紛争地の看護師
「国境なき医師団」に参加し、イラク、シリア、パレスチナなど紛争地に8年間で17回派遣された看護師の手記。
紛争地では、罪のない一般市民が次々と病院に搬送され、少ない物資の中で工夫をして措置を施していく。セキュリティが幾分配慮されているとはいえ、戦場であり不測の事態が常に起こりえる。文字通り、死と隣り合わせの場所で、患者を懸命に治療する姿にはひたすら頭が下がる。
「国境なき医師団」を知り、看護師を目指す部分もたいへん興味深く、励まされる。内部から見た紛争地の状況からも様々なことを教えられた。
子どもたちが犠牲になる姿の記述からは、静かな怒りが伝わる。
極限状況の中で医療を施す看護師が綴る、心ゆさぶられる書。
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