人生逃げたらあかん
体の6割をやけどし、九死に一生を得た著者が綴った復活の書。自身が経営する会社の部屋に押し入った暴漢にガソリンを浴びせられ、火だるまになる。幾度も危篤に陥り、移植を繰り返えし、耐え難い痛みが襲う。その苦しみの日々から著者を救ったものは何か。
一代で事業を急成長させた著者が、急転直下絶望の淵においやられる。その壮絶な経験を経て到達した境地を切々と語る書。人間の可能性をまざまざと感じさせてくれる。
人生逃げたらあかん
大島 修治
体の6割をやけどし、九死に一生を得た著者が綴った復活の書。自身が経営する会社の部屋に押し入った暴漢にガソリンを浴びせられ、火だるまになる。幾度も危篤に陥り、移植を繰り返えし、耐え難い痛みが襲う。その苦しみの日々から著者を救ったものは何か。
一代で事業を急成長させた著者が、急転直下絶望の淵においやられる。その壮絶な経験を経て到達した境地を切々と語る書。人間の可能性をまざまざと感じさせてくれる。
人生逃げたらあかん
大島 修治
緑萌える6月2日・3日の2日間、群馬県立高崎高等学校の文化祭「翠巒祭」が行われた。2018年、第66回となる今年のテーマは、”Super Crew”。スパークルと読み、パワーを発揮すると共に「おもてなし」の心を忘れないという意味が込められているとのこと。
今回、次男が描いた孔雀を主題にした絵が、ポスターとパンフレットの表紙に採用された。「狂気的なまでに奇抜な潜在力」を構図と色合いに表現したとのこと。
アーチはロシアのサンクトペテルブルグにある「スモーリヌイ聖堂」を模したもの。初日の朝にはまだ制作が行われていたが、12時には無事に来場者を迎え入れることができたようだ。
2日目の9時のオープニング15分前に来場したが、すでに多くの人がアーチの前に行列を作っていた。開場と共に吹奏楽のファンファーレが鳴り、祝祭的な雰囲気を醸していた。
アーチの青と白のコントラストが爽やかに映える。内部の装飾も洗練されており、日常と非日常を区切る役割を果たしていた。
校舎入り口・出口の装飾は、次男がチーフを努める美術課が制作した。夢のある伸びやかな絵が校舎内へと誘う。
校舎からの出口の絵は、次男自らが手がけたもので、門に合わせて弁髪のファンキーな高高生を配した。門の両側には、サンスクリット語を模して Takasaki High School の頭文字”THS”と"suiran"の文字が見える。
壁の絵も次男が手がけた作品。黄色地に赤く書かれた絵は、人類の栄枯盛衰を表現しているとのこと。よく見るとラスコーの壁画やスカイツリーらしき文様も書かれている。
校内に入ると、国籍不明の門が迎える。
中庭では、和太鼓部の演奏が始まっていた。勇壮な動きとリズムはいつもながら切れがいい。
校舎一面に掲げられた壁画は、ロシアの「聖ワシリイ大聖堂」をモチーフとしたもの。全校生徒の手によるモザイク画であり、コントラスト鮮やかな色合いが初夏を思わせる陽光を受けてひときわ映えている。
喫茶室も装飾が凝っており、人魚のいる海をチョーク画と模型で表現していた。窓に貼られた切り絵も校舎の緑と共に和みの空間を演出する。
校庭の模擬店もたいへん盛っていた。日差しも照りつけ、飲み物の売店には長蛇の列ができていた。次男は非番であったが、仕事を求めてゴミの当番にあたり、にこやかに対応
していた。
午前11時半から翠巒会館でマンドリン部のコンサート。2月の県大会で2位となったため、7月末に大阪で行われる全国大会に出場する。大会での演奏曲である久保田孝作曲「舞踊風組曲第3番」は、県大会のときよりも練度が増していた。
体育館で吹奏楽部の華やかな演奏を聴く。
校舎に戻ると、中庭でマンドリン部のアンサンブル演奏が行われていた。開放的な中、リラックスした演奏で楽しませてもらった。
長男、次男と子どもが在籍する6年間、続けて翠巒祭を訪れた。いずれも文化・芸術の香りと高校生の熱気にあふれた素晴らしい文化祭であった。
平成最後の翠巒祭は、次男も多くの役割を担い、青春のひとときを燃焼させた。この体験は、自信となり将来の糧となることであろう。今後、「狂気的なまでに奇抜な潜在力」が学習にも発揮され、必ずや自らの進路を切り開くことと信じている。
「バラの香におう 学び舎にて 友よ」
大輪のバラの花は高高生の活動を見守り、年を経ても変わらぬ彩りを添えている。清新溌剌とした若者が飛躍を遂げる学舎であり続けてほしい。
幕府の要人が流罪となり、讃岐の丸海藩が預かることになる。罪人が幽閉された屋敷や城下で、特異な事件が次々と起こる。少女ほうと引手見習いの宇佐は、翻弄されながらも徐々にその中核に近づいていく。
怪異と凛然たる人々の生き様が共に屹立する宮部文学の到達点。
江戸から讃岐国に連れてこられた少女ほうは、藩医の家に引き取られるが、不審な事件の渦中に巻き込まれる。
江戸の風物や港町の情緒をたおやかに盛り込みながら、藩の人間模様を推理小説の手法で織りなしていく。宮部みゆきの傑作時代小説。
サイエンスライター竹内薫が、子どものための学校を作るために奮戦したノンフィクション。
まずは、AIと共存する来るべき世界のために、どんな教育が必要なのかを自らの体験を踏まえてて分かりやすく語っている。学校を作るために、文部科学省、内閣府、教育委員会などに通いつめ、その中のやりとりにはシステムとしての問題がにじみでている。
学校での具体的な取り組みが、教員の授業の様子を元に語られ、実に興味深く示唆に富む。共通するのは、それぞれ方法論をもちつつも、多様性と創造性を重視し、「子どもを潰さない」教育となっている点である。
日本が世界の趨勢についていくための具体例を提示した書。
子どもが主役の学校、作りました。
竹内 薫
2018年2月11日に行われた群馬県高等学校ギター・マンドリンコンクールを聴きに大泉町文化むらに行く。県内7校が参加し、全国大会出場を競った。
どれもレベルが高い演奏であったが、前橋女子高校が交響組曲「日本スケッチ」第4楽章で最優秀賞に輝いた。抒情的な部分がよく表現され、最後は炎のような演奏で締めくくり納得の1位であった。
第2位は久保田孝作曲の舞踏風組曲第3番を演奏した高崎高校。厳しい練習の積み重ねで実力を高めていることがうかがえた。力強い演奏で、トリを飾るにふさわしい音楽であった。
館林女子高校と高崎女子高校が共に久保田田孝作曲の舞踏風組曲第2番を演奏。結果的には館林女子高校が3位となったが、個人的には高崎女子高校の演奏が気に入っていた。天女の羽衣がふわりとかかるような繊細な表現もあり、微妙なニュアンスが良く表出されていた。館林女子高校の演奏はやや荒削りで必死な感じが伝わってきたのだが、それを洗練した形にしたのが高崎女子高校の演奏という印象を受けた。しかし、審査員の評価では高崎女子高校が館林女子高校を越えなかったのは、久保田孝の曲の特質や実相に館林女子高校の演奏がより迫っていたからであろうか。
結果発表までの間に Marionetto による賛助演奏が行われた。湯淺隆、吉田剛士両氏によるアコースティック・ユニット。ポルトガルギターを弦楽器と打楽器両方の役割をもたせて自在に奏する様がかっこよかった。ギリシャの小さい弦楽器で演奏する「日曜はダメよ」が高校生にもたいへんうけていた。やはりプロの演奏は素晴らしい。高校生にも良い刺激になったことであろう。
帰り道の車の中で、長男が会場で買ったMarionetto のCDを聴く。群馬の山並みをオレンジ色に染める夕景に音楽がよく合っていた。
ぽるとがる幻想
マリオネット
「幕が上がる」は、高校演劇部の人間模様と、劇に挑む姿を描いた平田オリザの小説。登場人物の軽妙な会話と、劇に打ち込むリアルな姿により自然と物語の世界に引き込まれる。
ひたむきな部員たちの紡ぐ劇には感動を覚える。リズムと推進力のある爽やかな青春小説。
幕が上がる (講談社文庫)
平田 オリザ
週刊コミック誌の新米編集者を主人公に、個性的な編集部員や漫画家たちの姿を描くドラマ「重版出来!」。原作は、松田奈緒子による連載コミック。
まっすぐにひたむきに仕事に向かう主人公を黒木華が演じる。周囲の一癖も二癖もある同僚や漫画家を個性豊かな俳優陣が競演し、それだけでも見応えがある。
さらに、ドラマに登場する漫画は、藤子不二雄A、河合克敏、村上たかし、のりつけ雅春、田中モトユキ、ゆうきまさみ、白川蟻んといった現役漫画家が手がけていることに驚く。それゆえ、編集部のリアルな描写は圧巻である。
野木亜紀子の脚本も素晴らしく、明るくも深みのある物語となっている。
第1話は、体育大学で柔道一筋であった主人公がコミック誌編集部に配属され、編集の仕事や出版業界の現状を知り、とまどいながらも奮闘する姿を描く。
漫画を世に出す人々の姿を通し、働く人々に暖かいエールを与えてくれる極上のドラマ。
NHK Eテレの番組「ムジカ・ピッコリーノ」のCD第2弾。「四季」から「春」、Chaiyya Chaiyya、神田川 、La Vie en Rose、魔王、東京ブギウギ、STAND BY ME、北風小僧の寒太郎と、その ヴァラエティはとめどなく広がる。
後半は、ファイナル・ファンタジー風の番組内楽曲集。
子どもたちへの音楽世界の案内としても、BGMとしても好適な1枚。
ムジカ・ピッコリーノ ピッコリーノ号の冒険 II
ムジカ・ピッコリーノ
NHK教育テレビで放送された音楽番組「ムジカ・ピッコリーノ」のCD。クラシックからポピュラー、ジャズ、ヘヴィメタまでありとあらゆる音楽を扱った番組であったが、その中から22曲を選んで収録。後半は、ゲーム音楽風のサウンド・トラックを収めている。
音楽のおもちゃ箱のようなアルバム。
ムジカ・ピッコリーノ ピッコリーノ号の冒険 I
ムジカ・ピッコリーノ
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