« 2005年10月 | メイン | 2005年12月 »

一家に1枚周期表

Shuuki2  文部科学省が新しく作った周期表が、なかなか良くできているので、3枚購入した。(1枚100円)
 それぞれの元素がどんなことに応用されているか書かれており、関心が持てるように工夫されている。カラフルで、デザインもきれいなので、居間に1枚と、廊下に1枚貼る。元素記号は、国際的な化学の言葉の元である。小さいときに馴染んでおくのも、決して無駄ではないだろう。

 「水素はH、酸素はO、炭素はC、これだけは知っておくといいよ。」と、小学2年の長男に言う。ついでに、水はH2Oという分子になることも伝えておく。詰め込みでもなんでもない。きっかけづくりである。折りにふれて周期表を見ることが、将来化学を理解する布石になる。
 長男は表を見て、「ラジウムって、キュリー夫人が発見したんだよね。」などと言っていた。絵本で見たのであろう。

 理科離れと言われているが、理科は自然そのものを見つめるものなのだから、離れるもなにも、まわりにごく普通にあるものだ。それらに目を向けさせる機会を多くすればよいだけのことである。

 一家に1枚周期表について(pdfファイルあり)
 一家に1枚周期表(販売方法)について
 できました「一家に1枚周期表」(いきさつ、コンセプト等)

ジョージ・ウィンストン オータム

 紅葉に彩られた白樺林に沿う山あいの道をドライブしたとき、この曲は最高にフィットした。
 清澄なピアノの音が、青空に溶け入るように美しい。

オータム
ジョージ・ウィンストン
B00005EILC

ベートーヴェン ピアノ・ソナタ 第30・31番

 ベートーヴェンのダイナックな3大ピアノ・ソナタと対照的な、後期の内省的なピアノ・ソナタも良い。
 エミール・ギレリスの最晩年の演奏、ピアノ・ソナタ第30番と第31番を聴く。亡くなる1・2ヶ月前の録音である。ベートーヴェンの表現を生涯、厳しく追い求めた奏者の最後の録音は、じっくりと聴く価値がある。

ベートーヴェン : ピアノ・ソナタ 第27・28・30・31番
ギレリス(エミール)
B00005FIRD

月光/熱情/悲愴

 タイトルだけを見ると、テレビドラマのようであるが、ベートーヴェンの3大ピアノソナタに付けられた愛称である。
 ピアノ・ソナタ第14番嬰ハ短調op.27-2「月光」
 ピアノ・ソナタ第23番ヘ短調op.57「熱情」
 ピアノ・ソナタ第8番ハ短調op.13「悲愴」
 この3曲が収まったアシュケナージのピアノのCDは、ドラマチックな魅力に溢れた演奏。明瞭で美しいピアノの音に身を委ねるのもいいものだ。

ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第8番&第14番&第23番
アシュケナージ(ウラディーミル)
B000091LCN

白夜行

 書店で「白夜行」に出会ったとき、一旦は他の本を買おうかと思ってそばを離れたが、表紙の不思議な雰囲気に惹かれて再び戻ってきてしまい、いつの間にか本を手にしてレジに向かっていた。東野圭吾の作品は読んだことがなく、内容も全く知らないのに、本のオーラで買ってしまうのは自分としては珍しいことだ。
 最初は何がテーマになっているのか分からなかったが、読み進むうちにどんどん引込まれていった。中盤からはページを繰る手がもどかしいほど熱中できた。
 以前、「パストラーレのひととき」に、こんな紹介をしていた。

 『よいメロディーとリズムを持った音楽はずっと聞き続けたいと感じますが、この作品も読みやすさと長さを感じさせない心地よいテンポを持っています。なにより低弦の旋律が魅力的です。終盤でそのメロディーがはっきり奏でられるに従い、深い哀切がわいてきます。真に充実したミステリーの大作を求める人におすすめ。』

 「白夜行」は、「世界の中心で、愛をさけぶ」で共演した山田孝之・綾瀬はるかの“セカチューコンビ”で、来年1月よりTBSのドラマとして放映されるようだ。渡部篤郎、八千草薫、武田鉄矢が共演ということで、ちょっと期待している。 

白夜行
東野 圭吾
4087474399

校内ネットワーク活用プロジェクト

 東京ビッグサイトで開催された、校内ネットワーク活用プロジェクトに参加する。堀田龍也氏をコーディネータとして、基調講演、実践発表、パネルディスカッションがあり、たいへん示唆に富む会であった。
 詳細は、齋藤俊明さんのブログに記されている。
 齋藤さんは、一貫して教育をテーマとしたブログを毎日書かれているが、その姿勢には、本当に頭が下がる。

赤ちゃん、いらっしゃい

 長男が通う小学校で、助産師さんを講師にして命の大切さを学ぶ授業を行ったようだ。その感想が宿題として出され、下は長男が書いたもの。

Kanso

Irasshai  次男が生まれた病院から自宅に来て、長男が「赤ちゃん、いらっしゃい。」と言った日の写真。
(長男3歳、次男生後5日)

火の鳥 鳳凰編

 11月3日、文化の日は私の誕生日であるが、手塚治虫の生まれた日でもある。
 手塚治虫の作品は、どれも魅力があるが、代表作をあげるとすれば、氏のライフワーク「火の鳥」は外せないだろう。
 「火の鳥」の中でも、「鳳凰編」は格別に素晴らしい。人間の業を巧みなストーリーと卓抜した表現で見事に描いている。読後に最も深い余韻が残った漫画だ。
 後世まで漫画史に刻まれるであろう、名作中の名作。

火の鳥 鳳凰編
手塚 治虫
4048536362

リ・ズ・ム

 「リズムは本能にはたらきかけるもの,メロディーは理性にはたらきかけるもの」といわれる.夕暮れ時に懐かしいメロディーが流れると,郷愁がわくのは理性へのはたらきかけであろうし,太鼓のタントトしたリズムに思わず手足が動いてしまうのは本能へのはたらきかけだろう.

 ズンドドズドドドと音が外にもれるほどの大音量でカーステレオを鳴らしている車がそばに来ると,おお,ずいぶん本能に訴ったえちょるな~と思う.リズムの体感刺激はクセになるのだろうか.

 ニュースやドキュメンタリー番組で,捜査の手が入るときに映画「マルサの女」の音楽が流れることがある.5拍子という独特なリズムが,不思議な緊迫感を生み出す.作曲をした本多俊之氏は,メインになるはずの曲とは別に,こんなのもあるよと,やや遊び心もこめてこの音楽を伊丹十三監督に聴かせたそうである.ところが監督はいたくこの曲が気に入って映画のメインテーマにしたという.変拍子の魅力のなせるワザだろうか.

 ベートーヴェンの交響曲第7番は,クラシックの中でも特にリズムが生き生きとしている.第1楽章の明瞭で喜びに満ちたリズム,第2楽章の美しい旋律を際だたせる単純なリズム,第3楽章の軽快で躍動感あふれるリズム,第4楽章の超特急のようなめまぐるしくも酔わせてくれるリズム.各楽章ごとに特徴的なリズムを持ったこの曲は,本能にうったえると同時に構成美を感じさせ,理性にも強くはたらきかけて人々を魅了する.ワーグナーはこの偉大な曲を「舞踊の聖化」と評している.

 コトバもリズムを持っている.連載の原稿やコラムを書くにあたっても,リズムにのったと感じるときには,後で見て説明が分かりやすく書けたと思うことが多い.逆になかなかノレナイときには,のたのたした文章に堕してまう.リズムは理性の導き手でもある.

 (現代数学社 「理系への数学」連載 
 入試で見える線形代数 第4回のコラムより)

本多俊之/フットプリントB00005N18H

ベートーヴェン 交響曲第7番

  『ベートーヴェンの交響曲第7番は、クラシックの中でも特にリズムが生き生きとしている。第1楽章の明瞭で喜びに満ちたリズム、第2楽章の美しい旋律を際だたせる単純なリズム、第3楽章の軽快で躍動感あふれるリズム、第4楽章の超特急のようなめまぐるしくも酔わせてくれるリズム。各楽章ごとに特徴的なリズムを持ったこの曲は、本能にうったえると同時に構成美を感じさせ、理性にも強くはたらきかけて人々を魅了する。ワーグナーはこの偉大な曲を「舞踊の聖化」と評している。』

 上は、雑誌のコラムに書いた文の一部だが、カルロス・クライバーの7番は、もうリクツはいいから、とにかく聴いてほしい名盤。

ベートーヴェン:交響曲第5&7番
クライバー(カルロス) ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
B00006BGR2

アクセスランキング

Ajax Amazon

  • Amazon.co.jpアソシエイト
  • UserLocal
  • Ajax Amazon
    with Ajax Amazon