高校数学でわかるシュレディンガー方程式
量子力学の歴史をたどりながら、最も重要なシュレーディンガー方程式が導かれるまでを、高校程度の数学を用いて解説した本。量子力学の誕生から、どう発展していったのか、その過程が分かりやすく語られ、たいへん興味深く読める。比較的簡単な数式を用いながら解説されている点が良い。
こういった科学の本は、ともすると文章だけで綴られていて、数式がほとんど現れず本質がつかみづらいか、逆に数式の羅列に終始してその式の表わす意味が理解しづらいか、いずれかに陥ることが多い。本書は、文章と数式のバランスが良く、歴史とからめた形で数式の意味を納得でき、基本を押さえることができる。
科学に興味を持つ高校生や、量子力学の基礎を確認したい大学生に薦められる一冊。
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