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コンピュータが連れてきた子どもたち

 年末にあたりこの1年を振り返って、自分にとって一番変化があったことと言えば、このブログを始めたことであろう。1日に1つのペースで何かを記していくことで、多くのものに意識的に関わるようになり、日々の生活に張りを与えてくれるきっかけとなった。

 このブログの一番最初に、教育用のソフトウェアLOGOの背景を述べた著作「マインド・ストーム」のことを記した。この本は、大学時代に読んでたいへん影響を受けた本であった。
 また、日本で最初に、本格的にLOGOを教育に取り入れた戸塚滝登氏も、影響を受けた方である。大学時代、1983、4年の頃だったが、戸塚氏が雑誌で、コンピュータを電子問題集としての利用でなく、思考のための道具として活用すべきという趣旨の記述を読んだことが最初だったように記憶している。以来、氏の様々な優れた実践を知り、コンピュータと教育との関わりを考える上で多くの示唆をいただいた。

 その戸塚氏から、このブログにコメントをいただき、たいへん恐縮した。紹介のあった著作「コンピュータが連れてきた子どもたち」を瞬時に注文し、読ませていただいた。

 佐世保事件とインターネットとの関わりから始まり、コンピュータを利用した教育についての功罪が示されている。デジタル社会・ネットワーク環境が子どもに及ぼす影響、脳科学からのアプローチ、そして、氏の豊富な実践に基づく子どもたちの「学び」のあり方が表現豊かに語られている。

 コンピュータを利用した教育のパイオニアとして、インターネットなどによる教育が子どもたちを間違った方向に導くことを防げなければならないという、強い思いが伝わってくる。そして、氏の子どもたちに向ける暖かいまなざしが感じられ、コンピュータを超えて教育という営み本来の姿を問いかけられた。

 ありあまる物質と飽食、何でもすぐに手に入る利便性に慣れてしまい、教える側自身も方向を見誤っていないか。「子どもたちに何が必要か、そして、子どもたちを何から守るか」をもう一度問い直すべきであることを実感させられる著作であった。

コンピュータが連れてきた子どもたち
―ネットの世界でいま何が起こっているのか

戸塚 滝登
4098400987

佐久スキーガーデン

051230_145517  佐久スキーガーデン「パラダ」に家族で行く。関越自動車道に直結したスキー場。佐久平パーキングエリアから、パラダの駐車場に直接行ける。
 2日前まで仕事であり、前日も慌ただしかったので、途中の大型スーパーで子どもたちのウェア、手袋、ソリを買って行く。子どもたちにとっては、スキー場に行くのは初めてである。

051230_145859  センターハウスでバイキングの昼食をとってゲレンデに出ると、ソリが禁止との立て札があったので、キッズランドに行く。ソリに初めて乗り、小2の長男は喜んだが、5才の次男は最初に転んで怖がってしまい、その後はソリすべりをせず、母親と雪遊びをする。
051230_144418  キッズランドには、大きなバルーンの中に入るふわふわ遊具などもあり、それほど広くないスペースであるが、小さい子には楽しめる。

051230_163527  キッズランドの入場券を提示すると、センターハウスの1階にある昆虫の常設展に無料で入れる。ここは、意外と内容が豊富であった。様々な昆虫の標本の他に、生きたヘラクレスオオカブトが飼われていて、記念撮影ができる。虫かごから子どもが出すとき、床にヘラクレスオオカブトを落としてしまい、焦るが、係のおじさんが「もう年寄りだから木につかまる力も弱いんだよ。」とフォローしてくれた。隣の部屋で展示を見ていると、「ワー」と声がした。他の親子もヘラクレスオオカブトを落としてしまったらしい。どうも、歳というより毎日何度も落とされるので弱っているのではないか。

051230_154616  晴天で、佐久の景色が一望でき、気持ちのよいスポットだった。手近なおでかけだったが、子どもたちは満足したようだ。とりあえず冬休みの思い出が作れて、親もほっとした。

佐久スキーガーデン パラダ

エジソン

 冬休みの宿題で、「好きな本を音読する」という項目があったので、息子にエジソンの伝記を読ませている。この本は、学校で朝読書があるというので、読み応えのある本が良いと思い、買い与えたものだ。
 読ませてみると、思った以上にすらすら読む。朝読書の成果だろうか。
 また、内容が実に豊富で、エジソンが蓄電池の発明で水酸化ニッケルと酸化鉄を電極に使い、水酸化カリウムの溶液にひたすなど化学的な内容が出てきたときには、元素を周期表で確認させるなど、他に学習を広げるきっかけとなる事項がたくさん出てくる点が良い。

 息子が読むのを聴いて、あまりに面白いので、親が自分で手にとってみたが、読み終わっていたく感動した。
 たとえ内容が少々難しくとも、このような偉人の伝記に触れることは、伏流水のようにその子の心を潤し将来に繋がるであろう。

エジソン―いたずらと発明の天才
崎川 範行
4061475029

マーラー交響曲第7番

 「夜の歌」とよばれる、マーラー交響曲第7番は、ベルリオーズの「幻想交響曲」よりも幻想的な雰囲気に満ちている。5楽章構成で、真ん中の「影のように」と記された奇妙なスケルツォをはさみ、第2楽章と第4楽章に「夜曲」が配置されている。この2つの夜曲の独特な雰囲気には、なんとも言えない魅力がある。
 第2楽章は、夜のとばりが降り、暗くなった森に鳥たちがさえずり、動物たちが行動をはじめるような情景がうかぶ。シンガポールに行ったときのナイト・サファリを思い出した。
 第4楽章は、月夜のもとで奏でられる愛のセレナーデ。ギター、マンドリンも加わり、様々な管弦楽法に彩られながらも、かわいらしい情緒をもった曲である。この楽章だけ聴くのもいいのではと思う。
 終楽章は、音と音とのぶつかり合いで、最初にこの楽章を聴いたときには、なんだこりゃと思った。ジャングルでゴリラたちが暴れるような、めまぐるしく出し物が変わるサーカスのような、キングコングがやってくるかのような、ウッハ、ウハウハウッハッハーなやぶれかぶれの感じがたまらない。

 マイケル・ティルソン・トーマス指揮、ロンドン交響楽団による演奏は、このあまりに多くの要素が詰め込まれた交響曲を、自在なテンポと完璧なコントロールではっきりと形を示してくれる。そのため、安心してこの多様な音響の世界に浸ることができた。

 それにしても、マーラーの音楽は、本当にいろいろな楽しみ方ができるものだ。

マーラー:交響曲第7番
ロンドン交響楽団 トーマス(マイケル・ティルソン)

幻想交響曲

 ピエール・ブーレーズ指揮、クリーヴランド管弦楽団演奏の、ベルリオーズ幻想交響曲を聴く。極めてクリアな音質。オーケストラが、たいへんよくコントロールされており、きれいにまとまっているという印象。第2楽章の優美さや第4楽章の画然とした表現は楽しめた。狂気や情熱へ傾倒せず、理知的に歩む演奏だった。
 カップリングされている「トリスティア」は、思いのほか、たいへん美しい曲。

ベルリオーズ:幻想交響曲
ブーレーズ(ピエール) クリーヴランド管弦楽団
B00006HB8G

ドラマ クライマーズ・ハイ 後編

 録画しておいたNHKのドラマ「クライマーズ・ハイ」の後編を見る。
 主演の佐藤浩市は谷川岳の衝立岩に自ら挑み、体を張って望んだ。
 御巣鷹の尾根で命を落とした人々を背負った作品である。中途半端なものは作れないというスタッフの意気込みが感じられた。
 「覚悟を持って」望んだドラマは、横山秀夫の原作の緊迫感と重みを見事に表現していた。

クライマーズ・ハイ[DVD]

1÷3

 小学校2年生の長男に、冬休みに入ってから分数の計算を教える。新課程学力ドリル算数 (小学5年生)に沿って学習してきたが、分数を小数に直す箇所で、待望の「1÷3」の計算ができる。小数の計算について、多くの筆算練習を経て、ようやくここにたどり着いた。
1div3

 「1割る3を筆算でやってごらん。」というと、息子はひたすら筆算を進め、16桁まで計算したところで、筆算がノートの端に来てしまった。ここで、ようやく顔をあげ、
 「ずっと続くんだね。」
と言う。無限を自ら感じとれた瞬間である。
  1/3=0.33333333…
「ずっと続く小数の値でも、分数ならはっきりとした形で表せるし、いろいろと計算もできるね。」と、分数の役割を伝える。
1div7

 次に、1÷7の筆算をさせる。
  1/7=0.14285714…
ここまで計算して、息子は、「一週したね。」と言う。循環することが分かったようだ。さすがにこのときは、本当に嬉しかった。

 循環小数は、無限を定式的に捉えることの入り口となる。分数を学ぶことは、多様な数の世界に一歩足を踏み入れたことである。計算の習熟と共に、折りにふれて、そのことの素晴らしさを伝えていきたい。

クリスマス・キャロル

 チャールズ・ディケンズの名作。クリスマスの喜びを深く表現した点では、この古典を超える作品はないのでは。

クリスマス・キャロル
Charles Dickens 脇 明子
4001145510
クリスマス・キャロル
マイケル・ホーダーン モイラ・アームストロング
B0000B0EAV

スチュアート・リトル

 ネズミが養子になるというストーリーを、見事なCGで実現した映画。脚本もなかなか優れている。アメリカの懐の深さを感じる作品。冬休みに家族で見るのによいのでは。

スチュアート・リトル
マイケル・J・フォックス ロブ・ミンコフ ジーナ・デイビス
B000066IS2

ケロロ軍曹

051211_110641  最近、息子たちが「ケロロ軍曹」のゲームに夢中になっている。あまり教育的な内容とは思わないが、2人で仲良くやっているので、時間を区切ってさせている。
 「人々は自らの行いに恐怖した」というセリフとともにスペース・コロニーが降ってくるなど、ガンダムやウルトラシリーズのパロディが随所に見受けられる。子どもたちが、「目をくいしばれ!」「世界中のすべての嫉妬をぼくに分けてくれ」とか、「天上天下唯我独尊」「ってゆーか、千載一遇~?」など、妙な言葉を口にするようになった。

 原作は、吉崎観音の漫画。カエルの宇宙人が突然、普通の家庭にやってくるというドラえもん的な設定だが、様々なアニメや映画のパロディを盛り込んでいる。アニメ化され、かわいいキャラクターと、マニアックな趣向の両面をもつため、多くの層に人気が広がったのだろう。

ケロロ軍曹
メロメロバトルロイヤル

B000B5KEHS
ケロロ軍曹 (1)
吉崎 観音
4047133078
ケロロ軍曹 1
山本祐介 渡辺久美子
B00027LKBY

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