悪意
東野圭吾の小説「悪意」は、有名作家の死をめぐるミステリー。事件は視点を変えながら描かれ、叙述の妙を生かした意欲的な作品。
悪意 (講談社文庫)
東野 圭吾
東野圭吾の小説「悪意」は、有名作家の死をめぐるミステリー。事件は視点を変えながら描かれ、叙述の妙を生かした意欲的な作品。
悪意 (講談社文庫)
東野 圭吾
橋爪功が朗読する三国志26巻には、「健啖天下一」「黒風白雨」「奇計」が収められている。
曹操、劉備、張飛、関羽、呂布、袁術など、英傑たちの激突がダイナミックに展開される。夏侯惇の目玉の話など、激烈なエピソードを含む巻で、橋爪功の弁舌はいやが上にも熱くなる。
「曹操の戦は、要するに、曹操の詩であった。」
橋爪功が朗読する三国志25巻には、「仲秋荒天」「空腹・満腹」「梅酸・夏の陣」「北客」が収められている。
曹操の勝利と敗残を通し、軍を統べる稀代の英傑の魅力がたっぷりと描かれる。
NHK大河ドラマ「八重の桜」第3回は、「蹴散らして前へ」。八重の兄、覚馬は、佐久間象山塾で学んだ西洋思想を標榜し、鉄砲の優位を解くが、会津藩内の守旧派の反感を買い、禁足を命じられる。
迫り来る外国の圧力を背景に、会津藩内の保守的な雰囲気が対比されて描かれる。重みのある雰囲気を脚本と映像が保っているので、このままぶれることなく進んで欲しいと思う。
北野武が、料理屋でざっくばらんに語ったあれこれ。「生死」「教育」「関係」「作法」「映画」をテーマにしており、気軽に話しているようで中身は深い。
バイク事故の話など、死にそうになった話がもの凄くおもしろく語られるなど、逆説的な愉しさを含んだ話が多い。たけしは本当に頭がいいとつくづく感じる。
全思考 (幻冬舎文庫)
北野 武
ビートたけしが、芸や映画の「間」について語った書。
具体的な話題でテンポ良く書かれているため、すぐに読める。笑いの最前線を突っ走ってきたからこそ語れる抜けめない「間」の話。
間抜けの構造 (新潮新書)
ビートたけし
クラシックの名曲について、古今のアルバムから名盤をセレクトした本。クラシック音楽の入門として、羅針盤として、いろいろと楽しめる一冊。
NHK大河ドラマ「八重の桜」第2回は、「やむにやまれぬ心」。砲術への思いをつのらせる八重を綾瀬はるかが爽やかに演じる。
日米和親条約の締結、吉田寅次郎の捕縛、佐久間象山の蟄居など、歴史的な事実を連ねながら描かれるが、かなりあっさりと描かれている。重厚な映像で細部まで気を配って作っているので好感がもてるが、やや駆け足の印象。それらの経緯をもう少し丁寧に描写してほしいと思った。
「月島慕情」は、浅田次郎の小説7編を収めた短編集。
どの作品も静かに胸にしみいる。特に、「シューシャインボーイ」は希有の傑作で、涙なしには読めない。
月島慕情 (文春文庫)
浅田 次郎
NHK大河ドラマ「八重の桜」が始まる。重厚な作りに好感が持てる。アメリカの南北戦争から話を始めたのは、興味深い。佐久間象山塾の活気溢れる描写が特に良い。
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