007 ダイ・アナザー・デイ
007シリーズ20作目。節目の回ということで、次々と繰り出される見せ場には力が入っている。ジェームズ・ボンドが何ヶ月か捕虜になるという設定も目新しい。しかし、スパイ・スリラーというより、「マトリックス」のようなSFアクションに近い感じがする。
「ドクター・ノオ」のような、野生味あふれ、緊迫感の横溢した男の世界や、「ロシアより愛をこめて」のような風格は、もはやほとんど見られない。
007/ダイ・アナザー・デイ
ピアース・ブロスナン リー・タマホリ ハル・ベリー
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007シリーズ20作目。節目の回ということで、次々と繰り出される見せ場には力が入っている。ジェームズ・ボンドが何ヶ月か捕虜になるという設定も目新しい。しかし、スパイ・スリラーというより、「マトリックス」のようなSFアクションに近い感じがする。
「ドクター・ノオ」のような、野生味あふれ、緊迫感の横溢した男の世界や、「ロシアより愛をこめて」のような風格は、もはやほとんど見られない。
007/ダイ・アナザー・デイ
ピアース・ブロスナン リー・タマホリ ハル・ベリー
この長大なピアノ協奏曲を聴くと、ブラームスの天才ぶりがわかる。若干25歳の時に書き上げられた曲であるが、オーケストラの重厚な響きと高度な技法を要するピアノ・パートで構成され、すでに巨匠の晩年の作風を呈している。
ブラームスを世に送り出したロベルト・シューマン、生涯愛情の対象であったクララ・シューマンとの出会い、恋人アガーテとの破局。それらを綴る若きブラームスのアルバムであるかのように、この協奏曲はときに激しく、時に崇高な抒情をたたえる。
ポリーニのピアノ、アバド指揮、ベルリン・フィルによる演奏は、この大曲を格調高く歌い上げている。
ブラームス:ピアノ協奏曲第1番
ポリーニ(マウリツィオ) アバド(クラウディオ)
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
TBSのドラマ「白夜行」第2話を見る。かすんだ太陽、セピアがかった色調など、独特の映像表現のもと、主人公たちの絆の強さが描かれていた。幼き日々のカットバックをはさんでの再会は、泣かせる。
緊迫感のある展開で、目が離せなかった。原作では表に出てこなかった部分が丁寧に描かれており、それによって原作のもつ凄みを感じさせられた。
今日は日本の株式市場にとって、歴史的な日になるであろう。
東京証券取引所は午後2時40分に株式の全銘柄の取引を停止した。「ライブドアショック」をきっかけに個人投資家などから売り注文が殺到し、株式の約定件数がシステムの処理能力の限界に迫り、株式の清算業務に支障をきたす恐れがあると判断したためである。
ライブドアへの強制捜索に端を発したIT関連銘柄への売りは、多くの銘柄に波及し、さらに東証の取引停止の発表は、投資家の売りそびれるのではという不安をあおり、投げが投げを呼んだ。一時は日経平均が700円を超す大幅な下落となった。
取引所が自らの判断で株式の売買を全面的に停止したのは取引所開設以来初めて。システムの限界を理由にした取引停止は世界的にも異例とのこと。
このところ、株式市場はITに振り回されている。日本は今、様々な形で、情報化の影の部分の問題に直面している。
1月17日、国内では戦後最大の自然災害となった阪神大震災から、まる11年を迎えた。
折しもこの日、耐震強度偽装事件に絡み、衆議院国土交通委員会でマンション建築主ヒューザーの小嶋進社長に対する証人喚問があった。政府と建築業者との新たな癒着問題も浮上し、政治の中枢を揺るがすことになった。
マーケットにも激震が走った。ライブドアの強制捜査をきっかけに、高値圏を維持していた東証株価は一気に下落した。証人喚問は政治の不安定を嫌うマーケットを刺激し、売りが売りを呼び暴落に拍車をかけた。
国家的な規模での動きが複層的に起った日であった。
「アファナシエフ・プレイズ・エンペラー!」のCDは、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番の演奏も収められている。第3番は、その曲調が様々な思索を巡らすアファナシエフの演奏スタイルに合っているようで、変化に富んだ楽しめる演奏だった。
プレイズ・エンペラー!
アファナシエフ(ヴァレリー) スダーン(ユベール)
アファナシエフのピアノによる、ベートーヴェンピアノ協奏曲第5番のCDを聴く。ユベール・スダーン指揮、ザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団演奏。
まさしく、エンペラーと呼ぶにふさわしい絢爛豪華な曲だが、この演奏は、ちょっと様相が違った。第1楽章で最初の和音が鳴ったときは、おおっベートーヴェン!ピアノの音も良い!と期待した。しばらくはゴキゲンで聴けたのだが、しばらくしてテンポがどうもいつもと違う感じ。早くなったり遅くなったりと、ブレがあるのだ。かといって、それが不快というのではなく、ピアノは強靱なタッチで一音一音が明瞭、何か強力な意思を感じる。
第2楽章はいよいよ思索的になり、クリアでよく響くピアノなのだが、どこか孤独な雰囲気を漂わせている。
第3楽章のピアノの奔放さは、奏者と作曲家との間の談論風発なのだろうか。少なくとも、聴衆との対話ではないと感じた。
孤高の芸術家と絢爛たる協奏曲との組合せは、聴いている自分のアンビバレンスを映すようであり、不思議な後味を残す演奏だった。
アファナシエフ・プレイズ・エンペラー!
アファナシエフ(ヴァレリー) スダーン(ユベール)
東野圭吾の「白夜行」がTBSでドラマ化された。第1話を見たが、小説に描かれていない部分をじっくりと補う感じの作り方だった。しかし、冒頭からいきなり原作のラストを出すとは…。ドラマを見てしまうと、小説の、これからどうなってしまうのかという魅力は薄れてしまう。
もっとも、ドラマならではの描き方は興味深い。第1話では、子役の福田麻由子の演技がすごい。
白夜行 完全版 DVD-BOX
山田孝之 東野圭吾 綾瀬はるか
ユダヤ人を満州国に移住させるという「河豚計画」をモチーフに組み立てられた作品。ゴルゴ13の出生の秘密をほのめかす話はいくつかあるが、その中でもかなり信憑性が感じられる回。
一級のスパイ・スリラーの趣があり、冒頭の神田書店街からの描写から、引込まれる。さいとう・たかをの、国際社会の一コマを鮮やかに切り取る手腕にはいつも感服させられる。
浦沢直樹が描く「MASTERキートン」の原作者、勝鹿北星が、きむらはじめ名義で脚本を手掛けたようだ。
ゴルゴ13 (57)
さいとう たかを
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