言の葉の庭
靴職人をめざす高校生と年上の女性との交流を描いた新海誠監督の映画「言の葉の庭」。
雨の描写が素晴らしい。潤いのある街並みが実に魅力的に映る。
万葉集をモチーフとし日本人の美意識にうったえる、しとやかな恋の物語。
靴職人をめざす高校生と年上の女性との交流を描いた新海誠監督の映画「言の葉の庭」。
雨の描写が素晴らしい。潤いのある街並みが実に魅力的に映る。
万葉集をモチーフとし日本人の美意識にうったえる、しとやかな恋の物語。
ピアース・ブロスナンがCIAエージェントを演じる映画「スパイ・レジェンド」。引退したスパイが、元同僚が殺されていることを知り、救出のためにかつて愛した女性エージェントの元に向かうが…。
ロシア、東欧を舞台に繰り広げられるスパイ・アクション。007シリーズのようなユーモアはなく、終始非情な雰囲気で物語が進む。
ヒロインを演じるオルガ・キュリレンコは、007シリーズ「慰めの報酬」でボンド・ガールに抜擢された。また、ローワン・アトキンソンが主演の「ジョニー・イングリッシュ アナログの逆襲」にも出演している。
良質の脚本とブロスナンの渋い魅力で見せる本格的スパイ・アクション。
新選組の土方歳三を主人公とした司馬遼太郎の「燃えよ剣」を原作とする、1966年の映画。栗塚旭が土方歳三を演じる。多摩の田舎剣士が京に登り芹沢鴨と対峙するまでを描く。
ギラギラした雰囲気がほとばしり、緊迫感のある映画となっている。渡辺岳夫の音楽も映画に彩りを与えている。栗塚旭の凄みのある演技が魅力を放つモノクロ映画。
鉄道ファンである若者の友情と恋を描いた映画「僕達急行 A列車で行こう」。森田芳光監督の遺作となった。
森田監督は、「家族ゲーム」で大きく注目を集めた。「の・ようなもの」「そろばんずく」「失楽園」「キッチン」と様々な作品を手がけていた。実験的な作品も多く、好き嫌いが分かれるかもしれない。個人的には、宮部みゆき原作を読んだ後に劇場で見た「模倣犯」があまりにひどい感じたので、それ以来ほとんど鑑賞することはなかった。 しかし、この「僕達急行」は、鉄道への思いが伝わり、素直に楽しめる作品になっていた。
瑛太と松山ケンイチ主演の映画で、さりげない友情が爽やかであった。ピエール瀧の役も印象的。
本編に登場する列車の車両数は20路線、80モデルと言われている。本州、九州各地での撮影もたいへんであったろうが、内心は嬉々としてこなしているような雰囲気が伝わる。
公開は、森田芳光監督が逝去して3ヶ月後であった。監督のオリジナル脚本であり、思いが結実した作品。
映画「はじまりのうた」のオリジナル・サウンドトラック。キーラ・ナイトレイの初々しい歌声、アダム・レヴィーンの貫禄の歌唱ともに魅力を放っている。
音楽を通しての出会いが心に残る映画のワンシーン・ワンシーンを思い起こさせてくれる素敵なアルバム。
「音楽の魔法だ 平凡な風景が意味のあるものに変わる」
ニューヨークを舞台に、かけだしのシンガー・ソングライターとおちぶれた音楽プロデューサとの出会いから生まれる物語。ジョン・カーニー監督による、2013年公開の映画。
バラードを中心とした音楽がどれも良い。曲に惹かれるまま、自然とストーリーの流れに身を任せられる。
音楽の素晴らしさを体感させてくれる珠玉の作品。
クィーンの12枚目のアルバムで、映画「ハイランダー」の楽曲を用いている。「ワン・ヴィジョン」に始まり、「カインド・オブ・マジック」に続く流れは最高。「リヴ・フォーエヴァー」が感動的。「プリンシス・オブ・ザ・ユニヴァース」という格好いい曲で締めくくる。この構成も見事で、何度聴いても飽きない。
1985年のライヴエイド出演により、グループの険悪な雰囲気を吹き飛ばした後に作られたアルバムであり、そのためか勢いがある。さらに円熟味が加わり、たいへん完成度の高いアルバムとなっている。
「ハイランダー 悪魔の戦士」は、1986年のアメリカ・イギリス合作映画。ニューヨークの古物商ナッシュは、1539年のスコットランドの戦いで「不死の者」となり、永きにわたり闘いを続けていた。「不死の者」は、首を切られない限り生き続ける一族であり、剣で戦う運命にあった。
スコットランドの風景に感動。ショーン・コネリーが楽しく演じており、登場すると明るい雰囲気になる。意外な一面をみた感じがする。
クィーンの音楽が素晴らしい。特に、主人公が愛する人と死別しるシーンで流れる「リヴ・フォーエヴァー」が心にしみる。エンディングで流れる「カインド・オブ・マジック」がとにかく良い。
様々な魅力をもったアクション映画。
ゴジラ・モスラ・ラドンとキングギドラが戦う1964年の映画「三大怪獣 地球最大の決戦」。キングギドラが初めて登場した作品である。
怪獣以外の部分でも、黒部ダムへの隕石墜落、小国の王女の失踪などが絡んだ凝ったストーリーになっていた。
やはり、キングギドラはその造形と金属的な鳴き声で、圧倒的な存在感をもっていた。
1954年の初代「ゴジラ」。核兵器が生みだした怪獣というメッセージ性を込めているが、それ以上にSFとしての出来に感心した。
ゴジラの足跡から発見された三葉虫の化石から、ゴジラの生物としての年代を測定する。また、ゴジラ退治のための武器が「オキシジェン・デストロイヤー」。まさしく、ハードSFの設定である。
ゴジラが東京に上陸し銀座などを破壊するが、制作に当たってそんな目的で図面を貸してくれるわけがないのでスタッフも随分苦労して再現したようだ。このゴジラの破壊行為がシリーズのひとつの目玉になり、「シン・ゴジラ」で徹底したリアリティが追求された。
伊福部昭による音楽があまりに素晴らしい。「シン・ゴジラ」でも、膨大な試行錯誤の末、伊福部昭の曲については、結局このオリジナル音源を使うことになった。
最高のスタッフによって生み出された奇跡の映画。
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