プロ交渉人
オリンピック招致の裏で展開される熾烈な駆け引き。国際的なイベント招致や企業の進出の裏には、卓越した語学力と人脈形成力を駆使した「交渉人」が活躍している。
世界を股にかけて活躍する諸星裕氏が、実体験に基づいて国際社会で通用するコミュニケーション術の極意を示した書「プロ交渉人」。その文章は明快で力を持っている。
オリンピック招致の裏で展開される熾烈な駆け引き。国際的なイベント招致や企業の進出の裏には、卓越した語学力と人脈形成力を駆使した「交渉人」が活躍している。
世界を股にかけて活躍する諸星裕氏が、実体験に基づいて国際社会で通用するコミュニケーション術の極意を示した書「プロ交渉人」。その文章は明快で力を持っている。
今年も高校10年目の教員に対して、銀行員の方から「実社会で活用される数学」の講義をしていただく。講義の1年前にはリーマン・ブラザーズの破綻があり、金融機関のリスク管理が一層求められている現状を分かりやすくお話いただいた。高度な数学手法を用いて、リスクの度合いを測る様子を具体的に示していただいた。
理数系人材の必要性を訴え、数学科教員の使命感を高めていただいたことには、たいへん感謝している。
保護者との対応に苦慮する学校の実状と、対応の提言を記した本。前半の事例が激しい内容だが、それに比して後半はトーンがやわらかくなる。学校を何とかしたいという真摯な思いは伝わってくる。
教職員が保護者役・観察役等に分かれ、クレームを体験するロール・プレイングにより相手の気持ちを理解する研修は実際的。
南北に分断された日本に第三国としての入植を試みる人々を描いた「太陽の黙示録 建国編」。その第3巻では、無抵抗主義を貫いて国家建設に挑む難民と、それを阻止する勢力との攻防を描く。世界を巻き込み、智と智がせめぎ合うスケールの大きさに圧倒される。
太陽の黙示録 第2部 建国編 3 (ビッグコミックス)
かわぐち かいじ
日本で最初のハイウェーである、名神高速道路の建設に関わった人々の苦労を描くドキュメンタリー。日本の産業のために道路を良くすることを訴え続けた役人、盛り土のアスファルト開発に精魂を傾ける技術者、難しい地盤にトンネルを穿つ職人、それぞれ無名の人々の努力が積み上げられ、1963年日本初の高速自動車国道、名神高速道路が開通した。
日本の物流を変え、産業の発展を支えたハイウェーも、多くの人の試行錯誤の上に成り立っていることが実感できる。
プロジェクトX 挑戦者たち 第VII期 日本初ハイウェー 勝負は天王山 [DVD]
国井雅比古 膳場貴子 田口トモロヲ
宇宙からの素粒子をとらえる実験施設「カミオカンデ」を、奥飛騨の神岡に建設する苦労を描いた「プロジェクトX 衝撃のカミオカンデ~地下1000メートルの闘い」を見る。真理を追い求める科学への情熱と、黒部第四ダムを造るときのような決死の覚悟が同時に描かれ、実に内容が豊富であった。明日、実際にスーパーカミオカンデを見学に行く。
プロジェクトX 挑戦者たち 第VII期 衝撃のカミオカンデ~地下1000メートルの闘い [DVD]
国井雅比古 膳場貴子 田口トモロヲ
ETC機器購入に対する助成が3月12日から始まる。近くのカー用品店に行ってみたが、入荷された山積みのETC車載機(古野電気製。他のメーカーは全て売り切れ)が次々と買われていた。窓口では、受付や問い合わせが途切れない状態だった。月内に申込をすれば助成を受けられるとのことだが、実際の取付けは、あまりに注文が多いため、いつになるか分からないとのこと。4月中にずれ込むこともあると言う。
高速道料金引き下げが行われ、休日1000円でどこまでも行ける制度が3月28日にスタートする。国の収入は減るが、制度を利用して地方に出かける人も多くなるだろう。地方経済の活性化に繋がる。また、高速道路の利用で自動車部品も消耗が激しくなり、車の買い換えや整備、パーツの交換などで、裾野の広い自動車関連産業を潤す効果もある。新聞で「ETC狂想曲」などと揶揄されているが、意外と経済効果があるように思う。
誰でも、いい学校に子どもたちを通わせたいと思う。では、いい学校とは、どんな学校なのだろうか。また、子どもたちが通っている学校では、何を目指してどんな教育が行われているのだろうか。
学校評価は、学校の目指す姿と、それに向かうための具体的な方法、実施した結果を公表するものである。それにより、教職員だけでなく、保護者や地域の人々と学校の目指すものを共有し、学校の改善につなげるためにある。
従来、学校教育は「評価」になじまないとされてきた。人格の形成には時間がかかる、教育の成果は一朝一夕には表れないという、「あいまい」な理由で評価を避けてきた面が少なからずある。
しかし、昨今の教育改革で、多様な学校の形が広がり、また、地域が学校を支える様々な取り組みがなされるようになった。皆で学校を作っていくとなると、やはり目指すべき姿を共有することが重要となる。そして、改善の方向を協議する場と、取り組みの結果を振り返る指標が必要となる。
本書は、「評価」を全面に出し、学校を良くするための情報共有プロセスをデザインする重要性を訴えている。イギリスやアメリカの「ハード」な学校評価を紹介しており、日本の学校評価を考える上でも示唆に富む。また、具体的な評価ツールを紹介し、学校評価がシステムとしてうまく機能する方策を提示している。
「学校をよくしよう」という思いを実現するために、保護者・地域と学校をつなぐ「学校評価」の役割が実際的に記述された良書。
学校評価―情報共有のデザインとツール
金子 郁容
大手百貨店でお客様相談室を担当していた著者が、苦情対応の方法を示した書。実際にあったクレーマーとの攻防が生々しく、興味深い。1300件以上の苦情対応から導かれたポイントには、説得力がある。
やる気のない部下を、半年間で最高の成績を上げるまでに成長させたアメリカ海軍の艦長による実践記録「即戦力の人心術」。
軍隊の厳しい規律の中、著者は従来の艦長が行わなかった様々な方法で部下のやる気を引き出していく。ビジョンを明確に示し、メンバーを信じ、適性を見抜いて仕事をまかせ、達成感により誇りを持たせる。また、仕事をしやすい環境を作り上げることを徹底して行っていく。本書には、あらゆる組織で応用できる具体的な方法が満載されている。
一面、学園ドラマのノリのような場面もあるが、皆で何かを成し遂げ、ハッピーな気分になることが、組織にとって大きなプラスとなることが実感できる。
爽やかな感動をよぶビジネス書。
即戦力の人心術―部下を持つすべての人に役立つ
Michael Abrashoff 吉越 浩一郎
最近のコメント