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花燃ゆ 6

 NHK大河ドラマ「花燃ゆ」の第6回は、「女囚の秘密」。
 前回の吉田松陰が入れられた野山獄の雰囲気とは打って変わって、あまりに明るい獄中の雰囲気である。いったいどうしてしまったのか。松陰が野山獄の様子を変えたと表現したいのかもしれないが、それにしても薄っぺらい学園ドラマのようなこの描写には目を疑った。いつでも脱走してくださいといわんばかりのセキュリティのゆるさ、囚人好き放題の場に、唖然とする。
 あまりに軽すぎないか。脚本家やスタッフは、大河ドラマを作る誇りや重みを自覚しているのだろうか。

NHK大河ドラマ「花燃ゆ」

花燃ゆ 前編 (NHK大河ドラマ・ストーリー)
NHK出版
4149233683

天平の甍

 高僧を招くため、第9次遣唐使で大陸に渡った留学僧たちの運命を描いた井上靖の小説「天平の甍」。1980年に、熊井啓監督によって映画化された。透明感のある清冽な作品。

天平の甍 [VHS]

三遊亭圓楽 たがや/高田馬場

 三遊亭圓楽の落語「たがや」「高田馬場」の収められたCDを聴く。温かみのある口調で独特の笑いを醸す圓楽師匠。
 「たがや」は、江戸の町人の勢いを感じさせる作品。「高田馬場」は、夜店の風景を描くマクラがことに楽しい。

五代目 三遊亭圓楽 名席集 たがや/高田馬場

三遊亭竜楽の七か国語落語~酔っぱらい編

 三遊亭竜楽が「二人の酔っぱらい」を日本語、スペイン語、ドイツ語、イタリア語、英語、ポルトガル語、フランス語と七カ国語で語るCD。
 ヨーロッパ公演でのエピソードも収録されており、文化の違いが感じられ、たいへん興味深い。

三遊亭竜楽の七か国語落語~酔っぱらい編

芥川隆行が語る 名作シリーズ あゝ野麦峠

 芥川隆行が語るシリーズの「あゝ野麦峠」は、語りの雰囲気が時代に良く合い、じっくりと聴かせてくれる。
 背景にマーラーの交響曲が用いられているが、違和感がない。
 明治期の富国強兵を支えた女工たちの悲哀を描き、切なさが募る名編。

名調子 芥川隆行が語る 名作シリーズ あゝ野麦峠

ファンタジア 2000

 1940年のディズニー映画「ファンタジア」から60年後に制作された「ファンタジア 2000」。ジェームズ・レヴァイン指揮、シカゴ交響楽団演奏による映像詩。
 ベートーヴェン作曲「交響曲第5番・運命」、レスピーギ作曲「ローマの松」、ガーシュイン作曲「ラプソディー・イン・ブルー」、ショスタコーヴィチ作曲「ピアノ協奏曲第2番第1楽章」、サン=サーンス作曲「動物の謝肉祭より終曲」、エルガー作曲「威風堂々第4番・第2番・第3番・第1番」、ストラヴィンスキー作曲「火の鳥」が用いられている。
 前作の中から「魔法使いの弟子」がオマージュとして入っているが、これを見ると、1940年の作品がいかに素晴らしかったかを再認識させられる。

ファンタジア/2000 [DVD]
ジェイムズ・レヴァイン

ドラム・サウンド・ベスト

 「ブルー・シャトウ」「真赤な太陽」「花の首飾り」「ブルーライト・ヨコハマ」「恋の季節」など、往年の名曲をドラム・サウンドを中心とした演奏で贈るCD。1960年代の雰囲気が横溢するアクティブなサウンド。

プレミアム・ツイン・ベスト ドラム・サウンド・ベスト
(オムニバス) ジミー竹内とザ・エキサイターズ
B003GLVYDM

花燃ゆ 5

 NHK大河ドラマ「花燃ゆ」の第5回は、「志の果て」。
 この回は、良かった。吉田寅次郎が野山獄につながれる。獄中で本田博太郎演じる囚人、富永有隣に話しかけるが、彼のリアクションが凄い。「生きて 腐って 呪え」 これを、地獄からの使者のような形相で繰り返す。
  大沢たかお演じる小田村伊之助に因縁をつけた武士たちを、桂小五郎が鮮やかな手並みで不意打ちをしかけてから逃げるシーンも、いつになく切れが良かった。
 また、井伊直弼が登場するシーンは、明らかに空気が変わり、映像が締まった。
 今回は、いままでの回はなんだったのだろうと思わせるほど密度が濃かった。是非、大河ドラマとしての自負をもち、このクオリティを保ってほしい。

NHK大河ドラマ「花燃ゆ」

花燃ゆ 前編 (NHK大河ドラマ・ストーリー)
NHK出版
4149233683

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