ゆげ塾の中国とアラブがわかる世界史
中国が他国とトラブル起こす原因や、アラブ地域の紛争が続くまでの過程を漫画で表した書。
ゆげ塾は、世界史専門の受験塾である。世界史のみでやっていけるというのも凄い。本書を読むと、教科書では読み取りにくい繋がりなど、構造的な理解を大切にしていることが伝わってくる。
各国を擬人化することで、立場や振る舞いが明確になっている。漫画というメディアの利点を生かした、近現代史を読み解く一助になる書。
中国が他国とトラブル起こす原因や、アラブ地域の紛争が続くまでの過程を漫画で表した書。
ゆげ塾は、世界史専門の受験塾である。世界史のみでやっていけるというのも凄い。本書を読むと、教科書では読み取りにくい繋がりなど、構造的な理解を大切にしていることが伝わってくる。
各国を擬人化することで、立場や振る舞いが明確になっている。漫画というメディアの利点を生かした、近現代史を読み解く一助になる書。
池袋にある受験世界史専門の「ゆげ塾」講師が著した世界史の書。
歴史的事象が横断的に漫画で表現され、たいへん分かりやすい。短い時間で読めるが、内容は濃い。
受験世界史に俯瞰する視点を与えてくれる良書。
19世紀イギリスの田舎町に、2人の若者が工場を建て運営にあたる。その形態は、やがて地域に大きな波紋を巻き起こしていく。
相対剰余価値、絶対剰余価値、労働者の疎外、搾取など、マルクスの「資本論」の内容を漫画によるストーリーで伝えていく。短時間で読めるが、エッセンスがつまっており、充実した時を与えてくれる。
漫画というメディアの力をあらためて感じさせてくれる本。
「答えはすべて稽古場にある」
高校演劇部の生徒たちを描く平田オリザの小説「幕が上がる」を原作とする映画。ももいろクローバーZのメンバーが主だった役を演じる。
演劇にかける女子高生の姿にどんどん引き込まれる。役を演じる彼女たちの前向きさが、ひしひしと伝わってくる。原作者の平田オリザも演技指導に関わっており、実際に彼女たちが成長するドキュメンタリーの趣きもある。
高校時代は、迷いも悩みも、すべて将来の糧となっていく。そのことを衒わずに表現する脚本が素晴らしい。高校の豊かさと実りがリアルで知的に映像化されている。
高校生のひたむきさが爽やかな感動を与えてくれる真っ直ぐな青春映画。
学校に行けなくなった中学生こころは、自室にこもる毎日が続いていた。ある日、鏡が光り中に引き込まれると、そこには似た境遇をもつ七人の中学生たちがいた。
辻村深月の「かがみの孤城」は、学校にうまく向き合えない子どもたちの心情を丁寧に描いた小説。ファンタジーの体裁をとっているが、その設定が惹き付ける力をもち、最後まで一気に読ませる。様々なことがらが最後に収束していく様は圧巻で、良質のミステリーに接した読後感があった。
小川未明の童話を加藤登紀子が朗読したCD。「赤い船」「月とあざらし」「殿様の茶碗」「赤い蠟燭と人魚」の4編を収録。
深い抒情をたたえた清冽な物語は、いつまでも余韻を残す。ことに「赤い蠟燭と人魚」は文明論の趣きがあり、生涯忘れ得ぬ感慨がある。
児童文学朗読CD集 小川未明童話選集(1)
加藤登紀子(朗読)
著者は、2011年より人工知能が大学入試問題に挑戦するプロジェクト「ロボットは東大に入れるか」を立ち上げる。通称「東ロボ」君は、膨大なデータと自然言語処理のプロセスを駆使して、偏差値を上げていく。しかし、そこには「読解力」と「常識」の壁がたちはだかった。
人工知能の可能性と限界を、入試問題を解かせる過程で明らかにしていく。その経緯もたいへん興味深いが、プロジェクトが導いた現代の教育への提言は切実である。
AIと共存しなければならない今後の社会における教育に多くの示唆を与える、明快で刺激的な書。
近未来の日本、ロックバンドのヴォーカリスト、マコトは、バイトをしながらプロのミュージッシャンを夢見て練習に励んでいた。そんなある日、政府は、すべての政策を人工知能に委ねる決定をした。コンピュータ「SORAI」は、「国民の住居は会社・業種ごとにまとめ国が定める」「他県への引っ越しを禁ずる」など、斬新な政策を次々に実行していく。その結果、フリーターであるマコトから彼女やバンド仲間が離れていくことになる。マコトがとった行動は…。
江戸時代の学者、荻生徂徠による意見書「政談」を基にしたコミック。教養漫画というと、文字がやたらと多く絵はおまけ的なものが多かったが、この作品はストーリーで名著の内容を体現しており、自然に読める点が素晴らしい。古典の思想とSF的な設定が見事なまでにかみ合っている。
名著へと誘う画期的なコミック。中高生にも一読を勧めたい。
ゾンバルトの「恋愛と贅沢と資本主義」を、漫画で示した書。フランス革命前後の人々の暮らしから、資本主義発展の源泉を極めて分かりやすく表現している。
漫画の表現力を如実に伝える啓蒙文庫。
「善人なおもて往生をとぐ。いわんや悪人をや」
親鸞の弟子、唯円を主人公にすえ、「歎異抄」の教えを具体的にストーリーで伝えるまんが学術文庫の一冊。
いわゆる悪人正機を主軸に、親鸞の教えを漫画で分かりやすく表現している。当時の人々の暮らしに密着した絵は、説得力をもって迫ってくる。
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