとはなしにジャズにふれたい気分になった。ウイントン・マルサリスのCD「スターダスト」をかける。
久しぶりに聴き、たいへん新鮮に感じる。なんと品のあるジャズなんだろう。トランペットの見事なテクニックがストリングスと和し、どの曲も芸術性豊かな独特のニュアンスを醸している。特に、最初の「スターダスト」は、風格と深みのある素晴らしい演奏。
スターダスト
ウイントン・マルサリス
小澤征爾指揮、サイトウキネン・オーケストラ演奏のブラームス交響曲第1番は、情熱と渋みを併せ持った名演。第1楽章からニュアンス豊かな曲の流れに引込まれる。第2楽章では弦と木管のあやなす美しさが、ブラームスらしさをよく醸している。第3楽章の喜びを感じる表現もよい。第4楽章は高揚感に溢れている。クライマックスは炎のブラームス。
同じCDに収録されているハンガリー舞曲1、3、10番の流麗な演奏も楽しめる。
ブラームス:交響曲第1番
小澤征爾 サイトウ・キネン・オーケストラ ブラームス
昨日、小2の息子がようやく小学4年生計算ドリルをやり終える。
今日から小学校5年生の算数ドリルに取り組ませる。100マス計算1ページと割り算50問をさせた後、整数についてふれる。
偶数と奇数についての問題があったが、大事な箇所である。
偶数と奇数に分けることで、数学の「集合」の概念を話すことができる。また、整数を割り算の余りによって分類することは、「剰余類」と呼ばれる代数の基本的な考え方のひとつである。さらに、「偶数+偶数=偶数」、「奇数+奇数=偶数」 についは、集合が演算について閉じているか否かという、代数における基本を見据えさせる問題である。小学校5年生の内容といえども、すぐ背後に現代数学への扉が開かれている。
新課程学力ドリル算数 (小学5年生)
影浦 邦子
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