ソイレント・グリーン
1973年のアメリカ映画「ソイレント・グリーン」は、人口増加によって食料不足に陥った社会を描く近未来SF。今見ても鮮烈な印象が残る。
エドワード・G・ロビンソンは、この映画が遺作となったが、本当に素晴らしい演技である。肉や野菜をこの上なくうまそうに食べる。
ラスト近くで流れるベートーヴェンの田園は心にしみた。
ソイレント・グリーン [DVD]
スタンリー・グリーンバーグ
1973年のアメリカ映画「ソイレント・グリーン」は、人口増加によって食料不足に陥った社会を描く近未来SF。今見ても鮮烈な印象が残る。
エドワード・G・ロビンソンは、この映画が遺作となったが、本当に素晴らしい演技である。肉や野菜をこの上なくうまそうに食べる。
ラスト近くで流れるベートーヴェンの田園は心にしみた。
ソイレント・グリーン [DVD]
スタンリー・グリーンバーグ
シドニー・ルメット監督の「キングの報酬」は、メディアによる選挙戦の裏側を描いた作品。リチャード・ギア、ジーン・ハックマン、デンゼル・ワシントンの熱い競演が見もの。
自己啓発、人間関係についての本はあまたあるが、この本ほど説得力をもった中身のあるものは少ないであろう。1936年に初版が出され、世界中で読み継がれている、古典ともいえる本である。
豊かな人生、よりよき人間関係を築くために、どう行動すればよいか。その問いに答えるため、何年にもわたる成人教室での具体的な実践を踏まえて記された書であり、畳みかけるように語られる実例には心を動かされる。
日本人が古来重んじていた「謙譲の美徳」といった内容も含まれている。しかし、現代の日本では、新自由主義の名の下に、自己責任としてすべてが個に委ねられ、またサービス産業の肥大化もあいまって個人主義が進み、本来日本が大切にきた美徳が薄れつつある。本書は、あらためて謙譲や相手への思いやりなどの大切さを想起させてくれる。本書の価値は今なお失われるどころか、重みを増しているのではないか。
人生の節目ごとに読み返したくなる名著。
人を動かす 新装版
デール カーネギー Dale Carnegie 山口 博
光触媒の第一人者、藤島昭氏の講演「科学も感動から」で長男が質問をし、サイン入りの著書「光触媒が未来をつくる」をいただき、大事にしている。
藤嶋氏が書き下ろしたこの岩波ジュニア新書は、中高生でも分かるように記述されているが、中身は濃い。
触媒を、自分では変わらずに周りの人間模様を変えていくフーテンの寅さんにたとえるなど、独特のユーモアも含まれ、藤嶋氏のお人柄が感じられる。
科学における研究を、どのように応用につなげていくかを具体的に示しており、たいへん興味深い。科学技術の未来を指し示し、理科を学ぶ子どもたちに希望を与えてくれる良書。
エリザベス・キューブラー・ロスが、脳腫瘍を患っていた少年にあてた手紙をもとに作られた絵本。精神科医であり、ターミナル・ケアのパイオニアとして死について生涯向き合ったエリザベス博士が命の尊さを静かに語りかける。
はらだ たけひでの暖かい絵と共に、深い優しさに包み込まれる絵本。
ダギーへの手紙―死と弧独、小児ガンに立ち向かった子どもへ
E. キューブラー・ロス はらだ たけひで
公民の内容をギャグマンガで描いた本。学研が作成しただけあり、ポイントはよく押さえられている。ギャグが激しいだけに、印象に残るものも多い。1日でも読めてしまうが、公民の概略をつかむ本としては、ばかにできないものがある。
TBS「運命の人」最終回では、主人公が沖縄の人々と向き合う姿を通し、沖縄の過去や現実がじっくりと描かれる。TBSが覚悟をもって制作した重みを感じさせられた。どの俳優の演技も良く、久々に見応えのあるドラマであった。
運命の人(四) (文春文庫)
山崎 豊子
ドラマ「運命の人」第9回は、控訴審判決を受けて転変する新聞記者の境遇を軸に、その家族、新聞社、弁護士、政治家など多くの群像が描かれるたいへん密度の濃い回であった。
松たか子と真木よう子の対峙は、二人の抱えているものの相違からくる心理が、絶妙の機微で表現され見応えがあった。
次回はいよいよ最終回。本来のテーマが前面に出てくることが沖縄の鮮やかな空で暗示されており、期待がふくらむ。
運命の人〈3〉 (文春文庫)
山崎 豊子
ウルトラセブンのDVD第11巻は、どれも名編。第42話「ノンマルトの使者」は、ウルトラ警備隊の行為を通して正義を問いかける。第43話「第四惑星の悪夢」は、実相寺昭雄監督による作品で、SF映画のようである。第44話「恐怖の超猿人」は、ホラーテイストで、猿の惑星とフランケンシュタインを合わせた雰囲気が味わえる。第45話「円盤が来た」は、昭和映画を思わせる人情ものと、実相寺昭雄監督独自の幻想世界が和した不思議な世界観。
どの作品も、作り手のこだわりと社会風刺があり、怪獣映画の枠を超えた広がりと深みがある。
ドラマ「運命の人」第8話では、本木雅弘演じる新聞記者と、松たか子演じる妻との関係にじっくりと焦点があてられる。妻として押さえに押さえた感情を夫にぶつけるシーンに松たか子の女優魂を感じさせられた。 真木よう子のミステリアスな雰囲気がドラマを引き立てる。
運命の人〈3〉 (文春文庫)
山崎 豊子
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