最大多数の最大幸福
ベンサムの「道徳および立法の諸原理序説」を基に、「最大多数の最大幸福」に象徴される思想を表現した漫画。
19世紀ロンドンを舞台に、切り裂きジャック事件と功利主義を結びつけるなど、大技で挑んだコミック。
ベンサムの「道徳および立法の諸原理序説」を基に、「最大多数の最大幸福」に象徴される思想を表現した漫画。
19世紀ロンドンを舞台に、切り裂きジャック事件と功利主義を結びつけるなど、大技で挑んだコミック。
NHK大河ドラマ「麒麟がくる」第十四回は、「聖徳寺の会見」。
本木雅弘演じる斎藤道三と、染谷将太演じる織田信長が対面する。司馬遼太郎の「国盗り物語」では、互いに黙っている描写であったが、ここでは二人がよく言葉を交わし、みごとな会話劇となっていた。緊迫感と諧謔がないまぜになった、名場面であった。
その後、織田家の内紛、斎藤家の凶事が描かれ、双方複雑な局面を迎える。
中国の兵法書「三略」の内容をレコード会社に出向した社長を中心に表現した漫画。これも池井戸潤の小説や弘兼憲史の「島耕作」シリーズみたいであるが、「六韜」よりも説得力が感じられた。脚本のリアリティの差であろう。
古典の力を借りた再生というテーマは、現代社会のニーズに合致している。
中国の兵法書「六韜」の言葉を、現代の銀行を舞台に実践した様を描いた漫画。主人公は、謀略を用いて行内を変えようとする。
手段を選ばず突き進む主人公の姿が力強い。しかし、池井戸潤の小説やドラマのようになってしまい、さらりと読めるが肝心の古典の深みはあまり伝わってこなかった。登場人物が皆あまりに刹那的すぎる。
学術書の漫画化の難しさを感じさせてくれた書。
19世紀イギリスの田舎町に、2人の若者が工場を建て運営にあたる。その形態は、やがて地域に大きな波紋を巻き起こしていく。
相対剰余価値、絶対剰余価値、労働者の疎外、搾取など、マルクスの「資本論」の内容を漫画によるストーリーで伝えていく。短時間で読めるが、エッセンスがつまっており、充実した時を与えてくれる。
漫画というメディアの力をあらためて感じさせてくれる本。
ゾンバルトの「恋愛と贅沢と資本主義」を、漫画で示した書。フランス革命前後の人々の暮らしから、資本主義発展の源泉を極めて分かりやすく表現している。
漫画の表現力を如実に伝える啓蒙文庫。
近未来の日本、ロックバンドのヴォーカリスト、マコトは、バイトをしながらプロのミュージッシャンを夢見て練習に励んでいた。そんなある日、政府は、すべての政策を人工知能に委ねる決定をした。コンピュータ「SORAI」は、「国民の住居は会社・業種ごとにまとめ国が定める」「他県への引っ越しを禁ずる」など、斬新な政策を次々に実行していく。その結果、フリーターであるマコトから彼女やバンド仲間が離れていくことになる。マコトがとった行動は…。
江戸時代の学者、荻生徂徠による意見書「政談」を基にしたコミック。教養漫画というと、文字がやたらと多く絵はおまけ的なものが多かったが、この作品はストーリーで名著の内容を体現しており、自然に読める点が素晴らしい。古典の思想とSF的な設定が見事なまでにかみ合っている。
名著へと誘う画期的なコミック。中高生にも一読を勧めたい。
「善人なおもて往生をとぐ。いわんや悪人をや」
親鸞の弟子、唯円を主人公にすえ、「歎異抄」の教えを具体的にストーリーで伝えるまんが学術文庫の一冊。
いわゆる悪人正機を主軸に、親鸞の教えを漫画で分かりやすく表現している。当時の人々の暮らしに密着した絵は、説得力をもって迫ってくる。
NHK大河ドラマ「麒麟がくる」第十三回は、「帰蝶のはかりごと」。
我が子斎藤義龍と道三との確執に心をいためる深芳野と、道三と織田信長の対面の準備を楽しむ帰蝶、2人の女性の対比が興味深い。そして、藤吉郎の登場。個性が描き分けられた英傑がそろい、今後の展開が楽しみ。
渥美清主演の「男はつらいよ」シリーズ第41作「寅次郎心の旅路」では、フーテンの寅さんがヨーロッパに行ってしまう。
マドンナはシリーズ出場三作目となる竹下景子。
寅さんは、ウィーンでもマイペース。そこに良さがある。
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