パストラーレのひととき

　「与作」「北酒場」「冬のリヴィエラ」「石狩挽歌」「星影のワルツ」「リンゴ追分」など、演歌の名曲をジャズ・アレンジしたＣＤ。メロディアスな演歌は、ジャズにもよく馴染む。温かみのあるジャズ・アルバム。

ジャズ代官~演歌がジャズ!よいではないか、よいではないか~
昭和ジャズ兄弟

　ＮＨＫ大河ドラマ「真田丸」第１１話は、「祝言」。
　新たに築城された上田城で祝言をあげる信繁。しかし、華やかな祝いの席の裏では、暗殺の闇がうごめいていた。
　限られた空間で人間ドラマを展開する演劇の手法を駆使し、見る者の心理を見事につかむ回であった。まさに、三谷幸喜の独擅場である。このようなドラマが毎週見られることに喜びを覚える。

ＮＨＫ大河ドラマ　真田丸

真田丸 前編 (NHK大河ドラマ・ストーリー)
NHK出版

　シャーロック・ホームズ「自転車乗りの影」を佐々木健が朗読するＣＤ。声優が芸達者で意外と楽しめた。

シャーロック・ホームズ「自転車乗りの影」
アーサー コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保 ゆう

　立川談志落語のベスト版ＣＤ。
 「五貫裁き」は、マクラの名調子が素晴らしい。噺も登場人物それぞれの個性が際立つ。
　「二階ぞめき」は、吉原をひやかす明るい廓噺。吉原への道筋を描写する場面は、小気味よい言い立てで聴き手も気分が浮き立つ。
　１９７５年１２月２６日に沖縄開発庁政務次官に就任した談志は、３６日目の１月３０日に辞任し、自民党を離党する。その日に演じたのが、この「権兵衛狸」。まくらではずばり辞任の顛末が語られる。そして、すっと狸が出るのどかな噺に入る見事さ。歴史的な高座。
 　「らくだ」は、乱暴者が亡くなった後の兄貴分と偶然居合わせたクズ屋とのやりとり。談志は侠気のある人物を演じるのが抜群にうまい。酒が入りパワーアップするクズ屋の描写は凄まじい力演。
　談志師匠の魅力を凝縮した４席。 　

落語決定盤 立川談志 ベスト
立川談志

　絹糸からつくられた弦による琴や三味線の曲を集めたＣＤ。
　「さくらさくら」「荒城の月」「六段の調」などの日本古来の曲から、「なごり雪」「四季の歌」「上を向いて歩こう」「青葉城恋唄」「ビューティフル・ネーム」などのポピュラー、「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」「別れの曲」などのクラシックまで多彩な演奏が楽しめる。温かみのある響きが心地良い音楽集。

絹のおと
V.A.

　バッハのプレリュードが、「サークル・オブ・ライフ」に。即興演奏の名手、ジョン・ベレイスが、バッハの曲をエルトン・ジョン作品へと自然に変貌させる。華麗な演奏テクニックとメロディの妙を味わえるアルバム。

バッハ・ミーツ・エルトン・ジョン
ベイレス(ジョン)

　高校入試の合格発表の日。多くの喜ぶ生徒の顔が見られた。次男も努力が報われ、安堵する。

　「犬神家の一族」「人間の証明」「復活の日」「野獣死すべし」「ねらわれた学園」「蒲田行進曲」など、角川映画が熱かった時代の音楽を収録したＣＤ。どの曲も今なお色あせない魅力がある。

角川映画メモリアル
大野雄二プロジェクト 映画主題歌 渡辺典子 原田知世 しばたはつみ 中村雅俊

　ＮＨＫ大河ドラマ「真田丸」第１０話は、「妙手」。
 浜松城で徳川家康と対峙する真田伸幸、信繁兄弟、上杉に単身乗り込む信繁と、主人公の活躍が目立った回であった。名優が火花を散らす駆け引きを行い、毎回画面から目が離せない。

ＮＨＫ大河ドラマ　真田丸

真田丸 前編 (NHK大河ドラマ・ストーリー)
NHK出版

　何度も見たい映画というのは、実はそう多くない。「犬神家の一族」は、なぜか何度でも見たくなる作品である。今回、子どもたちも大きくなったので、家族で見た。
　随所に日本映画の良さがある。人々の佇まいだけで伝わる独特な雰囲気。情景、家屋の趣きがいい。その舞台で、名優たちがお互いの個性を競いあう。市川崑の凝ったカメラワーク、凝縮された脚本が映画を引き締める。
　横溝正史のおどろおどろしいミステリーを、懐かしき風情と人々の所作、そして大野雄二のあまりに美しいテーマ曲が彩る。様々なエッセンスを詰め込んだ、印象に残る日本映画。

犬神家の一族 角川映画 THE BEST [DVD]