« ソラリスの陽のもとに | メイン | 血槍富士 »

惑星ソラリス

 昔、東京の小さな映画館でタルコフスキー監督の「惑星ソラリス」を見た。最初はたいへんにスローテンポであったが、徐々に引き込まれていった。スローであることが、スタニスワフ・レムの思弁的な表現に合っていたのかもしれない。自分が異世界にいるような感じを受けた。

 黒澤明監督の「」のラストが、なぜか自分の中では「惑星ソラリス」と重なるのである。タルコフスキーは哲学的な映像詩をつむぐ作家であり、黒澤は直截的ともいえる強烈なヒューマニズムと批判精神をもった監督で、両者のベクトルは異なる。にもかかわらず。たゆたう水のイメージが共通した印象として残っている。心象に張られた和空間だろうか。

惑星ソラリス
ナタリヤ・ボンダルチュク アンドレイ・タルコフスキー
B00005G0Z1

トラックバック

このページのトラックバックURL:
http://app.kazelog.jp/t/trackback/14275/1664678

惑星ソラリスを参照しているブログ:

コメント

コメントを投稿

アクセスランキング

Ajax Amazon

  • Amazon.co.jpアソシエイト
  • UserLocal
  • Ajax Amazon
    with Ajax Amazon