蒼天航路 VOL.2
アニメ「蒼天航路」には、第4話から第6話「炎の宴」「天下の器」「蒼天已死」が収められている。
なんといっても、曹操のライバル劉備のキャラクターがはじけている。福耳で飄々としており、関羽・張飛を、そのおおらかな振る舞いで仲間にしてしまう。原作が豊かな色彩で表現され、思いの外楽しめた。
蒼天航路 VOL.2 [DVD]
マッドハウス
アニメ「蒼天航路」には、第4話から第6話「炎の宴」「天下の器」「蒼天已死」が収められている。
なんといっても、曹操のライバル劉備のキャラクターがはじけている。福耳で飄々としており、関羽・張飛を、そのおおらかな振る舞いで仲間にしてしまう。原作が豊かな色彩で表現され、思いの外楽しめた。
蒼天航路 VOL.2 [DVD]
マッドハウス
三国志の曹操を主人公に、大胆な脚色をした王欣太による漫画「蒼天航路」を原作とするアニメ。
原作のもつ圧倒的な重厚感よりライトな雰囲気になっているが、スピード感のあるアニメで楽しめる。
DVD第1巻には、「少年 曹操」「アモーレ」「北門の鬼」の3話が収められている。曹操の少年期、恋愛、最初の官職が描かれ、才気溢れる英雄の若き日がダイナミックに描かれる。
NHK大河ドラマ「八重の桜」第20回は、「開戦!鳥羽伏見」。
いよいよ、幕末の動乱が沸騰点に達する。小泉孝太郎の徳川最後の将軍の喰えない演技がなんとも凄みすら感じる。至近距離で対峙する幕府軍と薩長の軍の緊迫感が、リアルに描かれる。会津では、戦争赴く者への歌を作る華やかな場面。
八重の鉄砲への思いを記す無骨な和歌にキャラクターを凝縮し、いよいよ戦乱へという雰囲気が醸される。風雲の動きを巧みに捉える緊迫感のある回であった。
読みやすいし、最後まで飽きず、そこはかとなく哀感もただよっている。しかし、あまりに作りすぎている感じがある。美貌の女性が、ふられた男の結婚式の場で、散弾銃を使い自分の頭を吹き飛ばして死のうなどと考えるかあ?そんな醜い死に方は、いかに心の痛手をおったとしても選ばないと思うのだが。
それに、内容があまりに「火曜サスペンス劇場」ぽっくて、どうも。場面が切り替わるたびに、チャチャチャ、チャーチャーーアンという、あのメロディーが頭に流れ、コマーシャルが始まる気分に時たま襲われてしまった。
長距離列車に乗って、北陸を目指したりする時に読むと、雰囲気があっていいかもしれない。悪い作品ではないので、相性の問題だと思う。
スナーク狩り (光文社文庫)
宮部 みゆき
時代性という言葉でくくってはいけないのかもしれないが、つい、その言葉で総括したくなる。政治活動と青春がオーバーラップした時代の、混沌とした日々のペーソスを感じる小説。
橋爪功が朗読する三国志44巻には、「立つ鳥の声」「諸葛氏一家」「臥龍の岡」が収められている。
いよいよ諸葛孔明が登場する。劉備の元を去る徐庶は、途中、諸葛孔明を訪ねる。
孔明の生い立ちと、世に出る前の姿が詩情豊かに描かれ、いよいよ橋爪功の朗読に聞き惚れる。
三国志(五) 孔明の巻 (新潮文庫)
吉川 英治
橋爪功が朗読する三国志43巻には、「吟嘯浪士」「軍師の鞭」「庶とその母」が収められている。
新野の地で、劉備元徳は徐庶を見出す。徐庶は軍師として活躍し、劉備の軍の数倍の勢力をもって新野を襲う曹仁の軍を敗走させる。
惨敗を喫した戦の裏に徐庶がいることを知った曹操は、徐庶の母に、息子に手紙を書かせて劉備のもとを去らせる画策をする。このときの、曹操と徐庶の母との場面が素晴らしく、鳥肌が立つほど感動した。
戦、人とのつながり、母子の情、人間の矜持と、三国志の醍醐味が凝縮された巻。
三国志(五) 孔明の巻 (新潮文庫)
吉川 英治
橋爪功が朗読する三国志42巻には、「食客」「檀渓を跳ぶ」「琴を弾く高士」が収められている。
劉表に身を寄せた劉備元徳を蔡瑁が亡き者にしようと謀る。奔馬と共に断崖を跳び、激流を超えて辛くも逃げ延びる。逃亡の途中で寄った家の主から、臥龍・鳳雛を耳にする。臥龍こそ、後に軍師として活躍する諸葛孔明のことであった。
孔明との出会いに繋がる巻であり、ストーリーラインの巧みさにうなる。
三国志(五) 孔明の巻 (新潮文庫)
吉川 英治
橋爪功が朗読する三国志41巻には、「邯鄲」「野に真人あり」「遼西・遼東」が収められている。
袁一族の末路を哀切に描く巻。
橋爪功の切々たる朗読が、栄枯盛衰のあわれを感じさせる。
三国志(五) 孔明の巻 (新潮文庫)
吉川 英治
NHK大河ドラマ「八重の桜」第19回は、「慶喜の誤算」。
徳川慶喜役の小泉孝太郎が、NHKのホームページで「首相の息子だったことでトップの人間の考え方とか時間の使い方もなんとなくわかるというか、慶喜が家臣といるシーン、近習が報告にくるシーンなど自分の今までの生活につながるところがありました。」と語っている。確かに、背負っている重みと切れる頭脳から、ありとあらゆる手を尽くして徳川を守ろうとする。それが、他からは奇行と見られるのだろうが、本人はおかまいなし。その雰囲気が、あまりに良く出ており、慶喜にうってつけの配役である。
大政奉還、王政復古の大号令という史実を緊迫感溢れる中で、堂に入った俳優たちが悠然と演じ、見応えのあるドラマとなっていた。
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