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孟獲、七擒七放

「心を攻めるを以て上とし、武力に終わるは下なり」

 三国志で、諸葛孔明が南蛮平定に向かう場面がある。たびたび蜀の南国境で反乱を起こす南蛮王、孟獲と戦うためである。馬謖は孔明に、「兵を用いるの道は、心を攻めるを以て上とし、武力に終わるは下なり」と進言し、孔明はそれを容れて、心服させる策を用いた。
 孟獲は、何度も戦っては、その度に生け捕りにされた。しかし、帰順する様子がないと見ると、孔明は縄を解いて解放したのである。吉川英治の「三国志」などで、この話を読んだとき、孔明のあまりの忍耐強さに感銘を覚えた。多くの犠牲を払い苦労して捕らえておきながら、心服するまで何度でも解き放つのである。それが七度も繰り返されるとは。
 この南蛮行の物語を、中国中央電視台が製作した「三国演義」のビデオで見たのだが、実に興味深かった。奇岩聳える中国奥地を背景に、南蛮軍との戦が壮大なスケールで映像化され見応えがあった。壮絶な戦の後、孔明自身も心痛めながら、七度目に捕らえた孟獲を放す姿には、畏敬の念すら覚えた。

三國志
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